杉咲花、告白付きサプライズに堪らず涙!?若葉竜也 映画『市子』公開記念舞台挨拶
2023年12月9日、テアトル新宿にて、映画『市子』公開記念舞台挨拶が行われ、杉咲花、若葉竜也、戸田彬弘監督が登壇。戸田監督からの告白付きサプライズに、杉咲花が思わず涙を流す一幕があった。
舞台挨拶レポート
■トークノーカット動画レポート
■テキストダイジェストレポート
‐昨日、公開を迎えた今のお気持ちは?
杉咲花(川辺市子 役)
とても嬉しいです。本当にその言葉しかないです。昨日、ここで監督のティーチインがあった回に観に行ったんですが、上映後、パンフレットをたくさんの方々が買ってくださっていて、監督のサインをもらうために列をなしているところを見て、言葉にできないような幸福に包まれました。
‐杉咲さんがいらっしゃっていたこと、監督はお気づきになってましたか?
戸田彬弘監督
パンフレットのサイン終わった後に気づきました。たぶん並んでた方も気づいてないと思うんですよね。存在感をすごく消してましたよね(笑)
戸田監督からのサプライズ!
‐実はここで、戸田監督から若葉さんへのお手紙を発表します。
戸田彬弘監督
人生で初めてこんなことをやるのが若葉くんだったということになっちゃいます。取材で何度かオファー時の杉作さんへの手紙のことが話題になりましたが、若葉くんには手紙を渡せていなかったので今更ですが、書かせていただきました。
映画界になくてはならない存在の若葉くん。お芝居が繊細で、優しさがにじみ出ている若葉くんに出演してもらいたくて、もともと繋がっていた伊藤マネージャーに僕から直接電話をさせていただきました。そして、ありがたいことにその願いがかない、本当に嬉しかったことを覚えてます。
実は、この映画で監督人生を終えてもいいと思ってました。でも、若葉くんとの現場は、ものづくりの楽しさを改めて感じさせてもらえる素晴らしい経験でした。映画のために現場を明るくしてくれたり、面白いアイデアをくれたり、本当に映画を愛してる姿を見て、あぁ、こんなに素敵な俳優さんがいるなら、まだまだ映画を続けたいなと思いました。
いつかまた、一緒に映画を作りたいです。それが僕の目標になりました。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
若葉竜也(長谷川義則 役)
オファーの時は、杉咲さんだけに手紙を贈られて、俺は貰えなかったから嬉しいです!
若葉竜也
なんか、助演男優賞とか受賞したのかと思いました(笑)
でも嬉しいです。(手紙が杉咲さんだけで)ずっと根に持ってたんで。ほんとにありがとうございます。
‐実は、杉咲さん宛にも戸田監督からのお手紙があります!
杉咲花
えぇっ!!(泣いちゃうから)やめて!!!
若葉竜也
もう泣いてるじゃん!?
戸田彬弘監督
杉咲花さん、改めて大役お疲れ様でした。撮影が終わってからも、この映画のことを盛り上げるために、試写や映画祭、宣伝のための取材やキャンペーンなど一緒に歩んでくださり、ありがとうございました。ほんとうに一生の宝物になりました。杉咲さんが引き受けてくださったから、この映画がここまで大きくなれたのだと確信しています。
そして今更ですが、杉咲さんに謝らなければいけないことがあります。いくつもの記事になってしまったオファーの手紙ですが、実はあの手紙を僕は書いていません。僕は字が得意ではないので、字の綺麗なな知人に代筆していただいていたんです。
なかなか言い出せずにここまで来てしまい、本当にごめんなさい(笑)
でも、気持ちと言葉は本物です。信じてください。また、(今日の)この手紙は正真正銘僕が書いています。粗末な筆跡ですが、ご容赦ください。さて、これからもっと日本を代表する女優さんになっていかれると思いますが、僕も負けずにいつかまた一緒に映画の旅ができるように頑張っていこうと思います。
本当に杉咲さんに“市子”を託して良かったです。これからもよろしくお願いします。
‐今、監督から告白もされましたけれども、感想としてはお手紙いかがでしたか?
杉咲花
(お手紙を)いただいた時に本当に達筆な方だなと思っていたんですけど、まさかは別の方が代筆されてると思いませんでしたが、でも本当に何か監督の作品に対する熱量を感じて、一緒に映画を作っていこうとされる姿勢に、強く影響を受けるものがあって、とても嬉しかったです。ありがとうございます。
‐では最後にメッセージをお願いします。
杉咲花
この『市子』は、簡単には生まれない作品だと思ってます。手前味噌かもしれないですけど、自分はそう信じてやまないです。それだけとてつもないエネルギーを秘めた作品を描ききった戸田監督。そして、何の屈託もなく、そこに居る人を愛してくれる若葉さんという俳優をはじめ、本当に素晴らしい制作陣の方々が集まって映画を作れたことを幸せに思っていますし、最高の経験になったなと思います。
この作品に関わる全ての時間が楽しすぎて、その全ての時間を愛しているので、この舞台挨拶が終わるのがとても寂しいです。この映画を観てくださった方が、“市子”という人のことが分かったと思ったけど、最後に突き放されたっていう感想をくれて、自分はちょっと安堵したところがありました。
杉咲花
それだけ、人間の複雑なところにアクセスした作品だと思ってて、自分の喜びとか悲しみとか怒りとかを全て人にわかってもらうことができないように、きっと自分たちも他者をわかるっていうことはできなくて分からないっていうことを受け入れることが人と関わる縁なのではないかとすら、今は思っています。
だからこそ、想像を続けたいし、恥ずかしくても関わろうとしてみませんかって思ってます。劇場を後にした皆様が、友達や家族や、ご自身のすぐ隣を歩く人、そして、遠い国に住む人のことを想像するような時間が生まれたら嬉しいなと思います。
どこまでもこの映画が羽ばたいていくことを願ってます。本当にこの映画に出会ってくださって、皆さんありがとうございました。
■フォトギャラリー
[動画・写真・記事:三平准太郎]
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映画『市子』
《INTRODUCTION》
本作は、監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品でもあり、サンモールスタジオ選定賞2015では最優秀脚本賞を受賞した舞台「川辺市子のために」が原作。観客から熱い支持を受け2度再演された⼈気の舞台が映画化となりました。
痛ましいほどの過酷な家庭環境で育ちながらも「生き抜くこと」を諦めなかった川辺市子を演じるのは杉咲花。抗えない境遇に翻弄された彼女の壮絶な半生を、凄まじい熱量で体現。これまでも演技力に定評があった杉咲だが、その期待を遥かに超え、鑑賞したマスコミ関係者を圧倒。「女優としての本領発揮」「本作が代表作となるのは間違いない」と言わしめるほど圧巻の演技を披露、芝居を超えて役を生き抜く姿がスクリーンに映し出される。
市子が3年間一緒に暮らしていた恋人の長谷川を演じるのは、若葉竜也。この重厚な物語の軸を担う長谷川が、市子の真の姿を知る過程で揺れ動く感情の変化を繊細に演じ切る。さらには、森永悠希、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり、倉 悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳が名を連ね、彼女の知られざる人物像や過去を第三者の目線からも描き出していく。
《STORY》
川辺市子(杉咲花)は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、忽然と姿を消す。途方に暮れる長谷川の元に訪れたのは、市子を探しているという刑事・後藤(宇野祥平)。後藤は、長谷川の目の前に市子の写真を差し出し「この女性は誰なのでしょうか。」と尋ねる。市子の行方を追って、昔の友人や幼馴染、高校時代の同級生…と、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていく長谷川は、かつての市子が違う名前を名乗っていたことを知る。
そんな中、長谷川は市子が置いていったカバンの底から一枚の写真を発見し、その裏に書かれた住所を訪ねることに。捜索を続けるうちに長谷川は、彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになる。
出演:杉咲 花 若葉竜也 森永悠希 倉 悠貴 中田青渚 石川瑠華 大浦千佳 渡辺大知 宇野祥平 中村ゆり
監督:戸田彬弘
原作:戯曲「川辺市子のために」(戸田彬弘)
脚本:上村奈帆 戸田彬弘
音楽:茂野雅道
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2023 映画「市子」製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/ichiko-movie/
公式Twitter:@movie_ichiko
本予告
特報映像
2023年12月8日(金)テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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