【インタビュー】坂巻有紗「映画祭では大御所俳優さんに自ら売り込みました!」映画『スパイスより愛を込めて。』
世界初の青春スパイスムービー『スパイスより愛を込めて。』(6/2公開)で、主人公を支える空手部女子高生を演じる坂巻有紗。本年だけで3本の映画出演を果たしている彼女に本作への取り組みなどを聞いた。
本作は、いまや全国的にも広く知られるご当地カレー“金沢カレー”をはじめ、カレー店が多い都道府県ランキング3年連続第一位に輝いた石川県の古都・金沢を舞台に、「この世からスパイスが消えてしまった……」という未曽有の事態に直面した世界で繰り広げられる青春群像劇。
主人公の蓮(演:中川翼)や莉久(演:茅島みずき)が、同級生の窮地を救ったり、世界的となった社会問題に立ち向かう中、空手部・立花美宇(演:坂巻有紗)は、力強い存在として仲間のひとりとなる。
坂巻有紗 インタビュー&撮り下ろしフォト
■“立花美宇”は私自身とマッチしているところが多い!
-台本を読んだときの最初の印象は?
坂巻有紗(立花美宇 役)
普段、当たり前にあると思っていたものが無くなることによって、当たり前だと思っていること全部にも感謝しないといけないんだなっていう気づきがありました。
そして、私が演じた“立花美宇”という役については、私自身とマッチしているところが多かったので、早く演じてみたいな、楽しみだなっていう気持ちが大きかったです。
-「さいたまっ子で元気っ子」な坂巻さんと、“美宇”とはどういう点がマッチしていますか?
坂巻有紗
まず兄弟が多いという点。私も4人兄弟なんです。そしてスポーツが得意なところ。美宇ちゃんは空手で、私は砲丸投げや陸上競技もやっていたので、スポーツ精神は似ているなと感じました。今回の役作りで空手の練習を始めたとき、精神面も大切なことが師範のお言葉で気付かされたと同時に、スッと私の中に入ってきたからです。
-美宇ちゃんは、とてもチャキチャキとしたキャラクターですが。
坂巻有紗
そこも私ととっても似ていると思います(笑)
-本作での坂巻さんの登場シーンは、空手道場での練習シーンですが、とても様になっていました。
坂巻有紗
ありがとうございます!1ヶ月間、朝から道場に通って練習しました。ある日、その道場の師範の方が髪の毛を短く切った私をみて「役のためとはいえ、勇気がいったやろ」と、見込んでくださって、それから師範自ら稽古をつけてくださるようになったんです。そして、最初の(空手が)ボロボロだった私を知っている監督のためにも、師範のためにも、頑張って仕上げていきました。
-最初はボロボロだったとおっしゃいましたけど、ご自身の中で成長を感じたのはどういう点でしょう?
坂巻有紗
素早い動きとか、ひとつひとつの型の細かい点、姿勢、手の位置、足の開きなど、最初はすべてが難しくて。それが、だんだんとできるようになったな、と感じたことです。特に動きの早さは監督からももうちょっと遅くしてと言われるぐらいになりました。
-道着姿も様になってましたが、ご自身でいかがでしたか?
坂巻有紗
練習しているときからその道着を着て“立花美宇”になりきるようにしてきたので、自分自身でもとても馴染んでいたなと思います。
-主演の中川翼さん、茅島みずきさん、速瀬愛さんと、仲良し4人グループの共演者の方々との想い出は?
坂巻有紗
みんな、とても仲が良くて一緒に御飯を食べに行ったりもしました。同年代というのもありますが、現場もすごく楽しかったです。空間がきゃぴきゃぴしてました。
お芝居については、翼くんに相談してアドバイスをもらうこともあって、助かりました。
-ロケ地となった金沢の印象は?
坂巻有紗
金沢は街並みがとても綺麗で、“古き良き”な雰囲気が残っているのが新鮮で楽しかったです。
■坂巻家のカレーには手羽先!
-カレーもテーマのひとつの作品ということで、現場でもカレーを食べることが多かったですか?
坂巻有紗
撮影に使ったカレーをそのままいただくことももちろんありましたし、ケータリングとしてゴーゴーカレーさんが黄色いトラックでカレーの差し入れをしていただくこともありました。すごく美味しかったです。
-劇中では、美宇ちゃんの家で、サツマイモを入れたカレーを作るシーンがありますが、実際に食べられた感想は?
坂巻有紗
とっても甘いカレーで美味しかったです。子どもはもちろん、大人も美味しく食べられる味です。
-ご自身も元々カレーはお好きですか?
坂巻有紗
大好きです。
-好きなカレーの種類は?
坂巻有紗
スパイシーなものが好きで、中でもグリーンカレーが好きです。あと、キーマカレーも好きです。
-グリーンカレーは辛いものが多いですよね。
坂巻有紗
辛いものが大好きなんです!
-カレーに入れるお肉って、地方や家庭によってさまざまありますが、坂巻家ではどうでしたか?
坂巻有紗
坂巻家のカレーは、鳥の手羽先です。その前は牛肉でした。
-手羽先だともう手はカレーまみれに?
坂巻有紗
はい、手はカレーまみれになります(笑)
■海外旅行に行こうと頑張ったのに・・・
-劇中でウィルスが蔓延した社会の状況が描かれていますが、現実社会でもコロナ禍があります。坂巻さんご自身の生活にはどういう影響がありましたか?
坂巻有紗
コロナ禍が始まった当初は、大学2年生だったんですが、大学生のうちにたくさん海外旅行をしたくて、1年生の時にしっかり勉強して単位も取り終えて、備えていたんです。
2年生になっていっぱい旅行するぞ!って思ってた矢先にコロナ禍になったので、旅行どころか、外出するのも難しい状況で、おうち時間ばかりでしたね。人とお話できないのも辛かったです。私は、人とお話して日々の活力を得るところがあるので、すごくストレスが溜まりました。授業もぜんぶリモートで友だちともほとんど会えずだったので。
-ちなみに、夏休みの宿題とかもすぐに済ませるタイプですか?
坂巻有紗
以前は追い込まれてからやるタイプだったんですけど、大学生になってからは、すぐに一気にやるようになりました。
-本作に何度か登場するキーワード“普通って何?”。これについては、どう思われますか?
坂巻有紗
“普通”って人それぞれの頭の中にあるものだから難しいですよね。
私の場合は、「そういうものもあるんだ」って思うことが多く、“普通”という言葉にあまり囚われない気がします。“常識”という言葉もあまり使わないですね。
■横浜国際映画祭では自ら売り込みました!
-この作品で、横浜国際映画祭のレッドカーペットを歩かれたり船上パーティーに参加されましたが、いかがでしたか?
坂巻有紗
ほんとに多くの刺激を受けました。若い方から、大御所の俳優の方もいらっしゃったので。
船上パーティーでも、自分からいろんな方にご挨拶させていただきました。自分の自己PRの動画を見せて売り込んだりとか頑張りました(笑)
-たとえばどなたに?
坂巻有紗
山田孝之さんです!
-山田孝之さんは、「ミラーライアーフィルムズ」という短編映画制作プロジェクトをされてますし、呼ばれたら嬉しいですよね。
坂巻有紗
そうなんです。そのとき、山田さんはたくさんの取材カメラに囲まれていたんですが、タイミングを見計らってご挨拶させてもらって、私のPR動画もちゃんと見ていただきました!
-山田さんの記憶に残っているといいですね。
坂巻有紗
是非是非!願うばかりです!
■舞台と音楽にも挑戦
-近々、舞台にも出演されるそうですが、ご紹介ください。
坂巻有紗
7月11日から、俳優座劇場(東京・六本木)で上演される「レ・ミゼラブル~惨めなる人々~」という舞台のエポニーヌ役です。
稽古は6月から始まりますが、舞台は初めてなので、ドキドキです!
-前回のインタビューで歌が大好きとおっしゃってましたが、最近、インスタで音楽アカウントを作られています。こちらではどういう活動予定ですか?
坂巻有紗
日常に寄り添った、あまり作りすぎていない歌唱動画を出していけたらなと思っています。いずれはオリジナル曲も発表したいなとそういう準備も進めています。
-ギターの弾き語りもされてますが、ギターの腕前は?
坂巻有紗
ギターはまだ練習中で、弾き語りだとギターに集中してしまって、ぜんぜん歌えてない感じになったりもするので、今後、どう成長していくかも、見てくれる方に楽しんでほしいなって思っています。
-最後に、『スパイスより愛を込めて。』の見どころ含めたメッセージをお願いします。
坂巻有紗
高校生たちが一致団結して、世の中と戦うぐらいのことを頑張ります。なので、親世代の方が観ていただくと、頑張れ!って思うだろうし、現実世界のオマージュも描かれているので、同世代の方は勇気づけられる作品になっています。是非劇場でご覧ください!
坂巻有紗(アリッサ)プロフィール
2000年9月23日生まれ、埼玉県出身。
「東京ガールズコレクション」「FASHION LEADERS」へのモデル出演をはじめ、ディレクターとして2022年には「TOKYO GIRLS MARKET」でセレクトショップをオープン。近年は映画『夜を走る』、国連UNHCR協会「リスト:彼らが手にしていたもの」に出演。広告では「GMOとくとくBB光」「DMMブックス/ダンゼンおトク篇」に出演中。
2023年は3本の映画『スパイスより愛を込めて。』『GONZA』『ランサム』が公開される。趣味は漫画とホラー映画。特技は歌と英語と砲丸投げとソフトボール。
Twitter:@alisa2525_10923
Instagram:@sakamaki.alisa
Instagram(音楽アカウント):@alisa.sakamakialisa_music
TikTok:@alisa.sakamaki
■撮り下ろしフォトギャラリー
[インタビュー・記事:三平准太郎]
映画『スパイスより愛を込めて。』
家庭料理からスパイス専門店、本場インドから欧風、まったく新しい創作系まで、日本で独自の進化を遂げつづける“カレー文化”。そして、長年のカレーブームが最高潮を迎える今、世界初の青春スパイスムービー。
INTRODUCTION
本作は、いまや全国的にも広く知られるご当地カレー“金沢カレー”をはじめ、カレー店が多い都道府県ランキング3年連続第一位に輝いた石川県の古都・金沢を舞台に、「この世からスパイスが消えてしまった……」という未曽有の事態に直面した世界で繰り広げられる青春群像劇。
母のスパイスカレーをこよなく愛しカレーのない世界に絶望する主人公、山本蓮を演じるのは、『耳をすませば』(22)で天沢聖司の中学生時代を演じ、初主演映画『光を追いかけて』(21)やNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)への出演など目覚ましい活躍ぶりを見せる中川翼。蓮の同級生で希少なスパイスの香りを纏う不思議な少女、端目莉久を演じるのは女性ファッション誌「Seventeen」の専属モデルを務め、『女子高生に殺されたい』(22)『サバカン SABAKAN』(22)など話題作への出演が続く茅島みずき。
さらに、蓮の両親役を務める田中美里、田中直樹、莉久の兄と両親役に福山翔大、横山めぐみ、萩原聖人、物語のカギを握る厚生労働大臣役で加藤雅也のほか、速瀬愛、坂巻有紗、西山繭子が脇を固める。監督は『いのちスケッチ』『恋のしずく』『カラアゲ★USA』『ラーメン侍』など地域をモチーフにした作品に定評がある瀬木直貴。
STORY
新たなウイルスが蔓延した影響で世界的にスパイスが不足し、カレーが貴重なものになってしまった……そんな時代。
母のカレーをこよなく愛していた高校生の蓮は、希少なスパイスの香りを纏った少女、莉久に出会う。莉久は「この世の食材はカレーになるためにある」と語るミステリアスな少女。彼女の虜になった蓮は、莉久とともにスパイス不足の謎に迫ることに……。
出演:中川翼 茅島みずき / 速瀬愛 坂巻有紗 / 福山翔大
田中直樹 横山めぐみ 西山繭子 萩原聖人 / 田中美里 (友情出演) / 加藤雅也
監督:瀬木直貴
カレー監修:一条もんこ 調理監修:谷口直子
製作:「スパイスより愛を込めて。」製作委員会 製作協力:電通
後援:石川県・金沢市・小松市・加賀市・内灘町・日本カレー協議会
配給:ブロードメディア
©2023「スパイスより愛を込めて。」製作委員会
公式サイト:spice-movie.com
予告編
2023年6月2日(金)全国ロードショー
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