故・渡辺裕之最新作。筧利夫が脱線気味?藤岡弘、からのプレゼントも。映画『近江商人、走る!』完成披露上映会舞台挨拶
2022年12月8日、新宿ピカデリーにて、映画『近江商人、走る!』完成披露上映会舞台挨拶が行われ、上村侑、黒木ひかり、田野優花、村田秀亮(とろサーモン)、筧利夫、三野龍一監督が登壇。本作は、故・渡辺裕之の最後の作品となる。また、本作で殿様役を演じた藤岡弘、より、ハッピのプレゼントがあった。
舞台挨拶レポート
■トークノーカット動画
■テキストレポート
本作にも出演している村田秀亮(とろサーモン)がMCを務めた本イベント。主人公・銀次に商いを教える薬売りの喜平役といったキーパーソンを演じた村田は劇中さながらの旅装束で登場。そんな村田の呼び込みで、役をイメージした和装姿で上村侑、黒木ひかり、田野優花、筧利夫、そして三野監督が登場すると、会場は感嘆交じりの拍手に包まれた。
登場するや否や、「久しぶりですね~」とキャスト同士で世間話が始まるほど、仲睦まじい雰囲気でイベントがスタート。
大津の米問屋大善屋で丁稚奉公し、持ち前の商いの才でピンチに立ち向かう主人公・銀次役を演じた上村は「本日は短い間ですが…あ、僕だけカツラ忘れたわけではないですよ!ぜひ、楽しんでいただけたら」と茶目っ気たっぷりに挨拶。
大善屋の娘・楓役を演じた黒木は「撮影当時、まだ高校生でしたが、無事卒業させていただきました!」と声を弾ませ報告すると会場から歓喜の拍手が!
お茶屋の看板娘のお仙役を演じた田野も「これから観られる方に、ちょっとでも楽しめる要素を皆さんとお話できたら」と笑顔で挨拶した。
本作が渡辺裕之さんの最新作
米問屋大善屋の主人・伊左衛門役を演じた筧は「撮影から日が経っているから、今日はまっさらな気持ちで参りました!」とハツラツに宣言!「そして恐らくこれ(本作)が渡辺裕之さんの最新作。どうかかっこいい姿を目に焼き付けてください!」と大声量で観客に呼びかけ。これには思わず村田も「まるで若手のような」とツッコミ。
本作の監督を務めた三野監督は「何も決まっていないところから積み上げて形になった。皆さん本当にありがとう」と完成披露を迎えられた心境を語った。
撮影当時、18歳と現場で最年少だった上村は撮影時を振り返り、「皆さんに甘えながら演じさせていただきました。銀次はリアクションが多かったので、皆さんがいなければ成立しなかった、感謝しています。皆さんがいてこそ(の銀次)だった」と感謝を述べた。
昨年約5年間通った高校を卒業した黒木は撮影当時、まだ高校生。近江商人のことは「まず読み方が分からなかった」そうだが、マネージャーから「今で言えばAmazonみたいな感じだよ」とアドバイスされたことを回顧。「『あー!なるほどー!それはすごいな!』と思い、撮影中もそのイメージでいました」と、黒木らしい役作りをしていたことを明かした。
AKB卒業後、俳優として活躍の場を広げている田野は時代劇の出演が夢だったそう。念願叶ったことを「こんな早くに時代劇に出演できる絵が浮かばなかったです。20代前半で叶って嬉しい!そのためにピアスを開けないで我慢していたから、実って嬉しい!」と声を弾ませて喜んだ。
さらには、「年齢を重ねるごとに時代劇は(演技の)幅が広がる気がする」と今後も時代劇への出演に胸を膨らませた。
続いてMCの村田が筧にトークを振ろうとすると、突然、「私は(トーク中の)フラッシュOKですよ!」とマスコミ陣の方へ前進!カメラマンたちと1mにも満たない距離まで近づき、すっかり会場の空気は筧ワールドに染まる一幕も!改めて本作の見どころを聞かれた筧は「やっぱり田野ちゃんのダンスシーン!!」と即答。
これには田野も「えー!?やったー!嬉しい!!」とハイテンションに!
加えて筧は、三野監督の前作『鬼が笑う』で主人公を演じた半田周平さんの出演したシーンも絶賛!「半田くんのシーンが一番いい!100%ピントが合ってる!」と褒めちぎると、隣にいた村田のことも「あと、もちろん君もだよ!」と取って付けたかのように賞賛。「どこら辺が?何点でした?」と思わず村田がたずねると、「95点!」と適当な採点で笑いを誘った。
さらに筧節は止まらず、「とにかくエンターテインメント!ダンスあり、お色気あり!」と本作の魅力を語ると、「なんてったってこの映画は100万人目指す予定の映画なんですから!…ね!」と観客に熱弁!あまりの圧に一瞬の間ができてしまったものの、すぐに会場からは笑いが。
11月にエストニアで開催されたタリン・ブラックナイト映画祭の話になると筧が、「このスクリーンの4倍のサイズで、満員だったんでしょ?」と監督に振り、三野監督が「うーん…6倍くらいかな?」と回答。すると筧と村田が「皆さんちゃんと書いて下さいね!」と記者たちにアピール。思わず上村もベテランたちの場の回しっぷりに「すごいな圧が…」と圧倒されていた。
藤岡弘、からサプライズプレゼント
ここで、スケジュールの都合でイベントに登壇できなかった藤岡弘、が演じた、大津藩・藩主の殿から上村たちにサプライズプレゼント!
「舞台挨拶をおめでたいものにしたい」という願いを込めた<殿の褒美の法被>が全員に贈られた。
オレンジ色の煌びやかな法被に田野も思わず「かわいい!」とリアクション。法被とともに巻物も添えられており、そこには大きく「三方よし」の文字が。劇中でも出てくるこの言葉は近江商人の心得であり、<売り手よし、買い手よし、世間よし>と、「社会に貢献できてこそ良い商売と言える」という考えが込められており、殿からの粋な計らいに、キャスト一同満面の笑みを見せた。
最後に、これから映画を観る方々に向けて、上村は「時代劇とは名ばかりの、爽快なエンターテインメントになっている。気楽な気持ちで観ていただけたら。楽しんでください!」三野監督は「僕もビジネスのことはよく分からない。でもそういったお客さん沢山いると思う。ビジネス的なことの入口になれるよう、エンタメ性をバランス良く入れた。老若男女楽しんでいただける作品になったかと思いますので、広がっていけば嬉しいです」と締め、めでたくイベントは幕を閉じた。
■フォトギャラリー
[動画:三平准太郎]
映画『近江商人、走る!』
<あらすじ>
ある近江商人との出会いから、大津の米問屋大善屋で丁稚奉公することとなった銀次。
それから5年…商才を発揮する銀次は、店の仕事だけではなく、職人の互助組合作りや茶屋の看板娘お仙のアイドル化計画などを手掛け、町の人々を助ける。
そんな彼の元には先輩の丁稚・蔵之介や、同じ店で働く楓、眼鏡職人の有益や大工の佐助など仲間が集まるようになった。
そんな中、悪辣な奉行の罠によって大善屋が千両もの借金を背負うことになってしまい、この悪企みから店を守るため、銀次は大津と15里=60km離れた堂島の米の価格差を利用した裁定取引を思いつく。
電話もネットもない時代、飛脚でも半日掛かる距離を越え、情報を迅速に入手するため、銀次たちが仕掛けた壮大な作戦とは?
出演:上村侑 森永悠希
真飛聖 黒木ひかり 前野朋哉 田野優花 村田秀亮(とろサーモン)
鳥居功太郎 たむらけんじ 大橋彰(アキラ100%) 高梨瑞樹 徳江かな 落合亜美 半田周平 コウメ太夫 矢柴俊博 堀部圭亮 渡辺裕之(特別出演) 藤岡弘、(特別出演)/筧利夫
監督:三野龍一
脚本:望月辰
製作:新谷ゆっちー タケモトナオヒロ
主題歌:「non standard」AMAEBI
製作プロダクション:KCI
配給:ラビットハウス
© 2022 KCI LLP
2022年12月30日(金)新宿ピカデリー他、お正月ロードショー
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