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LOVE LIFE

ヴェネチア国際映画祭凱旋となった映画『LOVE LIFE』初日舞台挨拶

2022年9月9日、TOHO シネマズ日比谷にて、映画『LOVE LIFE』初日舞台挨拶が行われ、木村文乃、永山絢斗、砂田アトム、山崎紘菜が登壇。第79回ヴェネチア国際映画祭から凱旋帰国した木村文乃と砂田アトムが現地の様子を語ると共に、まだヴェネチアにいる深田晃司監督からのビデオメッセージも紹介された。

深田晃司監督による最新にして9本目の長編映画『LOVE LIFE』は、ミュージシャン・矢野顕子の1991年にニューヨーク移住後に発表した初のアルバム「LOVE LIFE」に収録された同名楽曲をモチーフに、「愛」と「人生」に向き合う夫婦の物語を構想期間18年の時を経て完成させた作品。
なお、本作は「メ~テレ60周年記念作品」として位置づけられており、ヴェネチア国際映画祭、トロント国際映画祭にそれぞれ正式出品されたことも話題だ。

舞台挨拶レポート

■トークノーカット動画(字幕あり)レポート

YouTube player

動画概要欄に見どころチャプタータイムを記載していますので一発ジャンプできます。
また、日本語字幕を埋め込んでいますので、YouTubeの字幕表示をONにすることで表示されます。

■テキストレポート

LOVE LIFE

▼ヴェネチア国際映画祭への参加について

現地で監督と砂田と共にレッドカーペットを歩いた木村は「レッドカーペットって、キャストや監督だけではなく、その映画の制作や配給に携わる皆さんと歩くものなんです。『LOVE LIFE』という“子ども”を“家族”と一緒になって世に出していく感じがして、私にとっては特別な時間でした」と振り返り、公開を迎えた心境については「監督が何度もおっしゃっていますが、この作品は “日本のありのままの生活を描いた”作品。まずは日本の人たちに観てもらいたいと思っていたので、この日を迎えられて嬉しいですし、ホッとしました」と笑顔を見せた。

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木村文乃

また、日本人のろう者の俳優として初めてヴェネチア国際映画祭のレッドカーペットを歩いた砂田は、「小さい頃、レッドカーペットを歩く人たちの姿を見て“自分にはできないだろうな”と思っていましたが、監督と木村さんと歩くことができて、感動しました」とコメント。さらに「あともう1つ!」と付け加えて、「木村さんと2人で記者会見に向かっていた時のことです。車を降りて、綺麗な服を着た木村さんと腕を組みながら意気揚々と歩いていたんです。ただ、道を間違えていたことが分かって(笑)。木村さんとあわてて道を引き返したのがいい思い出です」と茶目っ気たっぷりに舞台裏を明かした。

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砂田アトム

LOVE LIFE

砂田アトム/木村文乃

一方、スケジュールの都合でヴェネチアに参加できなかった永山と山崎。「(ヴェネチアのレッドカーペットを歩くということは)この仕事をしていて一生に一度あるかないかの出来事。どうにかして行きたかったですね」(永山)、「皆さんと嬉しい瞬間を共有したかったですね。長野の田んぼにいたんですけど、でも気持ちはひとつでした!」(山崎)とそれぞれ悔しさをにじませる一幕も。

そしてこの日の舞台挨拶で、ヴェネチア、トロントに続き、10月に開催される釜山国際映画祭への正式出品決定が発表され、木村は「韓国手話が大きなテーマとなっていて、協力してくれた方々にやっと恩返しができて嬉しい」と喜びを爆発させた。

▼愛してやまない“LOVEなモノ”について

そしてトークは、矢野顕子さんの名曲「LOVE LIFE」の中に“どんなに離れていても愛することはできる”というフレーズがあることにちなみ、「これだけは愛してやまない“LOVEなモノ”について」の質問へ。

木村文乃
この2、3年、だいぶアクティブに私生活を送っていたんですが、中でもやはり海とダイビングは大事ですね。(ダイビングをすることもあり)普段はあまりメイクをしないので、(ヴェネチアで)急にばっちりメイクをして衣装を着たら、自分の心が追いつかなくなっちゃって……。いまは海に逃げ帰りたいです。

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砂田アトム
離れていても愛し続けているものといえば、生まれ故郷の愛媛です。両親が故郷にいて、コロナや仕事の都合で5年ほど会えていない。やはり愛は続いていますし、気持ちも伝わっています。もう1つは、ビールです。ヴェネチアの期間中、日本のビールと離れてすごく寂しかった。

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永山絢斗
車ですね。不具合も含めなんだかんだ5年ぐらい乗れていないので、乗れる日を楽しみに仕事をしています。どこに行きたいということではなく、とにかく車に会いたい。

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山崎紘菜
お母さんの手料理ですかね。普通、年齢を重ねると嫌いなものが好きになったり、濃い味が好きだったのに薄味が好きになったりと味覚が変化していくと思うんですが、お母さんの料理だけはいつ食べても恋しい。実は今日、母が観に来ているんで、緊張しています(笑)。号泣している人がいたら私の母です。

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▼深田監督からのビデオメッセージ

舞台挨拶中には、ヴェネチアに滞在中の深田監督からビデオメッセージが流れた。

こんにちは。
LOVELIFEを監督しました深田です。
今、ヴェネチアにいます
あの、後ろにあるのはメインの上映会場ですね
あの建物のまえにレッドカーペットがあって
5日の夜に木村さんと砂田さんと私とで歩いてきました。
今日は会場に伺えず申し訳ありません
ちょっと自分は居残り組でして、
まだヴェネチアにいます。
会場には木村さん、永山さん、砂田さん、あと山崎さんがいらっしゃると思います。
どうでしょうか?
満席でしょうか?
満席だといいなと思いながら、いまヴェネチアから話しています。
今日は本当にみなさんお越しいただきましてありがとうございます。
『LOVELIFE』という作品は、自分が20歳の頃に
矢野顕子さんの同じタイトルの
『LOVELIFE』という歌を聴いて、とても好きになって
そこから何度もその歌を聴いているうちに思いついていった物語です。
本当に20年間「撮りたい!撮りたい!」と
言い続けていたら、最高の俳優・最高のスタッフの力を得て
こうして皆さんにお届けできることになりました!
楽しんでいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします!

▼最後にメッセージ

山崎紘菜
出来上がった作品を拝見して、自分の中にこんなに感情があったんだとか、この感情って何て名前なんだろうという、本当にたくさんの感覚と出会うことができた作品。皆さんには、理解するというよりも“感じて”いただけたら。いろんな感情と出会えってもらえたら嬉しいです。

砂田アトム
全国の聴こえない人たち、ろう者の仲間たちからたくさんの連絡が届いています。本当に嬉しく思っています。ただ、この『LOVE LIFE』、ろう者のみんなに“砂田アトムが出ているから観に行く“ではなく、純粋に『LOVE LIFE』という作品を観に来てもらえたら嬉しいです。そして全国各地の耳が聴こえない子どもたちに夢を持ってほしい。自分がこの映画に出演できたことをきっかけに、みんなにも夢や希望を持って一緒に歩んでいけたらと思います。

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永山絢斗
深田監督の作品が本当に好きで、今回ご一緒できて嬉しかったです。演出もあまり受けたことのないような感じで、今まで突かれたことのないことを突かれた感じがして、自分の中で何かがひらけた感覚でした。大切な作品になりました。観終わった後に、近くにいる家族や友人、恋人に思いを馳せるような時間ができたら嬉しいです。

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木村文乃
ポスターに「痛かった、全部。」というキャッチコピーがあり、「重い映画かな」とか「怖い映画かな」と思ってしまう方もいるかもしれないんですが、観終わった後、とても爽やかな気持ちになって帰っていただけると思います。気負いせず、あたたかい光が差すような気持ちになって帰っていただけると思う。それぞれ生きている人たちの物語を楽しんで観てもらえたらと思います。本日はありがとうございました。

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■フォトギャラリー

[動画:三平准太郎]

映画『LOVE LIFE』

INTRODUCTION
『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督とともに河瀨直 美、北野武、是枝裕和、黒沢清に次ぐ映画監督として海外から高い評価を得ている深田晃司監督。最新にして9本目の長編映画『LOVE LIFE』はミュージシャン・矢野顕子の1991年にニューヨーク移住後に発表した初のアルバム『LOVE LIFE』に収録された同名楽曲をモチーフに、「愛」と「人生」に向き合う夫婦の物語を構想期間18年の時を経て完成させた作品。
先日、第79回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品が決定。これまで『歓待』がプチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞、『ほとりの朔子』でナント三大大陸映画祭グランプリ&若い審査員賞をW受賞、『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査委員賞受賞、『本気のしるし』でカンヌ国際映画祭「Official Selection 2020」に選出されるなど、数々の海外映画祭に自作が出品されてきた深田監督にとって、ヴェネチアは初めての映画祭となる。
今年はイタリア現地時間の8月31日から9月10日まで行われ、深田監督、主演の木村も参加。受賞結果は9月10日に発表される予定だ。最高賞の金獅子賞の受賞となれば、1997年の北野武監督の『HANA-BI』以来、25年ぶりとなる。なお、本作は「メ~テレ60周年記念作品」として位置づけられている。

主演・木村文乃が新境地を開拓!脇を固めるのは多彩なキャストたち
劇中では、愛する夫と愛する息子、幸せな人生を手にしたはずの主人公・妙子に、ある日突然降りかかる悲しい出来事、そこから明らかになる本当の気持ち、彼女が選ぶ人生が描かれる。主人公妙子を演じるのは木村文乃。木村は妙子の、嵐の前の静けさが孕む寧静な佇まいと爆発しそうな激情を、全身全霊で表現。本作は女優・木村文乃の新境地を体感できる意欲作でもある。「愛する」とはどういうことなのかという普遍的な問いかけ。映画『LOVE LIFE』はひとりの女性を通して「愛」について「人生」について描いた物語。すでにフランスでも公開が決定していることから、日本のみならず海外からも熱い注目が集まる映画『LOVE LIFE』は、2022年9月9日に公開となる。

STORY
妙子(木村文乃)が暮らす部屋からは、集合住宅の中央にある広場が一望できる。向かいの棟には、再婚した夫・二郎(永山絢斗)の両親が住んでいる。小さな問題を抱えつつも、愛する夫と愛する息子・敬太とのかけがえのない幸せな日々。
しかし、結婚して1年が経とうとするある日、夫婦を悲しい出来事が襲う。哀しみに打ち沈む妙子の前に一人の男が現れる。失踪した前の夫であり敬太の父親でもあるパク(砂田アトム)だった。再会を機に、ろう者であるパクの身の周りの世話をするようになる妙子。一方、二郎は以前付き合っていた山崎(山崎紘菜)と会っていた。哀しみの先で、妙子はどんな「愛」を選択するのか、どんな「人生」を選択するのか……。

出演:木村文乃、永山絢斗、砂田アトム、山崎紘菜、神野三鈴、田口トモロヲ
監督・脚本:深田晃司
配給:エレファントハウス
©2022映画「LOVE LIFE」製作委員会&COMME DES CINEMAS
公式サイト:lovelife-movie.com
公式Twitter:@lovelife_movie
公式Instagram:@lovelife_movie
公式Facebook:@lovelifemovie2022

2022年9月9日(金)TOHOシネマズシャンテほか、全国ロードショー

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