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川っぺりムコリッタ

松山ケンイチ・荻上直子監督 富山県知事表敬訪問&富山凱旋舞台挨拶。映画『川っぺりムコリッタ』

富山県でオールロケが行われた、「おいしい食」と「心をほぐす幸せ」を描く荻上直子監督最新作『川っぺりムコリッタ』(9月16日公開)。9月6日、公開に向けて、主演の松山ケンイチと荻上監督が富山県知事を表敬訪問。2年ぶりに訪れた富山で、映画の完成を報告した。また、富山凱旋舞台挨拶も行われた。

富山県知事表敬訪問

■場所:富山県庁
■登壇者:松山ケンイチ、荻上直子監督、新田八朗(富山県知事)

クランクアップから2年、いよいよ公開を迎える本作。新田八朗知事が「クランクアップはもう2年前のことなんですよね。全国公開、おめでとうございます」と祝福すると、荻上監督と松山も「ありがとうございます」と感謝しきりだった。

川っぺりムコリッタ

松山ケンイチ/新田八朗(富山県知事)

富山県を舞台にした理由について、荻上監督は「主人公の青年が、イカの塩辛工場で働いているという設定。『塩辛を作っているところはどこだろう』と調べたら、函館が一番で、その次の次くらいが富山県だった。富山にロケハンに来たら、大自然の山も川も海もあって、人々は優しくてあたたかい。これはもう、富山にしようと思いました」と惚れ込んだことを告白。

川っぺりムコリッタ

荻上直子監督/新田八朗(富山県知事)

松山は、富山の名産でイカの塩辛にイカ墨を入れて黒くした、“イカの黒作り”を大いに気に入ったそうで、「富山に来て、初めて、黒作りに出会って。富山の幸や文化にも触れることができました。来てみないとわからないことってたくさんあるなと思いました」とコメント。「富山って、掘れば掘るほどいろいろなことが出てきそう。今日来ただけでも、ロケでも知らなかったことがあって、来るたびにいろいろな発見がある。これからもまた来たいなと思いました」と希望を口にすると、新田知事は「ぜひいらしてください」と目尻を下げていた。

川っぺりムコリッタ

松山ケンイチ/新田八朗(富山県知事)

劇中には、おいしそうな炊き立ての白いご飯も登場するが、新田知事は「富山県へ、おかえりなさい。富山県は今年も新米が実りました。映画の大ヒットを祈願して、富山県産の新米を進呈いたします」と気持ちを込め、「一升ますに入った新米」を松山に、荻上監督には「実った稲穂」を進呈した。荻上監督は「富山という土地が助けてくれて、この映画の底力を上げてくださった。自分が脚本を書いて想像していた以上に、この風景が助けてくれた」と富山の空気も、ささやかな幸せを見つめる本作の力になったことを明かしていた。

川っぺりムコリッタ

荻上直子監督/松山ケンイチ/新田八朗(富山県知事)

富山凱旋舞台挨拶

場所:JMAX THEATERとやま
登壇者:松山ケンイチ、北村光授、松島羽那、荻上直子監督

表敬訪問後は、富山市の映画館、JMAX THEATERとやまにて富山凱旋舞台挨拶が開催された。富山の観客に大きな拍手で迎えられた松山と荻上監督は、会場を見渡してうれしそうな笑顔。
撮影は2020年9月上旬から10月上旬にかけて行われたが、コロナ禍で公開延期となっていた本作。ようやくお披露目の日を間近に迎え、松山は「台本を読んだのは5、6年前。ずっとその間、自分の中で(演じる)山田が熟成されていった。今でも熟成され続けているような感じがする」と役柄への愛情を吐露しつつ、「お客さんの手に渡った時になにを感じていただけるのか、すごく楽しみにしています」と晴れやかな表情で語っていた。

川っぺりムコリッタ

荻上直子監督

2年前に富山で行われた撮影を振り返った松山は、「富山の美しい風景の中、人工的な音が限りなく少ない自然の中で撮影をすることができて、僕たち俳優の背中を押してくれた。そういった空気感を受け止めながら、みんなで作品をつくり上げた」と富山の空気を吸い込んで映画づくりに臨んだといい、「そういった意味でも、すごく印象に残っている作品です」と特別な作品になったという。

川っぺりムコリッタ

松山ケンイチ

さらにこの日は、富山でのオーディションで選ばれた子役二人が会場に駆けつけ、松山と荻上監督に花束を贈呈する一幕もあった。登場したのは、主人公が住む“ハイツムコリッタ”の住人、溝口(吉岡秀隆)の息子・洋一役を演じた北村光授と、“ハイツムコリッタ”の大家、南(満島ひかり)の娘・カヨ子役を演じた松島羽那。

二人の子役も撮影をとても楽しんだ様子で、北村は「松山さんはたくさん遊んでくれました。“しゃべったらダメゲーム”が一番おもしろかったです。撮影が終わってしまう日、すごくさみしくなりました。荻上監督はよく僕の頭を触っていました。演技が初めてでよくわからなかったけど、『光授いいよ!』って言ってくれたのでだんだん楽しくなりました」と振り返る。

川っぺりムコリッタ

北村光授/荻上直子監督

松島は「松山さんとムロさんは、飛行機を飛ばして遊んだり、どんな時でも遊んでくれてうれしかったです。監督の双子のお子さんと同じ歳と聞いて、うれしくなったし一生懸命頑張ろうと思いました」と背筋をピンと伸ばして語り、二人のかわいらしいコメントに会場も思わず笑顔に。松山も「ちゃんとしゃべっているね!完璧!」と大絶賛だったが、撮影中には、彼らの一挙手一投足が笑いや癒し、そして新鮮な驚きをくれたとも話し、「すばらしい子どもたち」と称えていた。

川っぺりムコリッタ

松山ケンイチ/松島羽那

荻上監督は二人を起用したことについて、「富山で撮影することを決めた時に、富山の子でオーディションをしたいと思った。そんな中でこの丸坊主がすごく印象に残って。目力もある」と北村の頭をなででにっこり。さらに「羽那ちゃんは、存在から明るさを出していて、こんなに小さいのにオーラがあった」と説明し、「映画の空気にも作用している」と伸び伸びと演技をした二人に感謝していた。

最後に松山は「富山の雄大さに圧倒されて、撮影をしていた」と口火を切り、「富山在住ではない僕たちが見た富山の風景は、皆さんにとっては地元の美しさを再認識するものになるのではないかと思う。ぜひ楽しんでいただきたい」とメッセージ。荻上監督は、コロナ禍の撮影も「富山の方が温かく迎えてくださった」と改めてお礼を述べ、「この大自然と同じような心の大きさを持った、富山の方たちの優しさも、映画の空気感として込められていると思います」としみじみ。二人の心のこもった挨拶に、会場からは大きな拍手が上がっていた。

川っぺりムコリッタ

松山ケンイチ/松島羽那/北村光授/荻上直子監督

映画『川っぺりムコリッタ』

INTRODUCTION
『かもめ食堂』荻上直子最新作が贈る「おいしい食」と「心をほぐす幸せ」。
松山ケンイチ×ムロツヨシ×満島ひかり×吉岡秀隆、実力派豪華キャストが集結!
荻上監督といえば、日本中でブームとなった『かもめ食堂』の大ヒット以降、2017年、トランスジェンダーの女性が主人公の前作『彼らが本気で編むときは、』が、日本映画初のベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞他、多くの国際映画祭受賞を果たしてきました。本作は、そんな国内外で高い評価を 受けてきた荻上直子監督による完全オリジナル脚本で贈る、新しい「つながり」の物語です。荻上ワー ルドおなじみの「おいしい食」と共にある、「ささやかなシアワセ」の瞬間をユーモアいっぱいに描き、誰かと ご飯を食べたくなり、“ささやかなシアワセ”をお持ち帰りできるハッピームービーです。
※ムコリッタ(牟呼栗多):仏教の時間の単位のひとつ、1/30日=48分

あらすじ
築50年の「ハイツムコリッタ」で暮らし始めた孤独な山田。
底抜けに明るい住人たちと出会い、ささやかなシアワセに気づき始める・・・。
山田(松山ケンイチ)は、北陸の小さな街で、小さな塩辛工場で働き口を見つけ、社長から紹介された「ハイツムコリッタ」という古い安アパートで暮らし始める。無一文に近い状態でやってきた山田のささやかな楽しみは、風呂上がりの良く冷えた牛乳と、炊き立ての白いごはん。
ある日、隣の部屋の住人・島田(ムロツヨシ)が風呂を貸してほしいと上がり込んできた日から、山田の静かな日々は一変する。できるだけ人と関わらず、ひっそりと生きたいと思っていた山田だったが、夫を亡くした大家の南(満島ひかり)、息子と二人暮らしで墓石 を販売する溝口(吉岡秀隆)といった、ハイツムコリッタの住人たちと関わりを持ってしまい…。図々しいけど、温かいアパートの住人たち に囲まれて、山田の心は少しずつほぐされていく―。

出演:松山ケンイチ
ムロツヨシ 満島ひかり
江口のりこ 黒田大輔 知久寿焼 北村光授 松島羽那
柄本 佑 田中美佐子 / 薬師丸ひろ子
笹野高史 / 緒形直人
吉岡秀隆
監督:荻上直子(「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」)
原作:荻上直子「川っぺりムコリッタ」(講談社刊)
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
配給:KADOKAWA
(C)2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会

2022年9月16日(金)全国ロードショー

川っぺりムコリッタ

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