チケットを買いたい人が買えない!2018年夏にも法制化か
チケットを買いたい人が買えない!インターネット上のいわゆる「ダフ屋行為」によるチケットの高額転売を取り締まる法制化の準備が進んでいる。
2017年12月7日、アーティスト側として、山口一郎(サカナクション)氏、武田鉄矢らが衆議院第二議員会館に訪れ、ライブ・エンタテインメント議員連盟会長を務める石破茂衆議院議員に要望書を提出し意見供述。「ライブを観たいファンが観れる適正化のための法整備」を求めた。(動画ニュースあり)
同一人物が1000件を超える申込みの例も
ライブ・エンタテインメント議員連盟に「チケット高額転売に関する法規制」要望書を提出したのは次の連名。
アーティスト一同
(一社)日本音楽事業者協会
(一社)日本音楽制作者連盟
(一社)コンサートプロモーターズ協会
コンピュータ・チケッティング協議会
要望書によると、運営側の記録から、たとえば3000人のキャパシティのライブに対して同一人物と思われる者から1000件を超える申し込みがあったり、定価7000円のチケットが、数倍から100万円近い値段で取引されるケースも確認できているとして、その証拠となる実例の記録資料も添付されている(個人特定情報は伏せ字)。
こういった明らかな転売目的購入者の存在により、チケットの適正な流通が阻害されており、チケット販売側が転売を禁じているチケットの定価以上の不正転売を取り締まる法制化を要望した。
また、音楽コンサートだけでなく、スポーツ興行も同様だ。
2020年には東京オリンピックを迎えるが、リオやロンドン五輪でも現地で不正転売の違法化の法律が整備され、摘発もされており、日本でも、音楽・スポーツと合わせての法的な対策が急務となっている。
2018年夏までに法制化か
出席した石破茂衆議院議員、遠藤利明 前東京五輪担当大臣によると、2018年夏には関係者向けに五輪チケットの先行販売が始まることもあり、それまでに法制化できるよう目指したいという。
アーティスト・スポーツ団体コメント
山口一郎(サカナクション)
私、全国でコンサートを開催しているんですが、そのコンサート会場でライブを終えた後、ファンの子たちとお話する機会があって、「今回、チケット代4万円出して来ました」と、ミュージシャンである僕に自慢げにお話するんです。
つまり、自分たちミュージシャンやアーティストに対する思いとして高いお金を払って来たんだと、そこに愛情を注いでいるわけです。
でもそのお金が主催者であったりアーティストに対して還元されず、まったくの第三者の方に流れていくということを、その自覚さえもファンの子だちはまだない状態なんです。
そこを知ってもらうということも含めて、ぼくたちはこのように発信していかなくちゃと思いますし、ちゃんと法制化されていくことをすごくお願いしたいです。
武田鉄矢
私どもが若い頃の「ダフ屋」のスケールはそんなに大きくなかったんですが、最近はインターネットをはさんでかなり悪質になっています。
観客が見たたいと思っているコンサートを(転売屋が)阻むというのはすごく抵抗があります。
室伏広治
オリンピック・パラリンピックを生で観戦するという機会は、ほんとに一生に一度の大切なチャンスだと思います。できるだけ広く多くの方にフェアに見ていただくってことが大切なことかなと思います。
なお、本日の総会には、三原じゅん子参議院議も参加しており、かつて「3年B組金八先生」で共演した武田鉄矢さんとの再会となった。
動画ニュース
[4K]チケット高額転売に関する法規制化にアーティスト側が要望書提出
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