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すくってごらん

尾上松也「百田さんのピアノが完璧で一気に気持ちがひとつになった」映画『すくってごらん』の公開記念舞台挨拶

3月13日、映画『すくってごらん』の公開記念舞台挨拶が行われ、映画初主演となる尾上松也、そして、百田夏菜子(ももいろクローバーZ)、柿澤勇人、石田ニコル、真壁幸紀監督が登壇した。(動画&フォトギャラリー)
舞台挨拶では、それぞれが「撮影中に“この人にすくわれた”エピソード」を明かした。

舞台挨拶レポート

■トークノーカット動画

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■キャスティングの理由。自画自賛リレー?

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真壁幸紀監督
観ていただいたら、松也さんしかいなかったというのがわかる作品になっていると思います。
歌がふんだんに使われている映画ですので、まず大前提として歌が歌える人。香芝って東京から左遷されてきた銀行員なので、ちょっとキャリアがある人ということで30代。
そして、主役としての華があって、そしてコメディーの要素もあるので、香芝っていう男がちょっと情けない男に見えるような、その四つぐらいの要素を全て兼ね備えているのは、尾上松也さんしかいないんです。

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真壁幸紀監督

尾上松也(香芝誠 役)
いやいや。でもよく考えても俺しかいないかもしれません(笑)
いやいや、ウソです、ウソです(笑)
ウソなんですけど、オファーをいただいたて初めて脚本を読ませていただいた時は、映画を見ていただいたらわかるんですけど、本当にチャレンジングな構成になっています。まして歌もふんだんに使われてますしね。
原作も読ませていただいたんですけど、原作の中にはそういう音楽的な事っていうのは入ってなかったので、これはどうなるんだろう?っていう一抹の不安がよぎったぐらいです。
ただ、そのチャレンジングな精神っていうのが僕の中では共鳴して、これを形にしてやってみよう思いました。監督と製作スタッフの皆さんの心意気っていうのにすごく惚れまして、是非僕でよければお力添えしたいと思いました。

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尾上松也

真壁幸紀監督
百田さんは劇中でピアノを弾くシーンがあります。
もちろんピアノ弾けないことは聞いていたんですけども、それよりも百田さんのお芝居と声を優先してキャスティングしました。
尾上松也さんが主演ってなった時に、本当に強い方じゃないと霞んでしまうかなと思って、本当に強い百田夏菜子さんをキャスティングしました。

百田夏菜子(生駒吉乃 役)
そうですねぇ、やっぱり強いって言ったら私なんですかね(笑)
いやいや(笑)
初めて聞いたのでとても嬉しい言葉です。
ミステリアスな女性の役ということで、私でいいのかなって最初は不安に思うこともあったんですけど、松也さんもおっしゃるとおり、台本を読んでもどんな作品になるのか想像しきれない部分が多かったんですけど、逆にどんな作品になるんだろうとワクワクしました。
そんな作品に私も携わって一緒に作っていきたいなっていう思いが強くなったので、今回参加させていただけたことが本当に幸せです。

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百田夏菜子

真壁幸紀監督
松也さんと百田さんとキャスティングした段階でこれは強すぎるな、このままだと空中分解しかねないなと思ったので、個性も出せて松也さんと百田さんの芝居を引き出せるような俳優さんがいないかなと。もちろん歌もピアノを弾くお芝居もあるので。
そしたら、柿澤さんしかいなかったんです。

柿澤勇人(王子昇 役)
まぁ、俺しかいなかったかなって・・・、これ言わなきゃいけないやつになってるじゃん!(笑)
この流れは(笑)
いやほんと嬉しいです。最初、原作も読ませていただいたんですけど、ミステリアスで中性的で可愛らしく、チャーミングでもあって、何より感じたのはすごいキラキラしてる役だということ。
僕も10年前ぐらいまではキラキラしてたつもりなんですけど、最近はそのキラキラ要素がどんどんなくなってきていて、僕で務まるのかなっていうのは正直ありました。
でも監督といろいろ話して、松也ともいろいろ相談させてもらって、自分のパーソナルというかナチュラルな部分で芝居もできた感じがするので、とても現場は楽しかったです。

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柿澤勇人

真壁幸紀監督
(石田ニコルさんの役は)百田さんの対象的になるような人がいいなと思って探していて、百田さんに負けないぐらい強い人。そして石田さんのボーカルの音源をいただいたんですけど、ほんとうに素晴らしい声で、歌手の声というよりは、役者さんがそのまま素直な声で歌ってる歌がとても素敵だったので、ニコルさんをキャスティングしました。

石田ニコル(山添明日香 役)
まぁ、そうですね。素敵な声といえば私でしょうね(笑)
すみません、すみません、ありがとうございます(笑)
そう言っていただけて嬉しいですし、声でお仕事をいただいたのは、ミュージカル以外、映像では初めてだったので、自分の中でも新しい挑戦だなと思ったのと、台本を読んだ時にこの世界観に入ってみたいなっていう思いがあって是非ということになりました。

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石田ニコル

■主題歌『赤い幻夜』は百田夏菜子ソロ

赤い幻夜

百田夏菜子
一人で主題歌を歌わせていただくなんて、こんなありがたい機会は無いのですごく嬉しかったですし、“吉乃”として歌うということなんですが、この映画の中でミステリアスな女性という“吉乃”のセリフの裏側の気持ちを探すのがとても難しくて。それくらい不思議な女性でもあるんですけど、でもだからこそ映画を観終わった後に吉乃が歌う楽曲の中にも吉乃の気持ちを知る要素がたくさん含まれているんじゃないかと思いながら、私も歌詞を読み込んで歌いました。是非映画と一緒に楽しんでいただきたいですし、配信されているこの曲を聴いて、もう一度映画を見に来てくださる方がたくさんいたらいいなと思います。

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-この曲のレコーディングはこれまでで一番長い時間のレコーディングだったとか。

百田夏菜子
はい。監督から“百田夏菜子”を一文字も出すなというオーダーがありまして、でも私が歌うのでどうしたらいいんだろうと思って、何が私っぽく聞こえるのかっていうのが自分でも正直わからないからです。
で、監督から今の一文字がちょっと私っぽかったかななんていろいろ指摘をいただきながら、こうやって歌ったら私っぽく聞こえるんだなんて新しい発見もありました。
如何に自分をそぎ落としながら歌うかっていうレコーディングは初めてでした。

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■百田さんのピアノが完璧で、皆の心がひとつに。

尾上松也
この作品の撮影現場では、カッキー(柿澤勇人)もそうだし、ニコルさんも、百田さんもそうなんですけど、やったことないことに挑戦するということがありました。
その中でトップバッターとして撮影に入ってからすぐ百田さんがピアノをソロで弾くシーンがあったんです。その日は僕の撮影はなかったんですけど、どうしても見てみたくなって行ったんです。
正直、ミスしたりとか、弾ききれないところもあるのかなと思ってたら、もう完璧で。それに感動して、みんながそれで一気に気持ちが一つになりました。

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■この映画の撮影で“この人にすくわれた”エピソード

真壁幸紀監督
百田さんには厳しく接してきたので、ここで感謝の気持ちを言いたいと思います。
最悪ピアノが弾けなくても、プロのミュージシャンの吹き替えも想定してたんですけど、百田さんは全部やりきりました。
ピアノを弾いたことが無い人がここまでやるのは、相当辛い経験だと思うんですけど、百田さんは僕にはそれは見せず。
その後、2020年末の「ももいろ歌合戦」という生放送で、百田さんが生ピアノを弾いて、それを見ていた百田さんのピアノの先生が、百田さんが弾き終わった瞬間に膝をついて泣き崩れて、僕に握手を求めて来た時に、そこで初めて百田さんの苦しみが見えました。それでとても胸が苦しくなったんですけど、そういう百田さんが僕らに見せない影の努力で素晴らしい作品になっていますので、皆さん期待していただきたいですし、そこはほんとうに感謝しています。ありがとうございます。

百田夏菜子
撮影中は監督から褒めてもらうことが一度もなかったので、とても嬉しいですしビックリしています。
でも一緒にお仕事させていただいて、すごく高いレベルを求めてくださるので、私もそれに必死で応えたいなという思いでいっぱいでしたし、信じていただけてることがとても心強かったです。

石田ニコル
元々私はすごく人見知りで現場に馴染めないなって不安要素がたくさんあったんですけど、松也さんが現場を盛り上げてくれたり、和ませてくれたり、座長としてみんなを良い雰囲気に持って行ってくださって、それが良い作品となる追い風になったなと、松也さんにはほんとうに感謝しています。

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柿澤勇人
僕はピアノの上に乗って踊るシーンがあるんです。ピアノって弾くものであって、乗っかるものじゃないですよね。
すごく練習はしたんですけど、クランクインするまで不安な気持ちもありました。
そしたら、現場初日に、松也が「カッキー、飲みに行こう」って誘ってくれて、そこからほぼ毎日クランクアップまで松也の部屋に押しかけて、帰れと言われても居続けて。
松也は、キャスト、スタッフみんなが居心地が良いような居方をしてくれましたし、尾上松也というデッカイ器にすくわれたんじゃないかなと思っています。
ほんとに、尾上松也くん、ありがとう!

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百田夏菜子
この映画は私にとっても初めての挑戦がたくさん詰まっている映画です。
普段、音楽の世界にいながら、歌や楽器に触れる時間になると、どうしても後ろ向きになってしまう。
この作品では、松也さんが一番近くで私を応援してくださってました。
ピアノのシーンの時も、お休みの日なのに見に来てくださったり、先ほども話しましたが、私たちの年末の「ももいろ歌合戦」という番組で、私のピアノ一本で松也さんと一緒に歌うという企画も、こんなに不安定なピアノで生放送で歌うって相当やりづらいですし、やっぱり普通だったら「止めよう」ってなるようなことだと思うんですけど、私がどんなに弾き間違えても、「大丈夫、大丈夫。もう1回やろう。」ってリハーサルから嫌な顔ひとつせずに。「生放送本番で間違えてももう1回最初からやろう」とも言ってくださって、とっても心強かったです。
松也さんとじゃなかったらこんなにいろんな挑戦ができなかったと本当に思います。
また何かお仕事でご一緒できる時にはもうちょっと成長してご一緒できるように、私もまだまだ頑張りたいと思います。本当にありがとうございました。

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尾上松也
皆さんの言葉、嬉しいです。感動した!
僕は初めての映画主演だったので、映画以外の時もそうですが、とにかく作品を楽しくやるには、まず自分自身が課題となるので、みなさんもそういう空気でやってもらいたいという思いでやってました。
これは、僕がというより、そうなるようなメンバーが揃ったということが奇跡的なことで、ありがたかったです。
スタッフの皆さん、そして監督とキャストの皆さんに僕はすくわれました。
カッキー(柿澤勇人)とは他の作品でも共演したことがあったので、現場に入ってくれただけで心強かったし、石田ニコルさんは僕より年下なんですけど、堂々とされていて、お互い初キスシーンだったんですが、僕はとても緊張してたけど、本当に堂々としてて、僕はそれをただ受けるだけという空気に作ってくれました。
百田さんとは最初から二人のシーンがずっと続いてましたので、どういう風に接したらいいかなかと思ってた時に、とてのフランクに接してくださって、僕もリラックスすることができました。それは本当に感謝しています。
先ほどお話があった「ももいろ歌合戦」でピアノを弾き終わった後、百田さんが涙を流されているのを見て僕もグッときまして、もっとなんかしてあげることがあったんじゃないかって思ったくらいです。

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■最後にメッセージ

尾上松也
いよいよ公開したということで、これから皆さんにご覧いただくわけですけれども、この映画を通しまして少しでも皆さんに明るい光が差し込むといいなと思っております。
そしてこの映画は、本当に唯一無二の映画になっていますし、日本ならではの魅力がたくさん詰まった映画になりました。
ですから一度と言わずに二度、三度、何度でも見ていただいたら、よりその楽しさがわかっていただけるかと思います。今日はありがとうございました。

すくってごらん

■フォトギャラリー

[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]

映画『すくってごらん』

INTRODUCTION
映画『すくってごらん』は、とある失敗で左遷されたプライドは高いがネガティブな銀行マン・香芝誠が、都会から遠く離れた地で出会った「金魚すくい」を通じて、思いもよらない成長をしていく物語。香芝を演じるのは映画初主演の尾上松也。彼が一目ぼれする美女・吉乃を初のヒロイン役となる百田夏菜子が務める。さらに、百田演じる吉乃が「お兄さま」と呼ぶ謎の男・王寺昇に柿沢勇人、松也演じる香芝に恋心を抱く魅惑的なカフェ店員・山添明日香に石田ニコルと魅力的なキャストが揃った。
原作は世界初の金魚すくいマンガにして、<このマンガがすごい!>にもランクインした傑作マンガ「すくってごらん」(大谷紀子/講談社)。メガホンをとったのは、長編デビュー作『ボクは坊さん。』で高い評価を受けた俊英・真壁幸紀。原作と同じ奈良県を舞台に「和」の世界と斬新な映像表現を融合させ、大胆かつ優雅、そして華麗なるエンターテインメントを誕生させた。

ストーリー
大手メガバンクのエリート銀行マン・香芝誠は、些細な出来事がきっかけで左遷され、荒んだ気持ちを抱えて東京本社から片田舎の町へやってきた。そこで偶然かつ運命的に、金魚すくいの店を営む美女・吉乃と出会い、一目ぼれをする。持ち前のネガティブな性格と左遷のショックから、香芝は心を閉ざし仕事だけを生きがいにしようと心に決めながらも、吉乃の事が頭から離れない。何とかお近づきになろうとするが、秘密を抱える吉乃の心もまた閉ざされたままだった。果たして、香芝は金魚のように彼女の心もすくうことはできるのか―?

すくってごらん

出演:尾上松也 百田夏菜子 柿澤勇人 石田ニコル ほか
監督:真壁幸紀 脚本:土城温美
原作:大谷紀子『すくってごらん』(講談社「BE LOVE」所載)
製作幹事・企画:東通企画
制作プロダクション:ROBOT
製作:映画「すくってごらん」製作委員会
配給:ギグリーボックス
(C)2020映画「すくってごらん」製作委員会 (C)大谷紀子/講談社
公式サイト:sukuttegoran.com

本予告

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全国公開中

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