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窮鼠はチーズの夢を見る

香港の大スター レスリー・チャンからインスピレーションを受けた名シーン誕生秘話。『窮鼠はチーズの夢を見る』

9月11日より公開中映画『窮鼠はチーズの夢を見る』より、新場面写真が解禁となると共に、同場面でのモニタ画面にジャン・コクトー監督『オルフェ』(1950年)が映っている理由が明かされた。

窮鼠はチーズの夢を見る

解禁となったのは、成田凌演じる今ヶ瀬が、大倉忠義演じる恭一の帰りを一人、部屋で待っているシーン。
元カノとヨリを戻すかもしれない恭一に対して「俺と寝てください。これを拒まれたら、もう二度と、触らない」と今ヶ瀬が懇願するそばで、テレビのモニターには『オルフェ』の一篇が流れ、「これからする事を理解しようとしないで」という意味深な字幕が映されている。
予告編でも使用され、いち早く気付いた映画ファンからは「切なすぎる」「今ヶ瀬の心情に合っていて、絶妙」などの声が上がっていた。
行定監督は本編の中で『オルフェ』を起用した理由として、「脚本には“今ヶ瀬が映画を見ている”と書いてあるだけで作品の指定はありませんでしたが、私は『オルフェ』がいいと思いました。『オルフェ』は死の世界と現世という境遇の違う者が惹かれ合うが、相手のことを想い、別離を選択する“犠牲愛”を描いた映画です。今ヶ瀬は恭一への想いが溢れ、抑えられなくなったとき、ひとり『オルフェ』を見ながら、恭一への愛を貫き、自分に引き寄せることで本当に彼のためになるのか。自分が犠牲になって別れた方がいいのかと苦悩している。その逡巡する気持ちに『オルフェ』の登場人物たちの逡巡する気持ちと重なりぴったりだと思いました。」と明かす。
そして、もう一つの理由として、「香港出身の俳優、レスリー・チャンとお会いした時に、好きな映画が『オルフェ』だと聞いたことがありました。彼はその時、自分は常に“自己犠牲”を意識して生きていると語っていました。社会に対して自分を偽って生きていることも含めて、何かのために自分を犠牲にしていると感じていた。その彼の寂しさや憂いがとても印象に残っていたんです。その姿が今ヶ瀬と重なりました」と香港が生んだ大スター、レスリー・チャンとの秘話を教えてくれた。

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』

【イントロダクション】
僕たちはまだ本当の恋を知らなかった
原作は、人を好きになることの喜びや痛みをどこまでも純粋に描き、圧倒的な共感を呼ぶ心理描写で、多くの女性から支持を得た水城せとなの傑作コミック「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」。
ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を2度も受賞するなど、日本を代表する映画監督・行定勲。その繊細な表現力と確かな演出力で、様々な愛のかたちを写し取った『ナラタージュ』(17)、『リバーズ・エッジ』(18)に続き、本作では、揺れ動くふたりの狂おしくも切ない恋を、時に繊細に時に大胆に描きだす。主人公の大伴恭一を演じるのは、映画では『100回泣くこと』(13)に続き、単独主演を務める大倉忠義。そして、恭一を一途に想う今ヶ瀬渉役には、『愛がなんだ』(19)、『カツベン!』(19)など話題作への出演が絶えない実力派・成田凌。好きになってはいけないと頭ではわかりながらも、どうしようもなく惹かれてしまう葛藤や強い嫉妬心・・それらの複雑な感情を、痛いほどリアルに、時に涙がでるほど美しくスクリーンに焼き付けている。
これは、胸が苦しくなるほど誰かを愛したあなたへ贈る、忘れられない恋の物語。

【物語】
7年ぶりの再会 突然の告白 運命の歯車が動き出す―
学生時代から「自分を好きになってくれる女性」と受け身の恋愛ばかりを繰り返してきた、大伴恭一。ある日、大学の後輩・今ヶ瀬渉と7年ぶりに再会。「昔からずっと好きだった」と突然想いを告げられる。戸惑いを隠せない恭一だったが、今ヶ瀬のペースに乗せられ、ふたりは一緒に暮らすことに。ただひたすらにまっすぐな今ヶ瀬に、恭一も少しずつ心を開いていき・・・。
しかし、恭一の昔の恋人・夏生が現れ、ふたりの関係が変わり始めていく。

原作:水城せとな「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」(小学館「フラワーコミックスα」刊)
監督:行定勲 脚本:堀泉杏 音楽:半野喜弘
出演:大倉忠義 成田凌 吉田志織 さとうほなみ 咲妃みゆ 小原徳子
配給:ファントム・フィルム
(C)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会
映倫区分:R15
公式サイト:https://www.phantom-film.com/kyuso/
公式Twitter:@kyuso_movie

TOHOシネマズ 日比谷ほか大ヒット上映中!!

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