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映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

安田章大×のん、打ち合わせなしで成立した“真の兄妹”感。監督も絶賛のコンビネーション。映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会【詳細レポ】

2026年7月19日、新宿バルト9にて、映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会が開催。企画から携わった主演の安田章大、そして、のん、小林聖太郎監督が登壇し、自閉スペクトラム症の兄と妹の絆を描いた本作への熱い想いや、撮影中の和気あいあいとした裏話を語り合った。

本作は、大阪・堺を舞台に、自閉スペクトラム症(ASD)の兄・大貴(安田章大)と、彼を支えてきた妹・希(のん)の絆を描くヒューマンドラマ。
清掃員として几帳面に働く大貴と、カウンセラーとして兄に寄り添う希。 平穏な日常は希の結婚話を機に動き出し、二人は初めてお互いの存在や“これから”と向き合うことになる。
安田が企画から参加し、専門家の監修を経て約2年かけて練り上げられた物語は、特別な奇跡ではなく、日常にある小さな優しさや「味方であること」の尊さを静かに問いかける。

舞台挨拶【詳細】レポート

安田章大(大貴/だいき 役)
皆さん、こんにちは。知っている方も、知らない方もいるかもしれません(笑)。安田章大です。今日はお越しくださり、本当にありがとうございます。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

安田章大

のん(希/のぞみ 役)
皆さん、今日はお越しいただきありがとうございます。のんです。よろしくお願いします。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

のん

小林聖太郎監督
小林と申します。暑い中、お越しくださりありがとうございます。しばしの間ですが、お付き合いください。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

小林聖太郎監督

‐ 先日(7月2日)、ロケ地となった大阪・堺市でジャパンプレミアが行われました。それから2週間ほど経ちますが、反響はいかがですか?

安田章大
僕はSNSの使い方があまり分からなくて直接は見られないのですが、周りからは「すごくいい反応だよ」と聞いています。マスコミ試写に来てくださった僕の友人や、俳優の先輩、仲間たちからも「心に響く、優しくて、でも辛いだけではない和やかなところもある良い作品だ」と言ってもらえました。皆さんに届けられて幸せだなと感じています。

のん
プレミアを見てくださった方が感想を教えてくれたり、取材でお話を伺ったりする中で、多くの方に届いているなと少しずつ実感しています。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

小林聖太郎監督
堺でのプレミアは上映前の挨拶だったので、直接お客さんの反応を客観的に見ることはできなかったのですが、招待した知り合いからは「上映後に拍手が湧いた」と聞きました。ただ、僕は少しひねくれ者なので、あまりに好評ばかりだと逆に不安になってしまって……。1割くらいは何かネガティブな意見はないのかな、なんて思ってしまう矛盾した感情に囚われています(笑)。

‐ 安田さんは企画の立ち上げから参加されていますが、映画が出来上がっていく過程で印象に残っていることはありますか?

安田章大
届けていかなければならないのは「皆が手を取り合うこと」だと明確に見えてきました。手を取るためには相手を知ること、そして自分が一歩、あるいは半歩でも寄り添うきっかけが必要なんだと改めて感じています。それがスタッフやキャストと一つの方向を向いて作品を作る力になり、多くの方の心に届く決定打になったのだと思います。

‐ 企画として作品を送り出す際、どのように皆さんに届いてほしいと考えていますか?

安田章大
作り上げたものがどう受け取られるかは、本当に人それぞれなので、そこはもう皆さんに委ねたいという一心です。
しかし、そんなに簡単に世界や人は変わらないからこそ、自分自身の心の奥底でブレないようにあろうと改めて思っています。この映画が皆さんの心の中で種となり、何かのきっかけになれば嬉しいです。とにかく「味方であること」が大事なんだと思っています。

‐ のんさんは、ご自身でも監督や執筆をされることがありますが、安田さんが企画から携わっている作品に参加されることについて、どのようにお感じでしたか?

のん
お話をいただいた時、安田さんと山野(海)さんが核を立ち上げ、大切に育ててきた作品だとお聞きしました。それをお引き受けするなら、私も生半可な気持ちではいけないぞと、勇気を出して「やるぞ!」と決めました。
繊細で温かいテーマが流れている企画だと感じましたし、安田さんの「受け止める力」の大きさが、この作品を形作っているんだなと感じました。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

‐ 小林監督は、この作品のオファーを受けた際、どのような心境でしたか?

小林聖太郎監督
最初は、自分が当事者ではないという恐れや躊躇もありました。ですが、脚本をさらに磨き、直していくことで、今の世の中に欠けている「小さくて温かいもの」を提示できるのではないかと考え、踏み切ることにしました。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

‐ 安田さん、俳優としてだけでなく企画者としても完成した作品を最初に見た時、どのような思いが込み上げましたか?

安田章大
「きっと届く」と思いました。映画にはいろいろな受け取り方があると思いますが、現実で起きていることや、これからも悩み、立ち止まっていく人々の姿が、嘘なく描かれていると感じました。
第三者のように客観的に見ても、素直に涙が流れたり、笑えたりする作品になったなと思いました。

‐ 劇中では本当の兄妹のように見えますが、安田さんとのんさんの間で、事前に行われた工夫や打ち合わせはあったのでしょうか?

安田章大
これが本当にね、聞かれることが多いんですけど、何もないんですよ(笑)

のん
困りますよね(笑)

安田章大
「何かあったんです!」って言えたらいいんですけど、本当にその場の空気感で存在し合った状態で進んでいったので、「こうセリフを言ったからこうするね」といった引き出しはどこを開いても入ってないんです。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

のん
もちろん、脚本を読んで「希はこういう人かな」という土台は準備していきました。でも現場で初日から安田さんにお会いした時、もうそこに「大貴」が存在していたんです。それを見てすごく腑に落ちたというか、説得力があって。私はこの大貴に寄り添えばいいんだな、と安田さんの演技によって自然に見えてきました。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

安田章大
僕も同じで、のんちゃんが希としてそこにいてくれたから、「あ、自分はこうなっていくんだな」と。インストールされた瞬間を明確に覚えていて、勝手に成立していった感覚です。

‐ 監督から見て、お二人のコンビネーションはいかがでしたか?

小林聖太郎監督
言葉にすると少し恥ずかしいですが、お二人は芯のところで共有しているものがあるような気がしていました。それは実際に撮影中も強く感じましたね。

‐ 監督は撮影前に、キャラクターの年表などの資料を用意されたそうですね。

小林聖太郎監督
脚本に描かれていない二人の生育歴や地図、職歴、アパートの家賃といった生活の歴史を埋める年表を作りました。

安田章大
それはとても大事なことでした。その下地があるからこそ、表現がより伸びて生きてくるんです。

小林聖太郎監督
それと、途中から参加するスタッフもいるので、今回のASDの特性についてパッと理解できるような資料もまとめました。

のん
私、監督に「その資料を教えてください」と言って見せてもらったんですが、すごく膨大で! その中から一冊、「これが分かりやすいかも」と監督が貸してくださった本があるんですけど……実は今も「借りパク」してます(笑)

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

小林聖太郎監督
あ、今も持ってるの?(笑)

安田章大
こんな場所で思い出しましたね(笑)

のん
タイトル通り借りパクになりますね(笑)。お返しするつもりで家にあるんですけど……今日は持ってきてないです。8月28日の公開までにはお返ししたいな……という「つもり」です!

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

‐ 舞台が大阪の堺市になっていますが、ロケ地に選んだ理由を教えてください。

小林聖太郎監督
プロデューサーが以前、堺でお仕事をさせていただいた縁があり、協力体制がしっかりしていたからです。安田さんや脚本の山野さんと一緒に、大雨の中、自転車で商店街や団地、川をぐるぐる回って決めました。

‐ 安田さんとのんさんは、堺での撮影はいかがでしたか?

安田章大
僕は以前、別の作品でも堺で撮影したことがあったので懐かしかったです。自分の地元である関西にお仕事として還元できるのは、やはり嬉しいですね。

のん
商店街や踏切、お散歩して見つけた公園など、どこも風情があって魅力的でした。もっと満喫したいくらい素敵な街でした。

‐ 劇中の関西弁のセリフで、お気に入りのものはありますか?

安田章大
僕は、のんちゃんの「あかん、あかん」というセリフが好きですね。耳に残っているし、愛らしさが出ていると思います。

のん
大阪弁ではないですが、私は、最初の撮影の時にもあった「ラピート(南海電鉄の特急:難波〜関西空港)」というセリフが、すごく大阪らしくて好きです。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

クロージングメッセージ

小林聖太郎監督
今の世の中、経済的に役立つかどうかで物事をを測りがちですが、それは根本的におかしいんじゃないかと。この映画をきっかけに、何かに気づいてもらえたら嬉しいです。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

のん
この映画の持つ温かさや希望が、皆様の元に届けばいいなと思っています。日々の生活の中で、この映画が何か元気の源になると嬉しいです。

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

安田章大
生きていれば悪いことばかりではありません。言葉にすることだけが「話す」ことではなく、黙ったり、触れ合ったりして繋がることが大切だと思っています。
誰かが自分の「味方」でいてくれることを、この映画を通じて思い出してください。大切な誰かの心に手を当てて、これからも共に生きていきましょう。映画を楽しんでください!

「平行と垂直」のポーズを求められて、ひたすらウルトラマンのスペシウム光線をポーズするのん

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

のん/安田章大/小林聖太郎監督

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

映画『平行と垂直』東京プレミア バリアフリー上映試写会

■フォトギャラリー

[写真・記事:三平准太郎]

映画『平行と垂直』

《INTRODUCTION》
安田章大が、劇団ふくふくやを主宰し女優としても活躍する山野海のオリジナル脚本に感銘を受けて、旧知の佐藤現プロデューサーに「これを映画化できないだろうか?」と持ち込んだことから企画が始動。
そこに企画に共鳴した小林聖太郎監督も加わり、自閉スペクトラム症(ASD)の専門家の方々に監修を仰ぎながら約2年をかけて脚本を練り、企画の実現にこぎつけた。
また安田はASDの役を演じるにあたり、幾度となく専門家のレクチャーを受け、ASDなどの特性をもつ方々が通う教育機関を訪れて生徒の方々と交流を持つなどして理解を深め、真摯に役作りに向き合った。
一方、カウンセラーとして働きながら兄を支える妹・希役を演じるのんも、本作の脚本に感銘を受けて、希役のオファーを快諾。実際に障がいのあるきょうだいを持つカウンセラーの方々から話を聞く機会を持つなど、こちらも誠実に役作りに取り組んだ。
さらに本作の舞台となった大阪府堺市出身で、これまで最年少受賞を含む3度の日本アカデミー賞音楽賞優秀賞に輝いた気鋭の作曲家・富貴晴美が音楽を手掛け、ぬくもりある音色で物語を彩る。
そして中江裕司、行定勲、井筒和幸、森崎東、根岸吉太郎など、多くの監督のもとで経験を積み、監督デビュー作『かぞくのひけつ』で第47回日本映画監督協会新人賞、新藤兼人賞を受賞し、『毎日かあさん』、『マエストロ!』など心あたたまる作品を生み続ける小林聖太郎が、地元・大阪を舞台に、兄と妹の感動の絆の物語を完成させた。

《STORY》
⾃閉スペクトラム症の⼤貴と、兄を幼い頃から⽀えてきた妹の希。兄妹は幼い頃に⺟親を亡くし、ネグレクト気味の父親から距離を置き、二人で懸命に⽣きてきた。
⼤貴はほとんど会話をせず表情もあまり変わらないように見える。グループホームから自立を目指して、一人暮らしを始めた大貴は独⾃の規則を持っている。全てを平⾏と垂直に並べるほど几帳面でこだわりが強く、机に並ぶ⾷器も丁寧に揃える。週に一度の希との⾷事の時間は決まって19:00。1分でも過ぎると落ち着かなくなる。
カウンセラーの仕事をしている希は恋⼈からプロポーズを受け、⼀抹の不安を抱えながら兄と共に、婚約者の両親に会いに東京へ⾏くことに・・・。

W主演:安田章大 のん
出演:伊島空 高山トモヒロ 谷村美月 福田転球 芦川誠 早織 久保田磨希
河野咲良 髙田幸季 武藤凪 /神野三鈴 菅原大吉

監督:小林聖太郎
原案・脚本:山野海
音楽:富貴晴美
企画:安田章大
企画プロデュース:佐藤現
プロデューサー:樫﨑秀明 竹下新悟
撮影:大塚亮 照明:藤井勇 美術:須坂文昭 録音:西條博介 スクリプター:川野恵美
編集:宮島竜治
スタイリスト:山﨑忍 ヘアメイク:山井優
助監督:木川学 製作担当:土田守洋 キャスティングプロデューサー:伊藤尚哉
宣伝プロデューサー:丸山杏子
ASD監修:辻井正次 伊庭葉子 浮貝明典
製作:「平行と垂直」製作委員会(東映ビデオ、アスミック・エース、メディアプルポ、中京テレビ、テレビ大阪、ストームレーベルズ、ローソン、東映シーエム)
制作プロダクション:セントラル・アーツ
製作幹事・配給:東映ビデオ
撮影協力:大阪府堺市
取材協力:さくらんぼ教室 NPO法人アスペ・エルデの会 特定非営利活動法人PDDサポートセンターグリーンフォーレスト
後援:日本発達障害ネットワーク、日本自閉症協会
©2026「平行と垂直」製作委員会
公式サイト:https://www.toei-video.co.jp/heikoutosuichoku/
公式X:@heikou_suichoku
公式Instagram:@heikou_suichoku

2026年8月28日(金)全国公開

映画『平行と垂直』

本ポスタービジュアル

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