夏帆「3年かけて大切に大切に作った一冊」写真集『おとととい』発売記念イベント
2022年4月9日、SHIBYA TSUTAYAにて、夏帆 写真集「おとととい」の発売記念イベントが行われ、夏帆が登壇。メディア取材に応じた。
12年ぶりファンとの交流イベントも開催
写真集「おとととい」(4月9日発売)は、女優・夏帆が30代に向けて羽化する様子を、写真家・石田真澄が2年間追い続けたもの。この日は写真集購入者対象となるファンとのオンライントークショーも実施され、本作写真集の撮影を手掛けた写真家・石田真澄氏、編集を担当した上田智子氏と共に、およそ一時間にわたってトークセッションが行われ、本作が制作されるに至ったきっかけや制作秘話、本作にかける思いなど、ここでしか聞くことのできないプレミアムな内容のイベントとなった。
マスコミ向け取材では、発売を迎えての感想をはじめ、本作のコンセプトや制作されるに至った経緯、お気に入りページについて、また昨年30代を迎えこれからの抱負などについてコメント。そして、本作を手に取る方へのメッセージなども語られた。
■夏帆 メディア向けインタビュー
▼写真家・石田真澄との出会い
-写真集の発売日を迎えて今のお気持ちは?
夏帆
自分にとっても大切な一冊になったので今日発売日ということでうれしい気持ちでいっぱいです。
-本作は、「夏帆さんの日常を写真家石田真澄さんが追った写真集」をコンセプトに、お二人で共に制作されたそうですが、石田さんとの出会いについてお聞かせください。また、本作はどの様にして撮影、制作されたのか教えてください。
夏帆
真澄ちゃん(石田さん)と初めて出会ったのは、3年くらい前に雑誌の撮影でお会いして、その時に真澄ちゃん自体がすごく自然体で写真を撮られる方だなという印象だったんです。私自身初めましての方に撮っていただくことがすごく緊張してしまうんですよね。でも、真澄ちゃんに写真を撮っていただいた時は、初めてだったのに、構えずに自分自身もすごくフラットな状態でいられました。とにかく撮られていて楽しかったという印象がとても強く残っていて。ちょうどそのくらいの時期に写真集を作りたいなと考えていたので、これはぜひ真澄ちゃんにお願いしたいなと思って声をかけさせていただきました。
-夏帆さんにとって、石田真澄さんとはどのような存在ですか?
夏帆
真澄ちゃんは、私よりも7つ下で23歳なんです。こんなことを言うのはおこがましいんですが、ずっと見続けていたいなと思っています。これから真澄ちゃんがいろんな経験をしていろんな物を見て、それがどんな風に真澄ちゃんが撮る写真に影響するんだろうというのをこの先もずっと見続けていたいなと思っている方です。
▼2年間の思い出
-夏帆さんが30歳を迎えられるまでの2年間撮影されたそうですが、特に思い出に残っている撮影はありますか?思い入れのある写真、ページについて教えてください。
夏帆
2年半かけて実際にいろんな場所に行って、暖かいところから雪が降っている寒いところまで二人で遊びがてら旅行がてら撮影したり、日常の一コマを撮っていただく形で撮影していきました。普段の撮影の様にスタイリストさんやメイクさんなどスタッフさんにも入っていただいての撮影もありましたし、二人だけで撮ったりということもありました。いろんな思い出が詰まりすぎていて、「この時すごい楽しかった!」とか「この写真すごく好き!」と挙げるのがすごく難しいです。
でも、真澄ちゃんと過ごしたこの2年半がすごく自分にとって大切な思い出になったなと思っています。
-実際に作品をご覧になったときの感想は?
夏帆
本当に感無量でした。
セレクトもさせていただいたりだとか、色校チェックも参加させていただたりしていて、本になる前の形から見ていたので、完成した物を受け取った時には、ものすごく嬉しかったです。
ここまでゼロから何かに関わって物を作るということ自体が初めてだったので、我が子の様に本当に嬉しかったです。
▼自身の変化
-約3年間を切り取られた写真集、ご自身で作品を見て、変化を感じられましたか?
夏帆
変わっていってるなと思います。
最初に撮ってもらった時と最後の方では真澄ちゃんとの距離感も変わりましたし、そうした時間の積み重ねや、その時自分が感じていたこととか、「そのときの私」がその都度切り取られているなと思います。
▼言葉にできない何かを写真で表現した
-作り手に参加されてのこだわりはありますか?
夏帆
妥協しないことですかね。本を作るということが初めてだったので、わからないこともたくさんあったのですが、その都度、それはどういうことなのかを聞いて教えていただきました。
「自分で納得できるところまで落とし込んで次に進む」ということを常に心がけて取り組ませていただくことを許していただける環境だったので、本当に自分の理想の一冊ができたなと思っています。
-作品のコンセプト、作品への想いみたいなものはどういったものですか?
夏帆
私自身はなかなか自分の思いだったり、日々感じていることを言葉にするのがとても苦手で、でもその言葉にできない何かみたいなものを「写真」という形で表現できたらなと思っていましたし、日常の中にある揺らぎとか煌めきとか、そういう物を写真集で表現できたらなと思って、それは意識して作りました。
▼お気に入りカット
-お気に入りカットについて、選んだ理由は?
夏帆
ちょっととぼけた感じなんですけど、なんか好きな写真なんです。あまり普段の仕事でこういった写真が世にでることがないなというのと、不意に撮られた写真なんですけれど、自分が子供の頃もこんな顔してたなと思って、個人的にすごく好きな一枚です。
-お気に入りの「ふとした瞬間」はどういったシチュエーションだったか、具体的にお聞かせください。
夏帆
これはホテルで朝撮られたものです。あまりどういう状況だったか思い出せないくらい自然なシチュエーションでした。朝パンを買ってベットの上でかじっているところです(笑)
▼春の思い出は学生時代
-発売を迎えられた今月は、新生活をむかえる時期ですが、この時期にまつわるご自身の思い出はありますか?
夏帆
思い出すのは学生時代ですね。
この時期ってクラス替えだったり入学だったり、4月ってガラッと生活が変わるじゃないですか。それがすごくドキドキしてたなという思い出があります。
今日は暖かくて春の陽気で、そんなことを思いながら今日ここにきました。
-タイトル「おとととい」に因んで、発売日の「おとととい」は何をされていましたか?
夏帆
だんだんと昨日何してたっけ?一昨日何してたっけ?という、自分の記憶が曖昧になってきてはいるのですが、おととといは普通に仕事をしてました(笑)
▼30代の抱負
-昨年30歳を迎えられ、これからどんな30代にしていきたいですか?
夏帆
どんな30代になるんでしょうね(笑)20代の時は、それなりに悩んだりもがいたりしていたんですが、30代はとにかく楽しんだもの勝ちという感じで、常にいろんなことに好奇心を持って、楽しく健康に過ごしたいなと思っています。
-いろんなものに興味を示したいということですが、具体的にはなんですか?
夏帆
子供の頃から本が好きだったので、紙の書籍で何か一つ作品を作ってみたいというのが自分の中での夢で目標だったので、それが一つ叶ってしまったんです(笑)
この先は、なんでしょうね。ゼロから関わって物を作ることって大変だし、すごく労力のいることだけど、すごく楽しかったですし、すごく豊かなことだなと感じたので、どういう形でどういうことができるかわからないですけど、この先30代も何かゼロからものづくりに関わる機会があったらいいなと思います。
-本作をご覧になる方へ一言メッセージをお願いいたします。
夏帆
撮影期間2年半、約3年かけて大切に大切に作った一冊です。今までの自分のキャリアの中でも、企画の立ち上げから仕上げまで参加させていただく機会というのはなかなかなくて、ここまで深く作品に関わらせていただいたというのは、自分の中でも大きな経験になりましたし、ぜひたくさんの方にこの本が届いてもらえるといいなと思っております。
▼写真家 石田真澄
独学で写真を学び、「GINZA」や「POPEYE」といった雑誌で活躍するほか、2018年には「カロリーメイト」の広告クリエイティブに当時19歳で抜擢されるなど、異例の実績を持つ現在23歳の若手写真家の急先鋒。
「おとととい」とは、石田が子供の頃から使っている「一昨日の前の日」という意味の言葉。イノセントでどこかノスタルジックな響きのする言葉を写真集のタイトルに据えた。
石田の写真の創作手法は、日常の光景を撮り続けたスナップショットを集積させるというものが中心。本写真集では、夏帆の日常を、石田の目を通して追い続けた。ごく普通の毎日が、石田の手によって瑞々しく、ダイヤの原石のようにキラキラ輝く。
撮影は、2年間の時間をじっくりかけて。被写体・夏帆との距離がだんだんと近づいていく。旅行に行ったり、ふとした散歩の様子を撮影したり。ついには、夏帆も意識することができない、寝顔の様子をとらえるまでに。呼吸を合わせて、生活するように、空気のように絶妙の距離で撮影された写真は、撮り手と被写体の化学反応によって、思ってもないシーンを生み出し、そのときだけの特別な1枚1枚になっていった。映し出されるのは、余分なものをそぎ落とし、より純粋な存在として映し出される、ただの「夏帆」だ。
▼フォトギャラリー
[写真:金田一元/記事:桜小路順]
夏帆 写真集『おとととい』
撮影:石田真澄
発売日:4月9日(土)
価格:3,520円(本体3,200円+税)
サイズ:A4変形
ページ数:120ページ
ISBN:978-4-910528-11-3
発行:SDP
公式Instagram:@kaho_otototoi_official
SDP公式サイト:http://www.stardustpictures.co.jp/book/2022/otototoi.html
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