グループホーム職員たちも「演技が凄すぎる!」と大絶賛。塚地武雅の憑依型役作りの秘密とは?映画『梅切らぬバカ』
加賀まりこ主演、塚地武雅と親子役で初共演を果たした映画『梅切らぬバカ』(11/12公開)より、自閉症を抱える息子を演じた塚地武雅の役作り秘話が明かされた。
芸人と俳優という二足のわらじで活動して20年。「演技が上手いと思う芸人ランキング」の投票でも1位になるなど、その実力は折り紙つきだが、本作のオファーを受けた時は、不安もあったという。
「今までも演技の仕事はさせて頂いていましたが、コメディリリーフだったり、ジャンルも人情コメディなど、お笑い芸人であることが活かせる役が多かったので、僕にできるのかと思いました」と謙虚に語る。
そんな彼が、忠さん(ちゅうさん)役を自分のモノにするために役作りとして行ったことは、リアリティの追求。実際にグループホームを訪問して、自閉症の人たちの生活を観察し、ご家族や世話をしている人たちの言葉に熱心に耳を傾けたという。
「そうする中で自分の中に忠さん像が見えてきて、それを真っ直ぐに演じました。感情に忠実だったり、規則的な習慣がある、母の教えを守るといった部分などは、どこか幼児のようで、そのまま大人になったような風にも解釈し演じました」と、演じたキャラクターについて語る。
そんな塚地の演技に太鼓判を押したのは、塚地が訪れたグループホーム“中落合あしたホーム”の代表である及川潤さん。撮影に立ち合う中で、塚地の変化に驚いたそう。
「撮影当初は、入居者の方はそういう動き方はしません等、アドバイスをしていたのですが、後半はもう何も言うことがないぐらい完璧に役になりきっていました。むしろ、こういう入居者がいたら、自分はどう接するのだろうと考えながら現場に居ました」と、思わず本職の立場から、塚地演じる忠さんに向き合っていたことを語る。
実際のグループホーム職員たちも舌を巻くほどの憑依型の演技を披露している塚地と、見守る母親の笑いと涙に溢れたあたたかな親子の物語に注目だ。
映画『梅切らぬバカ』
INTRODUCTION
母親と自閉症を抱える息子が社会の中で生きていく様を温かく誠実に描く本作。
愛情と包容力にあふれる母親・珠子を演じるのは、54年ぶりに主演をめる加賀まりこ。軽口を叩きながらも、小柄な身体で大きな息子の世話をする姿はとてもチャーミング。だからこそ、やがて訪れる“息子が1人で生きる未来”を案ずる横顔が、より一層切なく観る者の胸に迫る。
息子・忠男役には『間宮兄弟』で日本アカデミー賞新人賞を受賞し、NHK連続テレビ小説「おちょやん」など俳優としても活躍中のドランクドラゴンの塚地武雅。
さらに、珠子たちの家の隣に引っ越してきた里村夫婦を、渡辺いっけいと森口瑤子が演じ、珠子と交流を深めていく里村家の息子・草太をドラマ「浦安鉄筋家族」の小鉄役が記憶に新しい斎藤汰鷹が好演。
地域コミュニティとの不和や偏見といった問題を取り入れながらも、揺るぎない親子の絆と、他者との触れ合いを描き、あたたかな感動をもたらす。
STORY
父親代わりの梅の木が運んでくれた“小さな奇跡”とは・・・?
山田珠子は、息子・忠男と二人暮らし。毎朝決まった時間に起床して、朝食をとり、決まった時間に家を出る。庭にある梅の木の枝は伸び放題で、隣の里村家からは苦情が届いていた。ある日、グループホームの入居案内を受けた珠子は、悩んだ末に忠男の入居を決める。初めて離れて暮らすことになった忠男は環境の変化に戸惑い、ある晩ホームを抜け出してしまう。そして、珠子は邪魔になる梅の木を切ることを決意するが・・・。
加賀まりこ 塚地武雅
渡辺いっけい 森口瑤子 斎藤汰鷹 / 林家正蔵 高島礼子
監督・脚本:和島香太郎
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2020」長編映画の実地研修完成作品
©2021「梅切らぬバカ」フィルムプロジェクト
公式サイト:https://happinet-phantom.com/umekiranubaka/
公式Twitter:@umekiranubaka
予告編
11月12日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国ロードショー
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