【インタビュー】三宅裕司×紅ゆずる×横山由依(AKB48)「昨年の中止を経て2年越しの笑いを劇場で!」熱海五郎一座最新公演
新橋演舞場人気公演、熱海五郎一座最新作「Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー 〜日米爆笑保障条約〜」が2年越しで帰ってくる。5月30日からの上演に先立ち、座長・三宅裕司、ゲスト出演の紅ゆずる、横山由依(AKB48)にインタビュー。本公演の魅力と共に、改めて“笑い”の大切さについて語ってくれた。
熱海五郎一座は、練りこまれた台本を喜劇役者がきちんと演じることによって生まれる“表現としての笑い”の追求。そして音楽をふんだんにちりばめた東京の喜劇、軽演劇をベースとした最高のエンターテインメント。毎公演、豪華女優をゲストに迎え、多くの観客を笑いと感動の渦に巻き込んできた。
2020年6月に公演予定だった「Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー 〜日米爆笑保障条約〜」は、コロナ禍により全公演中止に。しかし、2021年、同じメンバーで5月30日より公演することが実現した。
劇団SET(スーパー・エキセントリック・シアター)の座長として40年間以上喜劇の舞台を創り続けながら、テレビ、ラジオと幅広くマルチに活躍する三宅裕司を筆頭に、コント赤信号の渡辺正行、ラサール石井、三宅の盟友・小倉久寛、落語界でトップの人気を博す春風亭昇太、そして東京喜劇界のサラブレッド、Take2の東貴博と、相方の深沢邦之という実力派喜劇人たちが揃う。
そして、ゲストに宝塚歌劇団元星組トップスターで退団後、東京での初舞台を踏む紅ゆずると、AKB48グループ2代目総監督の横山由依の二人を迎える。二人は新橋演舞場での舞台出演は初めて。
サブタイトルに「日米爆笑保障条約」と銘打ち、豪華メンバーの融合によって織り成す大爆笑の連続で新橋演舞場を包む。
また、これらメンバーに加えて「ミュージカル・アクション・コメディー」を旗印に、一昨年創立40周年を迎えた劇団SETの劇団員が参加。新橋演舞場進出7回目の舞台を盛り上げる。
三宅裕司×紅ゆずる×横山由依(AKB48)インタビュー
■中止を乗り越えて公演決定の思い
三宅裕司
最近、他の舞台も観に行くのですが、どこも本当に苦労されてます。特に笑いを中心としたお芝居の場合、満席でドーンってきた時に「ウケた!」と感じるんですけど、今は、座席がひとつ置きだったりして、お客さんの数も半分ですからね。
役者の皆さん、ほんとうに一生懸命やっておりますし、早く今の状況から抜け出したい思いです。東京喜劇である本作は、6月公演なんですけど、その頃には感染症対策を十分に行った上で満席で上演できたらと思っています。お客さんに、劇場でひとつの笑いを共有するあの興奮を味わってほしいですね。もう一度あの世界に戻ってきてほしい。
紅ゆずる
昨年、この公演が中止になった時、私は宝塚歌劇団を退団して間もない頃で、女性の装いにはまだ慣れていませんでした。当時は初の女性役をどう演じようかと思っていて。それから1年経った今なら、また違うものができるのではと思っていますし、衣裳もどう着こなそうかとワクワクしています。
そして、今のこういう世の中には、笑いが絶対必要だと思うんです。ですので、三宅さんがおっしゃったとおり、満席で上演できたらこれほど嬉しいことはないと思います。
笑いがお芝居の間となり、お客様と一緒に作っていく感覚が喜劇の醍醐味だと思いますので、お客様と共に、熱海五郎一座のキャストの方々とご一緒させていただくのを楽しみにしております。
横山由依
昨年、中止が決まった時はショックでしたが、こうしてまた変わらぬメンバーで上演できることはとても嬉しいですし、自分にとって幸せなことだなと思います。
この1年、(三宅)座長の劇団SET(スーパー・エキセントリック・シアター)の舞台を拝見する機会があったのですが、劇場であれほど笑うといういう経験をしたことがなく衝撃を受けました。今回、座長をはじめ、いろんな方面で活躍されているキャストのみなさんからの刺激を受けて、私も新しい一面を出していけたらなと思います。楽しんでいただけるようにしたいです。
■東京喜劇・熱海五郎一座の魅力
-東京喜劇の特色とはなんでしょうか?
三宅裕司
東京喜劇の明確な定義は無いんですけど、僕の中ではカッコ良さとカッコ悪さの落差の大きさだと思っています。
ボケる時はほんとにボケてズッコケて無様な格好にもなるんですけど、ダンス、音楽の演奏、歌ではレベルの高いものを表現する落差です。
また、アドリブはほとんどなくて、書き込んだ台本を元に、稽古場で意見を出し合って面白いものにしていく。もちろん、何かハプニングが起こった時にフォローをするという点でのアドリブはありますけど、基本は稽古場できっちり決めて、決めたものがウケなかった時にはまた変えていくという形で作っていきます。
そして、ストーリー性もあって、お客様を笑いでグイグイ引っ張っていき、最後に大きな感動が待っている。非常に欲張っていますが、それはいわば、“笑いのディズニーランド”です。
ドカーンと笑わすんだけど、締めるところは締めて、最後はグっとくるように持っていくのが東京喜劇だと思っています。
-熱海五郎一座として、今回の新しい魅力について教えてください。
三宅裕司
東京喜劇なんだけど、まず、ゲストの2人が関西人だということですね。それを逆手に取って笑いにしてます。
そして、このメンバーがジャズの生演奏をすることです。
さっき言った落差の大きさとしては、これが一番大きいんじゃないでしょうかね。すごいバカなことをやってきた奴らが、ほんと最後は必死ですから。
-物語としてこだわって作っているところはありますか?
三宅裕司
3時間近い芝居ですから、笑いだけなく、ストーリーで引っ張っていく部分も必要です。真面目なシーンがあることによって、その後の笑いも大きくなりますし。
そしてやっぱり音楽と歌の力は大きくて、音がボーンと出た瞬間に劇場がひとつになるんです。だから、その音楽の興奮がストーリーの感動に繋がるようにこだわって作っています。
■“笑い”とは?
-改めて、三宅さんにとっての“笑い”とは?そして人間にとっての“笑い”とは何だと考えていらっしゃいますか?
三宅裕司
笑いは人間にしかできないことで、だから相当必要なんだと思います。それは、この自粛期間を過ごしてみて、つくづく感じました。笑うことって、普段の生活の中で、生きる活力になるし、免疫力も上げるし、健康の元にもなります。
そして、一人で部屋でお笑いを見て笑っているのと、劇場に人が集まって、ひとつの笑いを一緒に見て笑った時の興奮、感動は、劇場でしか味わえないんです。だから、その笑いを絶対に無くしちゃいけないと思って劇場の笑いを続けています。
■もともと笑いが好きな紅ゆずると横山由依
-三宅さんから見て、紅さんと横山さんの笑いのセンスはどのように受け止められていますか?
三宅裕司
センスというか、二人とも笑いが好きなんだなっていうのは、いろんなところに出ていると感じてます。
紅さんは、(宝塚時代に紅が演じていたキャラクター)“紅子”を見ればすぐにわかるし、横山さんは漫才に挑戦されていたり。
そこは非常に大事でして、この熱海五郎一座は、笑いの好きなやつが集まって、楽しくてしょうがない雰囲気で稽古場で作り上げたものを、そのまま舞台で披露するから、お客様に伝わるんです。
ですので、笑いが好きな2人ですから、稽古場の初日から熱海五郎一座の一員になってしまうと思いますし、この一座には最高の2人だと思います。ダンス、楽器、歌という東京喜劇に必要な要素を2人とも持っていますから。
台本も作家がこの2人の当て書きをしてますし、1年延びた分、ギャグの数もさらに増えてます(笑)
-紅さん、横山さんに伺いますが、熱海五郎一座の笑いの魅力をどう感じられてますか?
紅ゆずる
美しくカッコよく、エレガントにという宝塚歌劇団の中、私は少し異質なところもあり、コメディが好きですし、現役中は“紅子”というキャラクターでもアドリブも取り入れてました。もちろん、上演時間や舞台転換の都合などもあるので、アドリブを入れること自体は事前に舞台スタッフにお伝えしておくのですが。
でも、“紅子”の場合は、その時のお客さんの雰囲気で、自分の中から湧き出るものに重きを置いていたので、その時その時の瞬発的な笑いでした。
一方、熱海五郎一座の場合は、三宅さんもおっしゃっているように、ちゃんと練り込まれて熟成され、これだ!というものを舞台に上げての笑いで、そこには大変魅力を感じています。私自身、そういうことはあまり経験がないので。
横山由依
私は、関西出身だからというのもありますが、子どもの頃から家ではいつもお笑いの番組が流れていて、笑うということが身近にありました。
AKB48に加入してからも、活動のひとつとしてコントや漫才をさせていただいて、いろんな形でお笑いに関わっていました。
でも、座長がおっしゃったように、稽古場で丁寧に作り込んだ笑いというのは、今までチャレンジしてこなかったことなので、とても楽しみです。
■三宅裕司さんはダンディ!
-紅さんと横山さんに伺います。お会いする前の印象と、会ってからの印象。そして1年経ってから気づいたことなどがあれば教えて下さい。
横山由依
紅さんはほんとにカッコイイっていうイメージだったんですけど、お会いすると、とてもユーモアのある方だなと思いました。
私のグループのメンバーに紅さんの大ファンの子がいて、この話が決まった時点で、「紅さんを観に行きます」と言われました(笑)
でもそのように、すごい素敵なご縁だなと思っています。稽古始まったらもっともっと仲良しになれたらいいなと思っています。
紅ゆずる
(横山由依さんは)可愛らしい方だなと思っていたんですけども、直接会うと、私並みにすごい関西弁だなって。私は、関西弁で思いっきり話した方がダイレクトに気持ちも伝わりやすいなと思うので、横山さんが関西弁で話しかけてくれるのがすごく可愛いなって。
私もお稽古中にどんどん仲良くなりたいなって思っています。
-逆に、紅さん、横山さんから見て、座長の三宅裕司さんの印象は?
紅ゆずる
三宅さんはとってもダンディーです。
お会いする前はどんな方か想像もつかなかったんです。実際お会いしてみるとなんと懐の深い、なんてダンディーな方なんだろうと思って、私、「三宅さん、めっちゃカッコイイよ」って言いふらしてます。
「大船に乗ったつもりで。乗ってくれたらなんとかするよ!」みたいな感じで。私も(宝塚で)トップ時代にこういう振る舞いができたら良かったなって、とても尊敬しています。
三宅裕司
まぁね(照笑)
横山由依
三宅さんは、私が幼い頃からずっと活躍されている方なのもあり、私もどんな方だろうって想像もできてなかったんです。
実際お会いすると優しく話しかけてくださったり、私は役でドラムも担当しているので、バンドの練習が始まっているのですが、三宅さんがジャズドラムのスティックの持ち方や、叩き方をアドバイスしてくださってます。ロックドラムの経験はあるんですが、ジャズドラムはまた違うので。
そして三宅さんはいろんなことが見えていて、記憶力もすごいいいなっていうのも感じます。昔話したことを覚えてくださっていたりとか。
三宅裕司
でも、昨日何を食べたかは思い出せないんだよね(笑)
■3人の間ができてきた!
-横山さんは笑いのツボが浅いと伺ってますが、台本を読んでて一人で笑ったりとかはしてますか?
横山由依
はい。私は笑いのツボが浅いので、めちゃくちゃ笑ってしまうんですけど、台本もそうですし、皆さんが面白すぎるので、稽古場では初日からしっかりやっていかなければと思っています。
三宅裕司
由依ちゃんも相当ギャグを背負ってますが、ギャグは残酷ですよ。目の前で結果が出ますから。他の人はドカンドカンウケているのに、自分のところだけシーンとするとか。
横山由依
嫌ぁ!!
三宅裕司
ま、それは私の責任になりますけど。
横山由依
(笑)
紅ゆずる
ダンディ三宅座長!
三宅裕司&横山由依
(爆笑)
三宅裕司
いい間だなぁ(笑)
もうなんか、3人の間ができてきましたね。
■紅ゆずる「女性として自分に似合うものを求めるように」
-公演が中止になった時に、三宅裕司さんのYouTubeチャンネルで「熱海五郎一座座談会」を数回に分けて配信されましたが、ファンの方からの反響はいかがでしたか?
三宅裕司
紅さんのファンの方々から、「紅さんがああいう人たちとしゃべってて大笑いしているのが面白い」とか、AKBのファンの人たちからも、「(横山由依さんが)素でこの年寄りたちとしゃべってる状況が面白い」という話もありました。
あとは、公演中止になったけど、(座談会を)やってくれてありがとうっていう反応もありました。
-紅さん、横山さんは座談会に参加されていかがでしたか?
紅ゆずる
私は、これまで当たり前ですがタカラジェンヌとしかお芝居をしたことがないんです。ですので、オンラインとはいえ「テレビで見ていたあの方だ!」みたいな感じでした(笑)
でも、この方たちと芝居できるのかと、ワクワクする気持ちもすごく大きくて、同時にとても新鮮な気持ちでした。
そして、宝塚を退団してからファンの皆様の前に姿を見せることがなかったので、「あ、良かった、笑ってる」とか、そういうことだけでもファンの皆様が喜んでくださったのは、自分自身もすごく楽しめました。
出演者の方々ともちょっと近くなったような気持ちにもなれましたので、稽古でまたお会いできるのが楽しみです。
横山由依
(1年前の)製作発表会見の時に皆さんと初めて顔を合わせて以来お会いしてなかったので、座談会を通して再会できたことはすごく楽しかったです。面白い方々ばかりで、稽古が始まったら、腹筋が割れちゃうくらい笑うんじゃないかなってさらに楽しみになりました。
-その時、紅さんは長い準備期間になるので、その後の成長した私を見てくれっておっしゃってましたが、それから1年。自分の中でここは変わったぞっていう点はありますか?
紅ゆずる
私は、宝塚時代は男役でしたので、最初、スカートはく時に、「スカートはくぞ!」みたいなところからスタートしました。すごく勇気を必要としたんです。でも今は、女性として、女優として、こういうスカートはいてみたいなとか、こういう髪型いいなとか、こういうアクセサリーを付けてみようかなっていう、今の女性としての自分に似合うものを求めるようになってきました。
■劇場空間での生体験の大切さ
-皆さんそれぞれ、舞台というお客様に近いところで活動されてきてますが、改めて劇場という生ならではの良さについてお聞かせください。
三宅裕司
笑いが中心の一座ですから、お客さんがいないとできません。お客さんがいてこれだけ笑ってくれるから次にこうもっていくっていうのを全部計算して作っています。
それでも、お客さんの前で初めて気づくこともあります。「あれ?なんでウケないんだろう?」って見直すと、フリのセリフをきちんと伝えるのを忘れているとか。「これじゃお客さんわかんないよ」って。
だから、お客さんが舞台を作る、あるいはお客さんと一緒に作っていくのが喜劇だと思います。それぐらい、お客さん無しでは成り立たないです。
紅ゆずる
今までは、エンターテインメントは日常の一コマで、舞台を観に行くことも普通のことでした。でも今はそうじゃない状況です。
それでも出演する側が細心の注意を払って舞台をするのは、心からやりたいと思ってやっているからです。そして、お客様も本当に観に行きたいと思って来てくださる。
舞台は、出演者とお客様のお互いの反応を共有し合うとても貴重な場ですし、その空間でしか生まれないものがたくさんあると思います。
私も自粛期間の前に歌舞伎を観に行ったんですが、やっぱり舞台は、とても貴重なものの宝庫だなと感じました。
ですので、本公演も来てくださったお客様にほんとに良かったって思っていただけるものをお届けしないといけないなと改めて思いました。
横山由依
舞台は緊張しますが、それはすごく良い緊張感だと思っています。AKB48のようなライブだと、音楽がずっと流れ続けていますが、お芝居だと、自分が止まってしまったら、その瞬間は無音の空間になるのかなとか、また別の緊張感もあると感じています。
ですので、そうならないために、稽古をしっかりして、信頼関係を築いていって。そうして準備をしていった先として、お客さんの反応を生で見れるっていうのが、ほんとに舞台ならではだろうなと思っています。
■1年延期になったので、もう下手とは言い訳できない!
-先ほど、バンド練習のお話が出ましたが、どんな状況でしょうか?
三宅裕司
もともと、2020年6月公演でしたから、その前の1月から始めてます。ジャズを演奏するわけですが、1月から練習を始めて6月本番だから、「そりゃ半年でジャズはムリだよ」って言い訳を考えていたんだけど、1年延びちゃったので、もう言えないんですよ(笑)
横山由依
ですね。パワーアップしてないといけないなという気持ちはありつつ、まだ全員では合わせられていないので、どうなるんでしょうね?
三宅裕司
ウッドベース(三宅裕司)とピアノ(白土直子)とドラム(横山由依)がガタガタだと、紅さん、歌えなくなっちゃうからね。
-そんな中で歌われる紅さんはいかがですか?
紅ゆずる
宝塚の時も生オケでやっていたんですが、それとは全然違う感覚なんでしょうね。皆さんのバンドで歌ったらどうなるのかとても楽しみです。
三宅裕司
ウッドベースってね、フレット(突起)が無いんですよ。だから音がちょっとどうなるか。それでもちゃんと歌ってください(笑)
紅ゆずる
わかりました(笑)
-紅さんと横山さんに。今回、歌や演奏もありますが、ご自分の役として、これは大変だと思っていることがあれば教えて下さい。
紅ゆずる
大変だなというよりは、宝塚では男役を演じていた私が、女性役をやることです。たぶん、そこに何かが生まれると思いますし、男役で培ってきたことを強みにしたいとも思っています。
横山由依
細かいことはまだ言えないんですけど、私にとって初めての挑戦となる役なので、どのように演じたらいいのか、稽古を通して作り上げていきたいと思っています。
三宅裕司
ヒントで言うと、彼女は他のメンバーよりも倍、大変です。
横山由依
そうなんです。そしてさらにバンドの生演奏もありますから、普通より3倍?緊張します(笑)
■最後にメッセージ
-最後に舞台を楽しみにしていらっしゃる方へのメッセージをお願いします。
三宅裕司
東京喜劇は、とてもわかりやすくて楽しいお芝居です。演じている僕らはものすごく楽しくやってます。
そして今回はちょっと特別のような感じがしています。笑いと感動、それが今どれくらい必要かっていうことを改めて思える公演になるように、お客さんみんなが、やっぱりこれが大事なんだと思える、そういう公演にお客さんと一緒にしていきたいなと思っています。
紅ゆずる
演者側も、お客様もそれぞれの人生、それぞれの時間を生きていて、その時間だけは同じ空間を共有する、やはりそれはとっても貴重なことだと思います。お客様が、ひとつのことで笑い、興奮し、そしてそれを受ける演者側。お互いの反応を共有し合う空間はすごく貴重だということです。
そして千穐楽には、「熱海五郎一座、もう1回出ない?」って、言っていただけるくらい、自分自身も楽しみ、お客様にも思いっきり、腹の底から笑い、来て良かったと言っていただける舞台にしたいと思います!
横山由依
人と会う機会が減った今、一人でいると思いっきり笑うってことが少なくなっているかもしれません。ですので、熱海五郎一座を観ていただいて、皆さんの笑いの場所が一致した時って、心が繋がる瞬間でもあると思います。そういう笑いが起きるよう、舞台に立たせていただける幸せを噛み締めつつ精一杯頑張ります。
一公演一公演大切にしていきたいなと思いますので、ぜひ観に来ていただいて、皆さんと心を繋げていけたらいいなって思います。お待ちしています。
[聞き手:安田寧子 ほか/写真:桜小路順]
<取材協力>
◎三宅裕司
スタイリング:加藤あさみ(Yolken)
◎紅ゆずる
ヘアメイク:hanjee(SINGO)
スタイリング:森本美砂子
衣装:ZADIG&VOLTAIRE
◎横山由依
ヘアメイク:大場聡美
スタイリング:林峻之
熱海五郎一座「Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー 〜日米爆笑保障条約〜」
熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第7弾
◆あらすじ
太平洋戦争も終盤のサンフランシスコ。魅惑の女性 DJ〝ニューヨークの桜“と共に対日謀略放送に加担している、日系アメリカ人ジャズバンド「ツインズ」のメンバーは、アメリカ敗戦!?の大統領声明を聞く。
同じ頃、空港に降り立った日独同盟軍西米国支部作戦本部長である女性海軍中佐は、アメリカ日本化計画を発令する!
その結果、バンドは、嫌いな演歌や歌謡曲を演奏しなければならなくなる。
強面な割には、キュートさも垣間見られる海軍中佐には、さらに別の顔もあったー。
連合国と日独の戦いに翻弄される日系ミュージシャンの悲劇という名の東京喜劇!
笑いと音楽と感動のストーリーがあなたの脳を揺さぶる一大エンターテインメント。
2 年越しの笑いをお届けします!
日米爆笑保障条約!署名、調印してください!
◆登場人物
カワタ(三宅裕司)…日系アメリカ人、ジャズバンド「ザ・ツインズ」メンバー
元星久美(紅ゆずる)…海軍中佐
アキバ(横山由依)…日系アメリカ人、ジャズバンド「ザ・ツインズ」メンバー
松笠大五郎(渡辺正行)…陸軍元帥
ヤナギダ(ラサール石井)…日系アメリカ人、ジャズバンド「ザ・ツインズ」メンバー
ハガ(小倉久寛)…日系アメリカ人、ジャズバンド「ザ・ツインズ」メンバー
フクダ(春風亭昇太)…日系アメリカ人、ジャズバンド「ザ・ツインズ」メンバー
カケノ(東貴博&深沢邦之)…ラジオ局オーナー、プロデューサー
作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
出演:渡辺正行 ラサール石井 小倉久寛 春風亭昇太 東貴博(交互出演) 深沢邦之(交互出演) 劇団スーパー・エキセントリック・シアター
ゲスト:紅ゆずる、横山由依(AKB48)
会場:新橋演舞場
日程:2021年5月30日(日)〜6月27日(日)全37公演
※チケット情報含む詳細は下記公式サイトまで。
公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/2021_atamigoro/
熱海五郎一座
練りこまれた台本を喜劇役者がきちんと演じることによって生まれる“表現としての笑い”の追求。そして音楽をふんだんにちりばめた東京の喜劇、軽演劇をベースとした最高のエンターテインメント。それが熱海五郎一座!!
お客様が心の底から本当に面白いと思える東京の喜劇“軽演劇”を上演しよう、“東京の笑い”を継承しようと、2004年に伊東四朗座長のもとに三宅裕司を中心とした第一線で活躍中の喜劇人たちが集結し旗揚げした「伊東四朗一座」。伊東がスケジュールの都合でどうしても参加出来ない時も、“東京の笑い”を継承すべく、2006年に三宅裕司を座長として旗揚げした「熱海五郎一座」。
劇団名は、三宅の発案で“伊東ならぬ熱海”“四朗ならぬ五郎”という洒落で命名。
東京の喜劇・軽演劇を継承し続けるべく、喜劇というジャンルにふさわしいゲスト、戸田恵子、真矢みき、浅野ゆう子等の大女優を毎年ゲストに迎え、抱腹絶倒で華やかなステージを展開し好評を博す。
2014年6月、ついに伝統ある劇場・新橋演舞場に進出。ゲストに沢口靖子、朝海ひかるを迎え、1カ月で約5万人の観客を動員し、大成功を収めた。
2015年には大地真央、2016年には松下由樹と笹本玲奈、2017年には藤原紀香を、新橋演舞場進出5周年記念の2018年には小林幸子をゲストに、そして、2019年には高島礼子と橋本マナミをゲストに迎え、さらなる反響を得て、新橋演舞場にシリーズとして定着する公演となった。
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