辰巳雄大「チョークの粉まみれになった稽古着が思い出」世界初舞台化「ぼくの名前はズッキーニ」ゲネプロ＆会見

2月27日、よみうり大手町ホールにて、世界で初めての舞台化となる「ぼくの名前はズッキーニ」のゲネプロが行われ、主演・辰巳雄大(ふぉ～ゆ～)、川島海荷、稲葉友、平田満、脚本・演出・出演のノゾエ征爾が会見に応じた。

世界中でベストセラーとなった小説「ぼくの名前はズッキーニ」。孤独な少年ズッキーニが、母を亡くしてひきとられた養護施設で仲間や彼を見守る大人たちと出会い、厳しい現実の中でも前を向いて生きようとする物語。
主人公・ズッキーニ役を演じるジャニーズの人気グループ「ふぉ～ゆ～」の辰巳雄大をはじめ、川島海荷、稲葉友、上村海成、本多力（ヨーロッパ企画）、三村朱里、伊勢佳世、宍戸美和公（大人計画）、平田満ら個性豊かなキャスト達が、クリエイター陣の想いを舞台上で表現する。
東京公演は2月28日から3月14日まで。その後、3月19日～21日に大阪にて上演される。

ゲネプロ後会見

■初日を迎えた今の気持ち

－初日を迎えた今の気持ちは？

辰巳雄大(ふぉ～ゆ～)／ズッキーニ役
今、ステージに立てているということ、ものすごい濃密な稽古を重ねた上で皆でここに立てていること、そして初日を迎えられることにホッとしています。
そしてこの作品を皆さんに届けれることに胸が踊っています。

川島海荷／カミーユ役
明日っていう実感はまだないんですけど、たくさんこのメンバーで稽古を重ねて、いろいろ遠回りをしながらもこうやってひとつの作品を作り上げられたのはすごい嬉しいですし、これからも毎日変わっていくのかなと思うので、舞台の楽しみを感じながら日々過ごしたいなと思います。

稲葉友／シモン役
皆さんにお届けできるのがほんとに楽しみです。

平田満／レイモン役
いろんなものがつまっている作品で、歌ったり踊ったりもありますし、いろんな社会的なこととか、可愛い子どもたちとかいろんなことを考えられるそういうお芝居だと思います。春らしい感じで皆さんに楽しんでいただければなと思います。

ノゾエ征爾／脚本・演出・デゴー役
ちょうど１年前の同じ日に舞台が中止になってしまったので、まずは開幕できるということがとっても感慨深いです。

■世界初舞台化

－原作小説の世界初の舞台化ということでいかがですか？

辰巳雄大
6歳の子どもたちを大人たちが演じるというのは、自分が愛している演劇をやらせていただいているというのを実感しながら稽古しています。
日に日にこの作品が形になっていく姿を見て、僕にとっても演劇としてターニングポイントになる作品なんじゃないかと感じています。

■６歳の子ども役を演じるにあたって

－子ども役をやるということで取り組まれたことは？

辰巳雄大
いろいろ考えて、稽古の最初の方は子どもらしくしすぎちゃったりしたんですが、稽古を進めていくうちに、要らないものを排除した方が子どもっぽくなるのではと思えてきました。あと、姪っ子の動画をすごく見ました（笑）姪っ子の無邪気な一言がすごい勉強になりました。

－どんな一言ですか？

辰巳雄大
「雄くん、かっこいい」（笑）
素直に人を褒められる、言葉に混じりっ気のない、一色の色で届けてくれる、ああいう言葉の出し方は参考になりました。

－川島さんはいかがですか？子ども役を演じるにあたって。

川島海荷
私はもう見た目が子どもなので、逆に恥ずかしいです（笑）
この舞台中に27歳になるんですけど、すごい似合っていると言っていただけるので、その言葉を自信に頑張りたいと思います。

－川島さんはデビューからもう15年ですか？

川島海荷
はい、数えると恐ろしいんですけど（笑）、今回は6歳で頑張りたいと思います。

辰巳雄大
15年？

川島海荷
やめてください！

辰巳雄大
だいじょうぶ、だいじょうぶ、俺22年だから。

－稲葉さんはいかがですか？

稲葉友
子どもらしくということでチークをしてるんですけど、リーゼントにチークを合わせるのは今日本で僕が一番だと思います（笑）

辰巳雄大
楽屋で二人一緒なんですけど、チークの濃さを一緒に研究しています。

稲葉友
川島さんに教えてもらったのは、チークはブラシじゃなくて中指でやるといいよって。

辰巳雄大
そうなの！？俺ずっとブラシでやってたよ。

■チョークの粉まみれになった稽古着が思い出

－このセットは全体が黒板になっていて、劇が進むごとにいろんな絵がリアルタイムで描かれますが、これらは皆、決まっているものですか？

ノゾエ征爾
最初はフリーでしたね。何をどう描くかを決めずに始めました。

辰巳雄大
ブレーキかけず、まず思ったところから描いてみましょうというところから始めました。
もう、チョークの粉まみれになった稽古着が思い出です。

－では、稽古を進めていくなかで絵も変わってきたんですか？

ノゾエ征爾
今日の段階ではほぼ固まってきましたが、最初はそうです。
でもこれからも変わっていくことはあるかもしれません。

辰巳雄大
お芝居って毎回どこか変わってくるんですが、この絵も気持ちで変わってくるところがあります。自分たちが見たことが無い絵が毎回完成されているなと感じながらやっています。

－ちなみに辰巳くんの絵心はいかがですか？

辰巳雄大
僕の絵心はたっぷりですよ（笑）
自粛期間中、アクリル絵の具というのを始めました。昨年、片岡鶴太郎さんとお仕事をさせていただいた時に絵のことをいろいろ伺ったんです。
でもこの舞台ではそれは活かされてませんね。やっぱり子どもの絵っていうのは、頭で考えたことがそのまま出るんですよ。自分たちがやる絵と子どもの絵とはまた違うんだなっていうのも勉強になりました。

■自身の子どもっぽいところ

－今回は６歳の役ですが、ご自身を振り返ってみて、ここは子どもっぽいなぁっていう点はなにかありますか？

辰巳雄大
僕はもう子どもっぽいのがコンプレックスに感じるくらい子どもっぽいです。好きなものができてしまうとのめり込んでしまう。そこに楽しいことがあるとそこに足を運んでみたくなるみたいな。
稲葉くんは僕より年下なんですけど、クールで男らしくていいなぁって思いますね。

－今熱中しているものはなんですか？

辰巳雄大
ブリーフをはくことに熱中しています（笑）
みんながトランクスやボクサーパンツをはくようになって、みんなと一緒だとヤだなって思って。黒なんですけどね。

－川島さんはいかがですか？

川島海荷
自分の感情がすごい顔に出ます。わかりやすいって言われるんで。不機嫌な時もわかりやすいし、すごい喜んでいる時もわかりやすいし。もうちょっとちゃんと隠せる大人になりたいです。

辰巳雄大
今回初めて川島さんとご一緒したんですけど、この可愛い川島さんがたまに（ガニ股で）ヤンキーっぽい歩き方してることを発見したんですよ（笑）

－それは不機嫌だった時ですか？

川島海荷
それは素です（笑）

■最後にメッセージ

辰巳雄大
今回、世界初の舞台化となった本作の物語は養護施設に通う子どもたちの話です。そしてそれに関わる大人たちの話です。
僕たちも養護施設に詳しい方にお話を聞いて、登場人物たちのことを深く知ろうと努力をしたりしました。
演劇はフィクションですが、この中で生きている子どもたちが戦っている姿にウソはまったくありません。
ただ、それだけじゃなくて登場人物たちは前を向いて生きていて、たくさんの愛もつまっている作品です。一人でも多くの方にこの作品を届けられたらなと思います。また、今の世の中の状況なので、観に行かないと判断された方もたくさんいらっしゃると思いますので、その方々にもいつか届くように、まずはしっかり本公演を大阪公演まで走りきりたいと思います。また観たいなと思っていただける作品に、全員でしていきたいと思います。最後まで応援よろしくお願いします。

■ゲネプロフォトギャラリー

舞台「ぼくの名前はズッキーニ」

原作：ジル・パリス
脚本・演出：ノゾエ征爾
音楽：田中馨
出演：辰巳雄大（ふぉ～ゆ～）、川島海荷、稲葉友、上村海成、三村朱里、本多力／
伊勢佳世、宍戸美和公、ノゾエ征爾、平田満
企画・制作・主催：ニッポン放送／関西テレビ放送
クレジット：Dʼaprès AUTOBIOGRAPHIE DʼUNE COURGETTE de Gilles Paris© Gilles Paris 2002
「ぼくの名前はズッキーニ」日本語版 DU BOOKS 2018 年、安田昌弘訳
仲介：（株）フランス著作権事務所- Bureau des Copyrights Français
公式サイト：https://www.ktv.jp/zucchini/

＜東京公演＞
日程：2021年2月28日（日）～3月14日（日）全19公演
会場：よみうり大手町ホール
チケット代：￥10,000（税込・全席指定）
一般発売日：2021年2月13日（土）AM10：00
お問い合わせ：チケットスペース 03-3234-9999（平日 10:00～12:00/13:00～15:00）

＜大阪公演＞
日程：2021年3月19日（金）～3月21日（日）全4公演
会場：COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホール
チケット代：￥10,500（税込・全席指定）
一般発売日：後日公式 HP で発表
お問い合わせ：キョードーインフォメーション 0570-200-888(月～土 11:00～16:00)