3時のヒロイン

【3時のヒロイン インタビュー】売れるまでは辞められないというプライドだけで夢を追いかけてきた

8月18日~21日、東京国際フォーラムホールAにて開催されるPARCO presents「ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ」のオフィシャルPRアンバサダーを努める3時のヒロインの福田麻貴とかなでに、“ラ・ラ・ランド愛”と公演の見どころについて、そして芸人として売れるまでのさまざまな想いについて話を聞いた。

本公演は、アカデミー賞®史上最多14部門ノミネート、6部門受賞、全世界で興収450億円超の大ヒットを記録したミュージカル映画 『LA LA LAND』の世界を、スクリーンでの映画本編の上映に加え、総勢170名超のダンサー、フルオーケストラ、合唱団のライブパフォーマンス、様々な特殊効果で彩る究極のステージエンターテインメントだ。

オフィシャルPRアンバサダーに就任した3時のヒロインは、もともと映画版の大ファンだという。
さらに、3時のヒロインを結成した2017年は、映画『LA LA LAND』が日本公開された年でもあり、第89回アカデミー賞にて6部門受賞するなどして、日本でも大きく話題になった当時、まだテレビ出演ができてなかった3時のヒロインは、テレビのバラエティ番組で芸人たちが映画のシーンのモノマネをするのを見て羨ましくも思ったという。

3時のヒロイン 福田麻貴・かなで インタビュー

■福田麻貴・かなで ビデオメッセージ

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ビデオメッセージでは、「ラ・ラ・ランド ザ・ステージ」の見どころに加えて、「もしもフラッシュモブでプロポーズされたら?」などについて語ってもらってます。

■ラランドのサーヤに「ラ・ラ・ランド」って。

-オフィシャルPRアンバサダーの話が来た時のお気持ちは?

福田麻貴
ほんとに?って思いました。
吉本のシステム上、「決まりました」という話より先に、スケジュール表に「ラ・ラ・ランド ザ・ステージアンバサダー(仮)」って入っていたんです。
CMでもよくそういうことがあるので、「どうせまたなくなるやつやろ」とか思っていたら、そしたらそのまま決まって。決定の瞬間というのは無いんですけど、私たちは映画の『ラ・ラ・ランド』の大ファンなので、むちゃくちゃ嬉しかったです!

-周りの人にはもうお話されたんですか?

福田麻貴
まだそんなには言ってないです。
あ、でもラランドのサーヤに飲みに誘われた日がたまたま「ラ・ラ・ランド ザ・ステージ」アンバサダーの稼働の日で、ラランドのサーヤに「この日、“ラ・ラ・ランド”やわ」って言ったことはあります(笑)

かなで
私は、きゃりーぱみゅぱみゅちゃんと加藤諒くんと一緒にいる時に、「そういえば『ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』が来るんだよね」っていう話になって、その時はもうPRアンバサダーが決まっていたことを話したら、「ええーっ!?いいな!」って驚かれました。それくらい好きな人が多い作品だと思います。

3時のヒロイン

福田麻貴/かなで

■映画『ラ・ラ・ランド』愛

-お2人は映画『ラ・ラ・ランド』が大好きだと伺っていますが、どんなところに一番共感されてますか?

福田麻貴
共感で言うと、夢を追う2人の物語ということで、(私が)まだぜんぜん仕事が無い時に観た映画だったので、刺さる部分が多かったです。
でもそれ以上に心に響いたのは、音楽とダンスと歌とピアノとファッションと、物語のオシャレさと、ロマンチックさも含めてすべてがドンピシャで1秒も暇じゃなかったという、映画が始まった瞬間から最後までずっと釘付けでした。
なので、どこがいい?と言われてもこことは言えない、もうすべての要素がパーフェクトだと思います。

かなで
私はミュージカルが好きでいろんな作品を観ていて、普通はミュージカルは歌い上げるものが多いですが、『ラ・ラ・ランド』は、かすれ声で歌う曲や切ない曲、そして、この作品にしかない空気感と、今までにないミュージカル感を私は感じました。曲もストーリーも素晴らしいと思います。

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■まだテレビに出演できてなかったのですごい羨ましかった

-映画『ラ・ラ・ランド』で印象に残っているシーンは?

福田麻貴
別の取材ではラストシーンって言ったんですけど、もちろん冒頭シーン、ダンスシーン、ピアノ演奏シーンも当たり前に大好きです。それら以外でとても心に残っているのは、2人のすれ違いでケンカになって料理が焦げるシーンです。そこのセリフの応酬は、ほんとに人ってこうやってすれ違うよなって、そこが空気感含めてとてもリアルで、楽しいはずだった1日がこうやってすれ違っていくというのがとても印象的でした。

かなで
友だちがパーティに誘うシーンや、ラストに近いところで、面接での語りから歌うところまでのシーンがすごかったです。

福田麻貴
そのシーンは一度コントでマネをしようとしたことあったもんな。しゃべっているのがだんだん歌になっていくところ。
披露はしていないんですけど、『ラ・ラ・ランド』の曲を使ったコントを作ったことはありました。

かなで
私はある芸人さんが単独ライブで『ラ・ラ・ランド』の曲を使うとなって、私が振り付けたことはあります。

福田麻貴
あるバラエティ番組でも『ラ・ラ・ランド』のみんなで踊るシーンを再現しているのをテレビで見たんですけど、私たちはその頃はまだテレビには出演できていない時だったので、すごい羨ましかったのを覚えています。

-お笑い芸人さん含めていろんな方が取り入れられていますよね。

福田麻貴
すごいのが、これだけポップシーンに躍り出たものってダサく見えることがあるじゃないですか。でも『ラ・ラ・ランド』はほんとにダサくならなくて、これだけみんながネタとして使って、ある意味使い古されるぐらい使われていても、ぜんぜんまだ新しいって思えちゃうセンスがすごいなと思います。

3時のヒロイン

■ミュージカルの魅力

-お二人はミュージカルがお好きだということで、ミュージカルがいまいち苦手だという人にミュージカルの魅力を伝えるとしたらどういう点でしょう?

福田麻貴
『ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』はフィルムコンサートに近いので、ミュージカルとはまた違うかもしれないんですけど、私は音楽で表現することが大事だと思っています。ミュージカルが苦手な人って、きっと普通のセリフの中に音楽が入ってくると思い込んでいらっしゃると思いますが、そうじゃなくて、音楽が大事なんです。音楽で気持ちやストーリーを表現するということを感じ取れないとたぶんミュージカルは楽しめないんじゃないかな。
『ラ・ラ・ランド』は、クスっと笑えるシーンやファッションなど、目で観ても楽しいというところがあるから、ミュージカルが苦手な人でも華やかで楽しいと感じると思いますし、だからこそミュージカル作品の入り口にはなりやすいと思います。そしてなにより音楽を楽しんでほしいなと思います。

かなで
私は舞台もやってましたが、周りにもミュージカルが苦手な子っていたんです。「言わなくてもいいことを歌にするやん」とか、そういう意見もあったんですけど、『ラ・ラ・ランド』はミュージカルですけど、歌おうと思って歌うというより、ストーリーの中にとても自然に音楽が入ってくるし、しかも生演奏ですし。そしてストーリーもとても繊細で面白いので、それに音楽が付いてくる。なのでミュージカル苦手だと思う人にも是非一度観てほしいですね。観たら変わります!

■2017年同期の『ラ・ラ・ランド』と「3時のヒロイン」

-映画『ラ・ラ・ランド』の日本公開は2017年で、3時のヒロイン結成も2017年。これについて運命的なものを感じることはありますか?

福田麻貴
確かに、私たちが結成した時は、歌やダンスが好きだから集まったわけじゃなくて、結成してフタを開けたら、ダンスと歌が好きな3人が集まっていたという。そんな3人が組んだ2017年に『ラ・ラ・ランド』がゴールデングローブ賞やアカデミー賞を獲って、その数年後に私たちがPRアンバサダーに選んでいただけるって、すごい運命的な気がします。

-オフィシャルPRアンバサダーとしてこれはやるぞ!というのはありますか?

福田麻貴
ダンスの完コピに挑戦します!時間と先生を与えていただいたら(笑)

かなで
私もミュージカルが好きなのでやらせていただけるならなんでもやりたいです。

福田麻貴
NGは無いの?

かなで
無いです。

福田麻貴
じゃ、『ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』の日本公演を記念して、ちょっと虫を食べていただいて。

かなで
なんで?虫のシーンって『ラ・ラ・ランド』にあった?虫とホラー系はちょっとNGです(笑)

3時のヒロイン

■もし好きな人が夢に妥協したら?

-『ラ・ラ・ランド』では、セバスチャン(演:ライアン・ゴズリング)が売れるために自分の夢に妥協して、それにミア(演:エマ・ストーン)が納得しないシーンがあります。もし2人がミアの立場だったらどういう行動を取ると思いますか?

福田麻貴
セバスチャンは妥協はしているけどすごい売れていて、自分よりも高い位置にいる嫉妬もあったりするから、難しい感情だと思います。
それに夢を追いかけるってことは他人が責任を持てることじゃないので、その人の人生の関わることなので、容易に口出しできることではなく、「夢を諦めていいの?夢を追いかけようよ」と簡単に言うこともできない。
なので、たぶん、ミアと同じ流れになるんじゃないかな。そしてミアとセバスチャンが辿った道を辿りそうな気はします。

かなで
自分も夢を追いかけているから、セバスチャンの気持ちはわかるのであまり強いことは言えないですね。好きな人が遠い存在になっていく切なさもありますし。

■夢を追いかけている人へ。

-これから売れたいと思っている後輩の芸人たち、そして世の中の夢を追いかけている人たちに、3時のヒロインのお二人から応援の言葉があればお願いします。

福田麻貴
自分が夢を追いかけてきた身からすると、夢って叶うよって言えないんですよね。でも叶わなくても叶うまでやる覚悟がある人がたぶん叶えられると思うので、「夢とは覚悟」なのかなと思います。

かなで
それをやりたいんだったら私はやってほしいと思います。もちろんいろんな状況があると思いますし、夢の目標の位置をどこに置くのかもすごい大事です。芸人だったら、芸人になりたいだけなのか?どのように売れていきたいのかとか。そういうことも考えてやりたいことをやった方がいいと思います。人生一度きりなので。

▼辛ければ辛いほど覚悟が決まっていった

-そんなお二人が芸人をやっていくぞ!と覚悟を決めた瞬間とはどんな時ですか?

かなで
覚悟を持たないと芸人にはならないですし、これは自分の意志で選んだ道なので。NSCに入った時は覚悟があったと思います。

福田麻貴
生々しい話ですけど、私が20歳で吉本に入った時にお父さんが亡くなって、それから上京してお母さんを大阪で寂しくさせて、自分も全然お金が無くて東京でみじめな生活をして「何してるんやろ?」ってなった時に、「絶対にお母さんを幸せにしたい」と思ったので、辛ければ辛いほど覚悟が決まっていきました。芸人を目ざしたからには、途中で降りたくない!という気持ちになっていきました。
なので、原動力としてはお母さんの存在も大きいですし、もうひとつは、いったん目ざしたからには、売れるまでは辞められないというプライドです。その時は芸人をやりたいのかやりたくないかは自分でも自分がわからなくなっていました。

3時のヒロイン

 

■『ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』初来日公演の見どころ

-今回の『ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』初来日公演の見どころをご紹介ください。

福田麻貴
スクリーンに映し出されている映像に加えて、ダンスもあるので、従来のフィルムコンサートよりも華やかになると思いますし、映画の世界観により近づいているんじゃないかなと思います。

かなで
それらを目の前で感じられるから、自分が映画の世界観に入り込んだような気持ちになれると思います。

ラ・ラ・ランド ザ・ステージ

東京21 世紀管弦楽団 (今回の公演ではオーケストラパートの演奏を担当) Ⓒ東京21 世紀管弦楽団

-どんな方に来てもらいたいですか?

福田麻貴
最近なんかつまんないなって思ってる人に来てほしいですね。キラキラして迫力のある空間が目の前に拡がります!
仕事を頑張っている人も、逆に頑張れない人も、なんか同じ毎日が続いているなと感じている人に来ていただいて、そうしたら見える世界が変わるかもしれないです。

かなで
『ラ・ラ・ランド』のファンの人はもちろん、ミュージカルは苦手な人でも音楽は好きな人は多いと思うので、そういう人にも来てほしいなと思います。

ラ・ラ・ランド ザ・ステージ

ジャスティン・ハーウィッツ (映画『LA LA LAND』作曲。今回の公演では指揮者として出演) ⒸUgo Berardi

-最後に『ハリウッド版 ラ・ラ・ランド ザ・ステージ』にPRメッセージをお願いします。

福田麻貴
映画を観た人は1000%楽しめるし、観ていない人も絶対に楽しめるエンターテイメントが詰まったステージです。上質な本物の音楽を身体に浴びて、ダンスを見て、心が動かないわけがないと思うので、全人類にオススメしたいです。

かなで
観ないより観た方が絶対に良くて、心が動かされて自分自身も変わっていくと思いますし、このチャンスを逃さず観に行くべきだと思います!

3時のヒロイン

■フォトギャラリー

[ヘアメイク:薗部聖奈、小谷美佳/スタイリスト:梅津美羽/インタビュー・写真・動画:三平准太郎]

3時のヒロイン プロフィール
福田麻貴、ゆめっち、かなでの3人によるお笑いトリオで2017年結成。2019年「女芸人No.1決定戦 THE W」優勝。3人が得意とする歌やダンスを盛り込んだネタが人気で、バラエティ・CM・YouTube・ドラマ・映画など個性溢れる才能を生かしてマルチに活躍中。
只今、フジテレビ「トークィーンズ」「ポップ UP!」テレビ東京「タクシー運転手さん、一番うまい店に連れてって!」「おはスタ」テレビ朝日「トゲアリトゲナシトゲトゲ」などレギュラー出演中。

PARCO presents『LA LA LAND Live in Concert : A Celebration of Hollywood ハリウッド版ラ・ラ・ランド ザ・ステージ初来日公演』

INTRODUCTION
アカデミー賞®史上最多14部門ノミネート、6部門受賞、全世界で興収450億円超の大ヒットを記録したミュージカル映画 『LA LA LAND』の作曲を担当したジャスティン・ハーウィッツが、映画の舞台でもある街、米ロサンゼルスから特別に来日し、指揮者を務めることが決定しました。
本場ハリウッドでたった一度だけ開催された公演でも、のべ3万人以上の大観衆の前で指揮を務めた映画のオリジナル・コンポーザーが、ハリウッド以外では世界で初となるここ日本での公演に出演、貴重なパフォーマンスを披露します。ジャスティン・ハーウィッツは、今回の来日公演について、「何年もの間、日本でパフォーマンスをすることをずっと熱望していました。今回遂にその機会を得て、実現に至ることを本当に興奮しながら楽しみにしています。」とコメントを寄せています。
加えて、同じくハリウッド公演に主要キャストの一人として出演し、『LA LA LAND』のオリジナル・サウンドトラックアルバムの演奏も手掛けたピアニスト、ランディ・カーバーの来日、出演も決定しました。ランディ・カーバーは、「タイタニック」、「ハリーポッター」(1~3 作目)をはじめ、1000本以上の映画音楽に携わり、マイケル・ジャクソン、エリック・クラプトン、セリーヌ・ディオン、レナード・コーエンら世界を代表する一流ミュージシャンたちとも演奏をともにしている名プレーヤーです。
既存のフィルム・コンサートにはなかった、16名のダンサーたちのライブ・パフォーマンスをはじめ、華やかな花火(舞台用低温花火)や特殊効果、60名の大合唱団、88名編成のフルオーケストラとジャズ・バンドの生演奏、そして映画本編の映像、すべてが融合した総勢170名超出演の究極のステージ・エンターテイメントとなります。

[公演日程]2022年8月18日(木)~21日(日)
[会場] 東京国際フォーラムホールA
[出演]
指揮:ジャスティン・ハーウィッツ
ピアノ・キーボード:ランディ・カーバー
オーケストラ:東京21世紀管弦楽団
トランペット:ルイス・バジェ、小澤篤士
ベース:澤田将弘、石川隆一
トロンボーン:中川英二郎
ドラム:丹寧臣
ギター:渡辺具義
サックス:Brian Yasuhiro Seymour
男女混声合唱団
ダンサー

特設サイト:https://stage.parco.jp/web/play/lalaland2022/

ラ・ラ・ランド ザ・ステージ

 

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