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新谷ゆづみ

【インタビュー&撮り下ろしフォト】新谷ゆづみ「中学生の頃からずっと日常で感じたことをメモしてます」

さくら学院の元メンバー新谷ゆづみが俳優活動を本格始動した高1当時に撮影された映画『(Instrumental)』が満を持して、6/25より池袋シネマ・ロサにて1週間限定ロードショーされる。最近は出演作が目白押しの彼女に、撮影当時のこと、これからの抱負などを聞いた。

映画『(Instrumental)』は、日本有数の学生映画サークル、早稲田大学映画研究会と芸能事務所アミューズがタッグを組み自主・商業の垣根を超えて、当時19歳の宮坂一輝(現在は東京大学大学院で理論物理学専攻)が監督となり制作され、第21回TAMA NEW WAVEコンペティション部門にノミネート。
現在と過去を複雑に行き来しながら、一人の新米新聞記者の青春と喪失を描き出す本作の基になったのは監督の宮坂が高校生の時に書いた脚本で、大学進学後に映画サークルのメンバーを集め制作に踏み切った。

主人公の以有真知子役には『サイキッカーZ』(22/木場明義監督)や『消せない記憶』(22公開予定/園田新監督)など近年ますます活躍の場を広げている秋田ようこ。
新谷ゆづみは、秋田ようこ演じる真知子の中学時代のタイムラインに親友として登場する佳子(かこ)役。
なお、中学時代の真知子は、新谷ゆづみの同事務所の先輩・八木優希が演じている。

新谷ゆづみ インタビュー

新谷ゆづみ

新谷ゆづみ

■お芝居を始めた頃に取り組んだ作品

-撮影した当時は、ちょうどお芝居を始められた頃ですか?

新谷ゆづみ(敦尾佳子 役)
高1の時でしたからそうです。今はもう高校を卒業しましたし。

-では当時を思い出しながらお願いします。

新谷ゆづみ
(笑)

-まず、本作の脚本を読んだ時の印象は?

新谷ゆづみ
私の役は物語の時間軸では最後まで存在しないので、そこに大きく心を揺さぶられました。

-演じられた敦尾佳子(主人公・真知子の学生時代の親友)はどういう女の子だと思いますか?

新谷ゆづみ
男勝りなところがある一方で、口には出さないけど、真知子のことをとても大切に思っている、音楽が好きな女の子です。

(Instrumental)

場面写真(新谷ゆづみ)

-お芝居を始めた頃の新谷さんは、本作の役作りの取り組みはどうされましたか?

新谷ゆづみ
読み合わせを何度かさせてもらって、その中で監督と一緒に役を作っていきました。
私の中でポイントになったのは音楽で、それは私自身が音楽が好きということもあります。
劇中でも使われている「Love Comes Along」という監督が用意してくださった曲は、佳子が実際に好きな曲だということもあって、「佳子ってこういう曲を聴くんだ」って思いました。佳子は性格は激しいところがあると思ってたんですが、意外と穏やかな曲を聴くんだって思った時に、役の想像がしやすくなりました。

新谷ゆづみ

■宮坂監督の才能に衝撃を受けた

-宮坂一輝監督は、新谷さんと世代が近いですよね?

新谷ゆづみ
そうなんです。私は今年19歳になるんですが、撮影当時、監督が19歳で、まだ大学生でした。

-当時、宮坂監督にはどういう印象を持たれましたか?

新谷ゆづみ
脚本を読んだ時から、この世界観の物語をオリジナルで作り上げる才能がすごいなっていう印象がありました。
それは実際にお会いして、脚本に込められた監督の想いを聞いて確信に変わりました。19歳でここまで深く考えさせられる物語を書かれていることに衝撃を受けました。
なので、「私はまだまだですが頑張ります」と言った記憶があります(笑)

-宮坂監督からなにか演出はありましたか?

新谷ゆづみ
先ほども言いましたが、読み合わせの時に、佳子のバックボーンや性格についてお話を伺っていたので、撮影に入ってからは特にありませんでした。私の解釈でのお芝居をそのまま撮っていただきました。

新谷ゆづみ

新谷ゆづみ

-ドラムを叩くシーンがありましたが、練習はどれくらいしましたか?

新谷ゆづみ
劇中では、あまりリズムに関係なく激しく叩いていますが、一応ちゃんと練習しておこうとなって、スタジオでドラムの基礎を指導していただきました。

-新谷さんはもともと楽器は何かやられるんですか?

新谷ゆづみ
ベースをちょっとだけやったことがあります。

■役を作り上げていくのが私の仕事

-撮影当時のことで印象に残っていることはありますか?

新谷ゆづみ
八木優希さんの存在が大きかったです。子どもの頃からお芝居を経験されているという安定感を身近に感じることができて、私もこれからお芝居を頑張るんだって気持ちになったのを覚えています。

(Instrumental)

場面写真(八木優希/新谷ゆづみ)

-この作品に登場する少女たちのように、家に居場所がない子たちについて何か思うことはありますか?

新谷ゆづみ
私自身がそういう経験をしていないからこそ、こちら側に見える部分ってある一面だけだと思うんです。だから、その一面だけを見ていたくないなと思います。その現実の裏に何があるのかを常に考えていたいと思います。
でも、私の身近では見たことがないのもあって、私がなにかできているのか?と言うと何もできていません。でも、それを役として考える上では、いろいろ調べたり聞いたりして役を作り上げていくのが私の仕事だと思っています。身近じゃないからこそ、いろんな角度から見つめて考えたいなと思います。

新谷ゆづみ

■同時期に撮った2作品

-今年シーズン2が放送されますが、新谷さんがエーファ役を演じられている『異世界居酒屋「のぶ」』の2020年のシーズン1は、『(Instrumental)』の撮影と時期は近かったですか?

新谷ゆづみ
はい。実は、『(Instrumental)』のドラムの練習をしていた時は、シーズン1の撮影をしている時で、髪の毛を赤く染めていたんです。
で、『異世界居酒屋「のぶ」』の撮影が終わって、髪の毛を黒く染め直してから『(Instrumental)』の撮影でした。

-「のぶ」の現場はいかがでしたか?

新谷ゆづみ
「のぶ」はキャストの皆さんが個性的で濃かったですね(笑)芸人さんもいましたから。


関連動画

『異世界居酒屋「のぶ」Season2~魔女と大司教編~』完成報告会(新谷ゆづみは写真左)

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■ずっとメモの習慣を続けている

-2022年だけでも、「麻希のいる世界」、「やがて海へと届く」、「マイスモールランド」と、出演映画作品が目白押しですが、今の新谷さんが俳優として取り組まれていることはありますか?

新谷ゆづみ
今だからやっていることではないんですが、中学生の頃からずっと日常で感じたことをメモする習慣があります。
心の中で生まれた言葉をノートに書いて消化するんです。最近だと携帯のメモ機能を使って。
実は最近気づいたんですが、普段から私は心の中で生まれた言葉をつぶやくことが多いんです。これはみんなもやっていることだと思っていたんですが、他の人に聞いたらどうやらそうじゃないらしく、ビックリされました(笑)
でもそうやって、気づいたことを考えて消化することによって、いろんな役が来た時に、この時の気持はこういうことだったんじゃないかって、自分にとっての教科書にできるんです。
無意識に続けてきたことなんですけど、それが今とても役に立っています。

-例えばどんなことをメモしますか?

新谷ゆづみ
景色を見て感じたことが多いです。香りを嗅いだ時に何か思い出す景色があった時にメモをよくします。
日常的な匂いで、飲食店の前を通った時とか、そこから物語ができてくるんです。

新谷ゆづみ

■平日に学校が無いことの喜び!

-3月に高校を卒業されて、今、新社会人として、なにか気持ちが変わったことはありますか?

新谷ゆづみ
変わりました!平日に学校が無いことの喜び!
授業に追われない、縛られない、嬉しい!って(笑)もちろん学校生活は楽しかったですけどね。

-では今はよりお仕事に集中できてますか?

新谷ゆづみ
そうですね。やっぱり、学校があるとその中で感じたこと限定になりがちですが、今はその時間を自分の自由に使えるということは、自分の感じたいままに生活できるから、とても嬉しいです!

新谷ゆづみ

■毛利蘭ちゃんの優しさに何回でも泣ける!

-2月のカレンダー発売会見で、休日はおうちで料理を作ることもあるとおっしゃってましたが、最近作ったものは?

新谷ゆづみ
スープパスタやカレーを作りました。
それにしてもその会見の時はすごい緊張したんですよね。自分が何を言ったのか記憶がほとんど無いです(笑)

-そうですか(笑)他には、手芸店巡りをするのが好きで何か作りたいともおっしゃってました。

新谷ゆづみ
あぁそうだ!最近は行けてないですが、でも材料は買ってあるのでそのうち何か作りたいとは思います。

新谷ゆづみ

-では今時点、一番好きなことは?

新谷ゆづみ
今はリアルに名探偵コナンにハマってます(笑)
以前から見てはいたんですけど、最近特にハマってしまいました。毛利蘭ちゃんの優しさにもう何回でも泣けます!
あんないい加減な工藤新一のことを・・・作中だったら、半年から1年以内の話かもしれないけど、作品が生まれてから25年間も待ち続ける、もうその気持ちに・・・(笑)劇場版は特に絶対に泣きます。最新作ももちろん観に行きました!

-いつの日か名探偵コナンにゲスト声優で出演できるといいですね。

新谷ゆづみ
そうなんですよ!!!
私が芸能界に入ったのは、ちゃおガール(小学館の雑誌『ちゃお』の専属モデル)がきっかけなんですが、名探偵コナンの出版社は小学館さん。で、毎年ちゃおガールの中から1人だけアフレコ体験できるんですが、私はできなかったんです・・・。それが悔しくて!

-心残りだったんですね。

新谷ゆづみ
とても、とても!!
結局アフレコ体験できないままちゃおガールを卒業しちゃいました。

-これまで声優のご経験は?

新谷ゆづみ
まだ無いですね。

-素敵な声をされているからいつか叶うといいですね。それこそ名探偵コナンのゲスト声優として。

新谷ゆづみ
ありがとうございます!是非やってみたいですね。

■最後にメッセージ

-今後の抱負があれば教えてください。

新谷ゆづみ
いろんな作品に出演したいです。これまでも素敵な作品で出会えてこれましたので、その経験を糧にまた新しい作品でも、一人でも多くの人に届くお芝居をしたい!って、ただそれだけを思っています!

-最後に、映画『(Instrumental)』をこれからご覧になる方へのメッセージをお願いします。

新谷ゆづみ
この作品は、一見静かで、セリフも決して多いわけではありませんが、だからこそじわじわと来るものがあります。その静かさの中でしみじみと感じるものを、皆さんも映画館で体験していただきたいなと思っています。
撮影当時は劇場公開されるとは決まっていなかったので、今回1週間限定ですが、その中で何回でも観ていただきたいです。

新谷ゆづみ

■撮り下ろしフォトギャラリー

[写真・インタビュー:桜小路順/撮影データ:Nikon Z9、Godox AD300Pro 他]

新谷ゆづみ(しんたにゆづみ) プロフィール
2003年7月20日生まれ、和歌山県出身。アイドルグループ・さくら学院の元メンバー。19年3月にさくら学院を卒業後、女優業を中心に活躍。主な出演映画作に『さよならくちびる』(19/塩田明彦監督)、『小説の神様』(20/久保茂昭監督)、『望み』(20/堤幸彦監督)、初主演映画『麻希のいる世界』(22/塩田明彦監督)、『やがて海へと届く』(22/中川龍太郎監督)、『マイスモールランド』(22/川和田恵真)など。


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映画『(Instrumental)』

Introduction
現在と過去を複雑に行き来しながら、一人の新米新聞記者の青春と喪失を描き出す本作。基になったのは監督の宮坂が高校生の時に書いた脚本で、大学進学後に映画サークルのメンバーを集め制作に踏み切った。
主人公の以有真知子役には『サイキッカーZ』(22/木場明義監督)や『消せない記憶』(22公開予定/園田新監督)など近年ますます活躍の場を広げている秋田ようこ。真知子が出会う男子中学生の岡孝汰役には本作が映画初出演となる黒澤凜士。真知子の幼少期には、子役時代から注目を集め最近では連続ドラマ小説「ひよっこ」や『アイネクライネナハトムジーク』(19/今泉力哉監督)などにも出演する八木優希。真知子が幼い頃の親友、敦尾佳子役には、アイドルグループ・さくら学院の元メンバーで『麻希のいる世界』(22/塩田明彦監督)では主演を務め、最近では『やがて海へと届く』(22/中川龍太郎監督)にも出演する新谷ゆづみ。
制作当時19歳の若さで監督・脚本・撮影・編集を務めた宮坂一輝は本作が初の長編作品で、現在は東京大学大学院で理論物理学を専攻しながら映画制作を続けている。

Story
新米新聞記者の以有真知子(秋田ようこ/八木優希)は、ある日訪れたコインランドリーで男子中学生の岡孝汰(黒澤凜士)と知り合う。自然と心を通わせていく二人だったが、真知子は次第に、孝汰が自分の幼いころの親友、佳子(新谷ゆづみ)と同じ雰囲気を持っていると感じ始める。

出演:秋田ようこ 黒澤凜士 八木優希 新谷ゆづみ
川島祐樹 二瀬萌 篠原寛作 冨田智 中川兼一 岩崎哲也 田村宗慈
紫藤楽歩 いとうたかし 坂本憲子 天白奏音
小倉蒼 平本龍星 安清将晃 齊藤胡珀 佐藤琉愛 丹春乃
岡元慶太 小張友紀子 佐川勝由 坂口悠貴 柴崎泰知

監督・脚本・撮影・編集:宮坂一輝
音楽:岡本卓磨
制作協力:株式会社アミューズ
制作・配給:早稲田大学映画研究会
公式サイト:https://instrumental625.wixsite.com/movie
公式Twitter: https://twitter.com/Instrumental_33

2022年6/25(土) – 7/1(金) 池袋シネマ・ロサにて1週間限定ロードショー

(Instrumental)

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