
【インタビュー】菅生新樹「“怖いもの知らず”という点は主人公に似ている」連続ドラマW 池井戸潤スペシャル「かばん屋の相続」
2025年12月27日(土)よりWOWOWにて放送・配信される、連続ドラマW 池井戸潤スペシャル「かばん屋の相続」。全4話のオムニバスのうち、第2話「芥のごとく」で主演を務める菅生新樹(すごうあらき)に、本作の撮影エピソードや今後の俳優としての目標を聞いた(読者プレゼントあり)。
《第2話「芥のごとく」あらすじ》午後11:00 他 放送・配信
産業中央銀行の新人行員・山田(菅生新樹)は、資金繰りに苦しむ町工場・土屋鉄商の担当となり、女性社長の年子(黒木瞳)と知り合う。融資課長の斉藤(平山浩行)の前で「土屋鉄商を立ち直らせる」と宣言した山田は、年子の誠実な姿勢を信じて奔走する。業績は悪化の一途をたどるものの、山田と年子はより一層、信頼関係を深めていく。しかし、資金調達に苦戦する年子の前に非情な現実が立ちはだかる。
菅生新樹 インタビュー&撮り下ろしフォト
■「怖いもの知らず」という点は主人公に似ている
‐ 新人銀行員・山田一を演じるにあたり、初めて職業である「銀行員」役のために、どのような準備をされましたか?
菅生新樹(新人の銀行員・山田一 役)
銀行員役の準備で一番大変だったのは、知識を得ることでした。専門用語がそこまで多用されているわけではないのですが、土屋鉄商を立て直す作戦について話し合うシーンなどには、手形といった専門知識が色々と含まれています。その部分について、自分で調べても最初はいまいちピンと来なかったので、衣装合わせの際に確認したり、銀行に詳しい方に伺ったりして、理解するのが重要だと感じ、自分にすり込ませました。
‐ 山田一は、目上の人から見ると「熱い」と見られるかもしれませんが、この役に共感できた点や、特に大切にしようと思った点はありますか?
菅生新樹
自身の性格と、基本的に似ている部分が多いと感じています。山田は先輩に対してもあまり屈しない、ある意味「怖いもの知らず」に見えるタイプですが、僕もよくそう言われます。周りにビクビクしないタイプという点で似ていると思います。
また、土屋鉄商を立ち直らせるという大きな目標に対し、周りが「できない」という中でも「自分はできる」と情熱を燃やして奮闘する、まっすぐな姿勢も共通しています。仕事に対して集中力が一気に高まり、周りが見えなくなるような感覚は、似ている部分だと感じました。
■勝手に重圧やプレッシャーを感じすぎていた
‐ 「池井戸潤さん原作の作品に出演できるのは嬉しいが、主演が務まるか不安もあった」というコメントを拝見しました。この不安は、現場で最終的にどのように乗り越えられましたか?
菅生新樹
主演という経験があまりなかったので、最初は嬉しさとともに不安も感じていました。でも、プロデューサーや監督、以前ご一緒したことのあるスタッフさん方、そして黒木瞳さんや平山浩行さんといった本当に素敵な大先輩のキャストの方々のお名前を伺った時に、意識が切り替わりました。
自分は主演ではあるものの、勝手に重圧やプレッシャーを感じすぎて、自分で自分を追い込みすぎていたことに気づいたんです。周りにはこんなにも素晴らしいキャストの方々や監督がいる。みんな「ワンチーム」であり、自分が何かしなきゃと焦る必要はない、皆で一緒に作っていきたいという気持ちになってから、不安が和らぎました。主演だという気負いが強すぎたのが原因だったのかもしれません,。
‐ 撮影を終えて、改めて振り返り、どのような印象が残っていますか?
菅生新樹
この現場では、ある意味、自分が今までできていたことができなかったりと苦労がありました。今回のような、日常の一部を切り取ったような社会派の作品は、エンタメ要素が強い作品とは異なり、演じるのが非常に難しいと感じました。
これまでの僕は、役として色々アクションを起こすことが多い役柄をやってくることが多かったため、日常の中での機微を描くという点が、自分にとって大きな挑戦だったのです。その結果、発想力や演じるパターン、見せ方など、俳優として自分がまだまだだと痛感しました。
こうした作品を経験したことがなかったからこそ、これからのためになるものがたくさん詰まった現場だったと感じています。
‐ 「これまでできていなかったこと」というのは、今までやってこなかった物語のテーマや、お芝居の面でのことでしょうか?
菅生新樹
お芝居の面です。エンタメ作品のようにわかりやすく表現するのではなく、自然体に演じすぎると、見ている方々を飽きさせてしまうのではないかという不安がよぎり、そのさじ加減に悩みました。しかし実直にやるしかないと思って取り組みました。
今回この作品に出会って、自分が今までやったことのない未知の部分に触れ経験させて頂いたことで、お芝居の幅が広がるきっかけになったかもしれないと感じています。
■黒木瞳さんから多くのことを吸収できました
‐ 共演シーンの多い黒木瞳さんとの共演で、特に印象的だったことはありますか?
菅生新樹
最初は、黒木さんの圧倒的な雰囲気と存在感にビビってしまいました。最初の対面(ファーストインプレッション)の段階から、長いキャリアを持たれた方のすごさに圧倒されてしまったんです。
途中からは一緒に奮闘するシーンが増え、世間話もさせていただきましたが、特に印象的なのはお芝居の面です。監督と3人でよく話し合いをする機会があったのですが、黒木さんは発想力があり、見え方について客観的・主観的な視点を両方持たれている方なので、演出的な提案を色々と出してくださり、助けて頂きました。黒木さんの姿勢から、多くのことを吸収できました。
‐ 黒木さんの人柄や、会話の中で垣間見えた一面などはありましたか?
菅生新樹
プライベートでの過ごし方などお話させて頂いたほんの一部分でのことですが、普段の生活スタイルを伺っていると、常にストイックでアグレッシブな方だという印象を受けました。
■長編映画に出てみたい
‐ この作品で俳優としての幅が広がったという話がありましたが、今後挑戦してみたい作品ジャンルや役柄はありますか?
菅生新樹
役柄は何でも挑戦したいと思っていますが、シンプルに長編の映画をやってみたいですね。オムニバス作品の経験はあるのですが、いわゆる劇場上映される長編をまだ経験していないので、スクリーンの世界観で色々な役を演じたいです。どのようなジャンルであれ、挑戦したいのですが、あえてあげるのであれば、人間関係が描かれている人間物語がテーマの作品が良いですね。
‐ 山田一のように緊迫した時にストレスを感じることもあるかと思いますが、普段どのようにリフレッシュされていますか?
菅生新樹
以前は常にゲームだと答えていたのですが、最近は「食」がリフレッシュになっているとより強く気づきました。ゲームをしている時間はそのゲームに集中できますが、やはりご飯を食べている時が一番幸せだと本当に思うようになったんです。お仕事をさせていただける機会が増え、昔よりも少しはご飯屋さんを選べるようになってきました。昔とは違うものが食べられるようになり、「次これ食べたいな、あれ食べたいな」という楽しみが増えたのが大きいです。
‐ 最近のお気に入りの食べ物は?
菅生新樹
最近は「ラム」にハマっています。以前、ジンギスカンを食べに行ったのがきっかけで、ラムの専門店を巡る機会がありました。ラムのタンやハンバーグなどが、「こんなに美味しかったんだ」と感動しました。次はジビエのようなものに挑戦してみたいなと思っています。
‐ 最後に、ドラマをこれからご覧になる方々へメッセージをお願いします。
菅生新樹
山田一が主人公を務める第2話「芥のごとく」は、銀行員という職業がテーマではありますが、ご覧になる方々が銀行員でなくても共感できることがたくさんある、ヒューマンドラマです。人間関係が軸なので、世界観に没入しやすい作品だと思います。他の池井戸作品と比べても、バチバチの争いや不正があるわけではないので、また違った味わいがある作品です。
ぜひ、このオムニバスドラマの全体を通して、「芥のごとく」の良さを感じてもらいたいと思います。お芝居については、黒木瞳さんとの掛け合いは、自分なりに葛藤し、もがいた部分でもありますので、そこも注目してほしいです。
菅生新樹(すごう あらき)プロフィール
1999年8月26日生まれ、大阪府出身。2022年6月に俳優として始動。主な出演作品にドラマ「初恋の悪魔」(日本テレビ)、日曜劇場「下剋上球児」(TBS)、金曜ナイトドラマ「伝説の頭 翔」(テレビ朝日)、連続テレビ小説「おむすび」(NHK)、ドラマ9「失踪人捜索班 消えた真実」(テレビ東京)、CMではグローバルWi-Fi「 久しぶりの海外出張」篇、三菱UFJニコス「三菱UFJカード」篇などがある。また『死んだ山田と教室』では表紙のカバーモデルを務めた。
今後はCM「HESTAソーラーパネル」の放送が開始し、2026 年1月8日(木)テレビ東京深夜24時30分~放送スタートの木ドラ24「人は見た目じゃないと思ってた。」(主演)の他、連続ドラマが多数放送待機中。親しみやすい存在感で、幅広い層から支持を得ている。
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■撮り下ろしフォトギャラリー
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[インタビュー・写真:三平准太郎/ヘアメイク:永瀬多壱(VANITÉS)/スタイリスト:小林洋治郎]
衣装クレジット:
シャツ ¥30,800 CULLNI(CULLNI FLAGSHIP STORE 03-6416-1056)
ニット ¥5,500 Casper John、スラックス ¥7,920 Casper John (いずれもSian PR 03-6662-5525)
ほか全てスタイリスト私物
連続ドラマW 池井戸潤スペシャル「かばん屋の相続」
《INTRODUCTION》
民放地上波や劇場映画でも多くの作品が映像化され、まさに国民的作家といっても過言ではない池井戸潤。「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」「株価暴落」「アキラとあきら」「鉄の骨」「シャイロックの子供たち」など、連続ドラマWの歴史を幾度となく彩り、その都度、新たな感動を呼んできた(※すべてWOWOWオンデマンドにて全話配信中)。
そんな池井戸作品がWOWOWに帰ってくる――。
1998年に「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞してデビュー後、四半世紀以上も「半沢直樹」シリーズ、「空飛ぶタイヤ」「民王」「下町ロケット」「ルーズヴェルト・ゲーム」と、幅広いジャンルのエンタメ作品に挑戦してきた池井戸潤。本作は、その作品世界をどんどん拡大していくさなかの2005年から2008年にかけて発表された6つの短編からの4篇(※「かばん屋の相続」文春文庫刊)をドラマ化した。
この4篇とも、主人公はいずれも働く男たちであり、この社会で懸命に生きる人々すべてが抱える“苦悩と葛藤”、“ささやかな希望”がリアルに描かれる。視聴者は主人公たちの姿に自分を重ね、共感して、自分もまたこの社会で生きている一員であることを再認識するに違いない。
そして最終的には「どんな小さな一歩でも、それは確かに未来につながっている」という、普遍的で温かな希望を感じられることだろう。
また、第1話「十年目のクリスマス」は「シャイロックの子供たち」の前年、第3話「セールストーク」は「空飛ぶタイヤ」とほぼ同時期に書かれたものなど、これらの短編は池井戸潤の歴史の要所要所に書かれたもので、この作品を通して池井戸潤の作品世界の広がりのプロセスをより深く理解することもできる。
そして池井戸作品の魅力は、苦境に追い込まれた人たちが決してあきらめず、力を合わせ一発逆転していく爽快なエンタメ感だが、この4篇は下町を舞台に、金融機関で働く男たちが織りなす濃厚な人間ドラマが展開されて、いつもとまた一味違った池井戸潤の世界を味わえるのも魅力の一つ。ただ、そこには池井戸潤作品でしか味わえない、あのハラハラするサスペンスもまた繰り広げられる。
主演を務めるのは町田啓太、菅生新樹、伊藤淳史、藤原丈一郎の4名。
そして、銀行からの融資を見送られた上に、ある出来事により会社が倒産した神室電機の社長・神室彦一役に上川隆 也、資金繰りにあえぐ土屋鉄商の女性社長・土屋年子役に黒木瞳、銀行から融資の見送りを告げられる印刷会社の社長・小島守男役に石黒賢、松田かばんの常連客であり、サンタクロースに扮して永島にチラシを配っていた謎の男役に石丸幹二が演じる。
その他にも、柳ゆり菜、半田周平、甲本雅裕、入江甚儀、池端杏慈、平山浩行、泉澤祐希、皆川猿時、正名僕蔵、武田航平、中尾明慶、青柳翔、岡本玲、芹澤興人など個性溢れるキャストが集結した。
本作は1話完結のオムニバスドラマ。
東京第一銀行に勤める永島慎司(町田啓太)が、会社が倒産し路頭に迷ったはずなのに、なぜか羽振りが良さそうな神室電機の社長・神室彦一(上川隆也)を見かけたことから真相を調べようとする「十年目のクリスマス」、
新人の行員・山田一(菅生新樹)が、初めて担当となった資金繰りに苦戦する土屋鉄商の女性社長・土屋年子(黒木瞳)を支えようと奔走する「芥のごとく」、
京浜銀行から融資の見送りを告げられた印刷会社の社長・小島守男(石黒賢)が独力で5千万円もの融資を取り付けたことに疑念を抱いた融資課長・北村由紀彦(伊藤淳史)が、その資金繰りの真相を調べる「セールストーク」、
松田かばんの社長・松田義文が急死し、遺言状には会社を支えてきた次男の均(中尾明慶)ではなく、家業を嫌い行員となった長男の亮(青柳翔)に会社の全株を譲ると書かれていたことで、亮と対峙することになる湊信用金庫の職員・小倉太郎(藤原丈一郎)の奮闘を描く「かばん屋の相続」の全4話。
《第1話「十年目のクリスマス」あらすじ》12/27(土)午後10:00 / 1/1(木・祝)午後11:00 他
クリスマスシーズンのある夜、東京第一銀行に勤める永島(町田啓太)は、10年前に融資を担当した神室電機の元社長・神室(上川隆也)の姿を偶然見かける。かつては懇意にしていた神室だが、融資の願いが叶わずに破産して以来、その動向が分からなくなっていた。そんな神室が高級なスーツに身を包み、羽振りも良さそうに見えることを不思議に思う永島。ひそかに神室の身辺を調べ始めた永島は、思いがけない真相へとたどり着く。
《第2話「芥のごとく」あらすじ》12/27(土)午後11:00 / 1/2(金)午前0:00 他
産業中央銀行の新人行員・山田(菅生新樹)は、資金繰りに苦しむ町工場・土屋鉄商の担当となり、女性社長の年子(黒木瞳)と知り合う。融資課長の斉藤(平山浩行)の前で「土屋鉄商を立ち直らせる」と宣言した山田は、年子の誠実な姿勢を信じて奔走する。業績は悪化の一途をたどるものの、山田と年子はより一層、信頼関係を深めていく。しかし、資金調達に苦戦する年子の前に非情な現実が立ちはだかる。
《第3話「セールストーク」あらすじ》12/28(日)午後10:00 / 1/2(金)午前1:00 他
京浜銀行の融資課長・北村(伊藤淳史)は、支店長の田山(皆川猿時)に命じられ、業績悪化が著しい印刷会社・小島印刷に対して融資の見送りを宣告する。しかし、融資を断られたはずの小島印刷の社長・小島(石黒賢)が、月末になって5千万円もの資金を調達したことが判明する。疑念を抱き、部下の江藤(泉澤祐希)とともに調査に乗り出した北村は、小島印刷の資金調達に隠された意外な真相を知るのだが……。
《第4話「かばん屋の相続」あらすじ》12/28(日)午後11:00 / 1/2(金)午前2:00 他
老舗のかばん屋・松田かばんの社長、松田義文(山田明郷)が逝去した。長年、松田かばんに融資してきた湊信用金庫に勤める小倉(藤原丈一郎)は、義文の死後、松田かばんが相続の問題で揺れていることを知る。義文は会社の株式をすべて、本来家業を継ぐと思われていた次男の均(中尾明慶)ではなく、元銀行員の長男・亮(青柳翔)に相続させるという遺言を残していた。不可解な遺言状の裏に隠された意外な真実とは?
出演:町田啓太 菅生新樹 伊藤淳史 藤原丈一郎
柳ゆり菜 半田周平 甲本雅裕 入江甚儀 池端杏慈 平山浩行 泉澤祐希 皆川猿時 正名僕蔵 武田航平 中尾明慶 青柳翔 岡本玲 芹澤興人
上川隆也 黒木瞳 石黒賢 石丸幹二
原作:池井戸潤「かばん屋の相続」(文春文庫刊)
脚本:前川洋一
音楽:池田善哉
監督:西浦正記
企画・プロデュース:青木泰憲
プロデューサー:松本太一 廣瀬雄 神田万理
制作協力:東北新社
製作著作:WOWOW
番組サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/kabanyano-souzoku/
WOWOWにて12月27日(土)、28日(日)午後10:00放送・配信
(全4話)〔第1話無料放送〕
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