「リベンジ果たした!と思えるのはこれから」ウエストランド「M-1グランプリ2022」優勝記者会見
2022年12月18日、六本木・テレビ朝日スタジオにて行われた「M-1グランプリ2022」決勝戦のグランプリを「ウエストランド」(タイタン所属)が見事勝ち取った。番組終了後、会見に応じた2人に優勝の気持ちなどを聞いた。
漫才頂上決戦「M-1グランプリ2022」は8月1日(月)に開幕し、約5ヵ月間の熱戦を経て、12月18日(日)、ついに「決勝戦」を迎えた。今年は、史上最多となる7261組が“漫才日本一“の称号と賞金1000万円を手に入れる第18代王者を目ざした。
そして、この日、六本木ヒルズアリーナで行われた、決勝戦に出場できる最後の枠をかけ、18組がしのぎを削る敗者復活戦では、オズワルド(吉本興業所属)が見事選ばれた。
ウエストランド 優勝会見(番組終了後)
-8月にスタートした1回戦から今日までを振り返っていかがですか?
井口浩之
過去1度決勝戦に出たことがあるからといって、1回戦が余裕だったということはなく、常に緊張感があってほんとうにイヤでしたね。なので優勝して一番嬉しいのはもうM-1の挑戦しなくてもいいことです(笑)とにかく予選は大変なんで、優勝できて良かったです。
河本太
もうちょっと予選の数が少なかったらいいんですが、もう出なくていいんだと思うとホッとしますね。まだ優勝した実感が無いんですが。
-今年はM-1グランプリ史上最多の7261組が出場しました。その頂点を極めた今のお気持ちは?
井口浩之
M-1グランプリはもう風物詩となっていますが、芸人として絶対に売れてやる!という気持ちはありましたけど、M-1のチャンピオンになる人生だとはあんまり思っていなかったので、そういう意味では意外だなと思います。これまでネタで評価されることはあまりなかったので。
-番組最後の「自分の人生ですけど主役になれた」という言葉がすごく心に残りました。この言葉について改めて想いをお聞かせください。
井口浩之
すみません、かなり前から考えてました(笑)もし優勝したらこの言葉を言おうと思って。
河本太
僕は(井口に)付いてきただけですから、7261組の頂点とは思ってないですね。
井口浩之
めちゃめちゃムカついていると思いますよ。
河本太
僕のことをよく知っている方は多分、腹がちぎれるくらい腹が立っていると思いますね。
井口浩之
表現違うな!腹がちぎれるって笑うときに使う言葉だろ?
-優勝決定直後、河本さんは涙を流されていましたが?その想いは?
河本太
子どもが2人いるんですけど、子どもができてから涙腺がぶっ壊れまして、すぐ泣いちゃうんです。アニメを観ただけで泣いちゃうし、M-1のイメージビデオでも泣いちゃう。
井口浩之
優勝して泣いた理由を早く教えてくれよ!なんで泣いたのか?って聞かれてるんだから。
(会場笑)
河本太
自分がチャンピオンになるなんて思ってなかったので、家族の顔が頭に浮かんだんです。早く娘の保育園で自慢したいですね。
井口浩之
ぜんぜん涙の理由になってねいし。家族の子どもの顔が浮かんだんで泣いたってことね。
河本太
そう、そうです。
-井口さんは河本さんの涙をどう思いましたか?
井口浩之
ドン引きですよ。そうならないように万が一優勝しても、なんにもしていない、セリフもほとんどないヤツが泣くというのをさんざん見てきているので、そういうのはいいからとにかく泣くなって言ってきたに、びっくりしましたね。
-前回出場されたときの井口さんの「漫才というものは、いいことが無かった人間の復讐劇だ」というフレーズがとても話題になりました。そういう意味では、今日はその復讐劇が完遂した日とも言えるんですけど、優勝してみて実際の今のお気持ちはどうですか?
井口浩之
ネタをやってちゃんとウケて、2本やることが目標だったので、優勝はそのあとから付いてくるだろなとは思っていました。なので、今日、ちゃんとウケて2本のネタをできたという意味ではリベンジは果たせたかなと思いました。そして更に優勝が付いてきたので、それはほんとうに嬉しいですね。
-復讐できた!ってことですね?
井口浩之
あの、大丈夫かな?いろんな人から狙われないかな?(笑)
復讐できたかもしれないけど、まだわからないです。今後どうなっていくかわからないし、もうちょっといいことがあったら復讐できたと思えるかもしれないです。
-審査員の立川志らくさんから「あなたたちはこれからスターになれます」と言われてましたが、今回の優勝をきっかけに今後芸風を変えたりとかは考えていますか?
井口浩之
それはたぶん無いですね。どうせイヤなことが起きるんで。他の人が優勝したときどんな感じなのかなって考えるとムカついてくるんで。漫才という意味では事務所の先輩の爆笑問題さんもずっと新ネタを続けられていますし、我々もM-1に出なくなったからといって漫才を止めることはないし、やるしかないです。漫才は続けますので、タイタンライブは是非観に来てほしいですね。
-今回、笑神籤(えみくじ)でラストになりましたが、どんな気持ちであの長い時間を待ってましたか?
井口浩之
2020年の時も10番だったので、さすがに連続で10番は無いだろうと思ったんですけど、今日はひとつ前の9番が「キュウ」になって、そこでタイタン事務所ライブみたいな感じにもなりましたし、1回戦で3位になって、2回戦と連続でネタができたし、同じテイストのネタだったから、それが完全に優勝に繋がったと感じていて、そういう意味では運が良かったです。
-河本さんはいかがですか?
河本太
前回出場したときは、笑神籤(えみくじ)が引かれる度に意識が飛びそうになるくらいに緊張してたので、それが9回続いてヘトヘトだったんですけど、今回は10番慣れじゃないですけど、待ち方も多少なりとも上手になってるなと感じました。
-賞金1000万円の使い道を教えてください。
井口浩之
本来であれば、1000万円、僕がぜんぶほしいところですけど、なんなら僕のピンの仕事もぜんぶ折半してるので、そのへん「井口は優しい」ってみなさん書いてほしいところです(笑)
賞金はもちろんとてもありがたいですけど、やっぱりチャンピオンということが一番デカイと思うので、忙しくなっても身体にガタがこないように、賞金を身体のメンテナンスに、常にマッサージに行きながらというぐらいの感じで、贅沢に使いたいと思いますね。
河本太
つまんないですけど、2人の娘がいるんですが、今年崩してしまった学資保険を補填したいと思います。
井口浩之
つまんないっていうより引くわ!
河本太
今年、手を付けちゃって・・・。
-事務所の先輩の爆笑問題さんからは、事前にどんなアドバイスがありましたか?
井口浩之
太田さんからは、「審査委員ではなく、とにかく目の前のお客さん、テレビの前のお客さんがすべてだから、それに集中しろ。」と言われていたので、それはできたのかなと思います。あと、このネタができたときに、たまたま田中さんが見てくださっていて、珍しいことなんですけど田中さんが「このネタいいじゃん」って言ってくれたんです。
後日、「そのネタを決勝でやるんです」って田中さんに言ったら、(褒めてくれたことを)1ミリも覚えてなかったですね(笑)
でも今回の優勝はさすがに喜んでくれていると思うので、爆笑問題のお二人と太田社長には早く報告したいです。
河本太
私は、ここでは言えないんですけど、太田さんからは「ネタが飛びそうになったら◯◯と言え。それでグチャグチャにしちゃえ!」って言われました。
井口浩之
放送禁止用語です!
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[写真・記事:三平准太郎]
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