【ライブレポ】春風詩音、満席となった上京後初のワンマンライブ実施「自分のペースでこれからも楽しい音楽をやっていきたい。みんなもついてきてください!」
2022年9月17日(土) 、下北沢DaisyBarにて、シンガーソングライターの春風詩音(はるかしおん)が上京後初となるワンマンライブ「はるかしおん、と申します。」を開催。満席となった会場でアンコール含めて18曲を歌いきった。
春風詩音は、岡山在住時代の高校生の頃から路上ライブをスタート。地元岡山でのFMラジオ番組出演、CMソング担当のほか、2019年に行われた U-FRET×クロサワ楽器「ギタ女オーディション」にてグランプリを獲得。CD「アラベスク」がタワーレコード渋谷店タワクルコーナーにて取り上げられ1年2ヶ月(56週)もの間ランクインし続ける。最高成績は、5週連続1位。
アーティスト名“春風詩音”は、これまでの“久保詩音”から心機一転、今年の6月9日に改名したもの。
ライブレポート
この日のオープニングゲストは、福井県坂井市出身シンガーソングライター荒巻勇仁。フルアレンジのバックトラック音源で5曲を披露。
そして満を持して登場した春風詩音は、アコースティックギターの弾き語りスタイルで「ツユグサ」「ハイケイ」の2曲を続けて披露。
春風詩音
春風詩音と申します!ワンマンライブに来てくださり、今日はほんとうにありがとうございます!今持っている熱を全部歌にして皆さんに届けたいと思います!
ひとこと観客に向かって挨拶をすると、ギターをかき鳴らし、『代わりなんてたくさんいるんだろ!』とハイテンポな曲「静寂を明日へ」。
続けて、別れた相手に対しての心情を歌う「嫌いなんて言わないで」、「and more…」の2曲を歌い終わると、『7月にワンマンライブ開催の告知してから路上ライブも続けてきて、今日これだけたくさんのお客さんが来てくれてありがとうございます。1年前のワンマンライブが中止になってから今日まで私自身が(音楽から)逃げないかどうか、プレッシャーに押しつぶされないかどうかとか、不安要素はたくさんあったんですけど、ほんとに皆さんのお陰で今日このステージに立つことができています。ほんとうにありがとうございます。』と、改めて春風は観客にお礼を述べた。
そして、コンプレックスをたくさん持っている女の子を歌った「コンプレッサー」、見えない心の壁の葛藤を歌う「怪獣」の2曲を演奏。“怪獣”という曲名には、『いつかここから手を伸ばし君に大丈夫だと言いたいんだ。君の中にある大きな壁を壊せるように。』という歌詞が表現する想いが込められている。
ここからは、バックトラック音源を使ってのフルアレンジ。激しいギターサウンドのバンドサウンドでも、力強い春風の歌声がライブハウスに響き渡る。
「ブルーライト」、そして、今年の7月6日のリリースされた最新曲「もういいや。」は、春風詩音自身が絶望した時の感情がストレートに描かれている。
ここまで歌いきった春風がリラックスした笑顔で、『めちゃくちゃ楽しいです!皆さんは楽しんでますか?』と会場に呼びかけると、大きな拍手に『よかった!』と更に笑顔に。
そして、大好きだった相手への想いを歌う珠玉のバラード「もう会えないね。」もフルアレンジで届けられた。
ここでサポートメンバーのアマアラシがステージに登場。曲によってピアノやギター、コーラスでサポートし、「唇」からの5曲を披露。
「春風」を歌う前には、上京した直後の想いを次のように明かした。
春風詩音
上京直後、一人暮らしが寂しすぎて、ハムスターを飼い始め、普通は1年半の寿命なのに2年以上生きてくれて、つい先日亡くなりました。そのタイミングで“春風詩音”に改名して、そしてその時に作った曲です。
春風とアマアラシのツインギターで「大人になってしまったんだ」が披露されたあと、アマアラシが「ちょっと言いたいことがある」と次のエピソードを紹介。
アマアラシ
僕はお客さんから「ハムスターみたい」って言われることが多くて、プレゼントでもらったハムスターのヌイグルミが家にたくさんあるんです。
で、詩音ちゃんとリハーサルをやっている時に「アマアラシさんじゃん!」って見せられた映像がハムスターだったんです。
その後、ハムスター育成アプリで“アマアラシ”と名付けていることがわかったんだけど、さっきのMCで飼ってたハムスターが亡くなった代わりが僕かって思ってなんとも言えない気持ちになりながらさっきの曲を弾いてました(笑)
春風詩音
ごめんなさい(笑)結局その育成アプリ、広告が多すぎてその日しかやってない。「なんだよ~アマアラシ!」って思って(笑)
では、そんなハムちゃんと次の曲「Replay」をやりたいと思います!
アマアラシとの最後の曲は、春風詩音が一番思い入れがあるという「感情」。
春風詩音
昔から私のことを知っている方はご存知ですが、私は暗い曲を書くことが多いんです。触れちゃいけない人の陰の部分を言葉にして曲にすることがあります。
23歳になって自分の曲を振り返った時に「ダメだ」って気づいたことがあって、“陰の感情”って人によって大きさやベクトルが違うから、私のベクトルで測った弱さの部分を描いちゃダメだって。
生きていたら辛いことも苦しいこともあるけど、その分楽しいこともあるから人って生きていける。
次の「感情」という曲は私が愛媛で短大生の時に何も手がつかなくなってなぐり書きのように書いた曲です。
(音楽を)やめようって何度も思ったことがあるけど、ステージに立つとみんなの顔があって、私の曲があって、それがほんとに楽しくて、みなさんも楽しんでもらえていることが顔を見てわかって。自分のペースでこれからも楽しい音楽をやっていけたらと私は思っています。
ここにいる一人でも私の曲で心に刺さるものがあってほしいなと思って歌いたいと思います。
『苦しくなって前が見えなくなって』『閉じ込めた感情ループする時間が私を強くして』とアマアラシの切ないピアノ伴奏で激しく歌い上げる春風詩音。
そして、再びに一人になった春風は、「今日はほんとうに集まってくれてありがとうございました!」と最後の曲「低体温のせい」をフルアレンジで披露した。
アンコールで再び登場した春風は、「まだ具体的には何も決まってないけど、来年もうちょっと大きなところでライブをやりたいなって思っています!その時はまたみなさん、ついてきてください!」と、「18歳」「光ヲ」の2曲を演奏し、ワンマンライブは大盛況の中幕を閉じた。
春風詩音 ワンマンライブ「はるかしおん、と申します。」
日程:2022年9月17日(土)
場所:下北沢DaisyBar
サポート:アマアラシ
オープニングゲスト:荒巻勇仁
SET LIST
M1.ツユグサ
M2.ハイケイ
M3.静寂を明日へ
M4.嫌いなんて言わないで
M5.and more…
M6.コンプレッサー
M7.怪獣
M8.ブルーライト
M9.もういいや。
M10.もう会えないね。
~ with アマアラシ
M11.唇
M12.春風
M13.大人になってしまったんだ
M14.Replay
M15.感情
~ アマアラシ ここまで。
M16.低体温のせい
~アンコール~
M17.18歳
M18.光ヲ
■フォトギャラリー
[写真:エドソウタ/記事・写真(最後の2枚):三平准太郎]
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