草彅剛「生きてるだけで冒険！」「新しい地図で映画を撮りたい！」映画『サバカン SABAKAN』公開初日舞台挨拶

2022年8月19日、TOHO シネマズ六本木ヒルズにて、映画『サバカン SABAKAN』公開初日舞台挨拶が行われ、番家一路、原田琥之佑、尾野真千子、竹原ピストル、草彅剛、番家天嵩、そして金沢知樹監督が登壇。撮影を振り返ると共に、それぞれの夢を明かした。

舞台挨拶詳細レポート

■最初のあいさつ

番家一路（久田孝明 役）
今回、演技も映画も初で、主演をやらせていただいた番家一路です。今日は『サバカン SABAKAN』を観に来てくれてありがとうございます！
この映画はすっごく面白いので、是非笑いながら観てください！

原田琥之佑（竹本健次 役）
今日は暑い中、足を運んでいただきありがとうございます。とてもゆったりとした映画なので、みなさんゆっくりと笑いながら観てください。よろしくお願いします！

尾野真千子（久田良子 役）
この子たちのお母さんをやりました尾野真千子です。最後までどうぞこの子たちのいうとおり、笑いながら、泣きながら、いろんな想いをふつふつとさせながら観てください。

竹原ピストル（久田広重 役）
公開初日を迎えて、こうして舞台挨拶で皆さんと直接お会いできて嬉しいです。

草彅剛（久田孝明 役）
皆さん、今日は劇場に足をお運びいただきありがとうございます。公開、ほんとうに嬉しいです。ストレートにいい映画を皆さんに届けられることをとても幸せに思っています。本日はよろしくお願いします！

番家天嵩（久田圭太 役）
僕の役名なんだっけ？

（会場笑）

－久田圭太です（笑）

番家天嵩
久田圭太を演じました番家天嵩（ばんかてんた）です。『サバカン SABAKAN』はとってもおもしろい映画なので、笑いながら観てください！！

金沢知樹監督
僕は長崎出身なんですけど、大好きな長崎を舞台に作りました。長崎に興味を持って足を運んでいただけたらありがたいです。よろしくお願いします！

■撮影を振り返って

－映画デビューとなった番家一路さん。今、振り返ってみてどうですか？

番家一路
まず、監督がすっごくいい人で、僕を選んでくれてとても嬉しかったです。

金沢知樹監督
マジ？

番家一路
マジ！
監督はすっごくかっこいいし、頭いいし。

金沢知樹監督
絶対ウソやん。思ってないよね？

番家一路
初めての長崎で、初めての映画だったので、すっごくビビって、とても緊張したけど、撮影はとても楽しかったです。

－監督、番家一路さんを主役に抜擢した決め手は？

金沢知樹監督
今、彼がしゃべったような、人懐っこさがあるし、バカっぽさ・・・

番家一路
？？

金沢知樹監督
いい意味のな。

番家一路
そうだよね。

金沢知樹監督
いい意味でのバカっぽさがあって、一緒にいて楽だったんだですよね。一緒にいても緊張しないなって思って。

■Tシャツはインかアウトか？

－そして相棒役の原田さん。今お召になっているサバTシャツも似合ってますけど、ズボンの外に出すか中にいれるかで尾野真千子さんからもアドバイスがあったそうですけど。

原田琥之佑
僕のズボンがちょっと細くて、（Tシャツを）インにすると気持ち悪くなっちゃって、これは出した方がいいなって。

－番家さんはインで？

番家一路
はい。琥之佑みたいに（Tシャツを）出すカッコイイのは似合わないので（笑）

原田琥之佑
似合うと思うけどなぁ。

－監督、撮影中もこういうやり取りがあったんですか？

金沢知樹監督
いっぱいありましたね。
こういうのが作品に投影されていると思います。

－原田さん、長崎での撮影はどんな雰囲気でしたか？

原田琥之佑
長与町という、緑や青と色とりどりで、すべてが綺麗なところでした。

■竹原ピストル「尾野さんとは挨拶より先にぶん殴られた」

－昭和のその町を舞台に、息がピッタリだった夫婦役の尾野真千子さんは、竹原ピストルさんとは初共演なんですよね？

尾野真千子
自分の頭の中では、歌手としての竹原ピストルさんというイメージが強くあったので、（共演するのは）すごいドキドキしました。どうかかってくるのか。
なんせ、手とか口とかが飛び交う夫婦なので、どんなふうにお芝居をされるのか、ちょっと手を抜かれるのかとか、じゃぁ、私は手を抜かないようにしなきゃいけないのかとか、いろいろすっごい構えて（現場に）行きました。
でも、お会いしてみると、ぜんぜん構える必要が無いくらい、トントン！っといけました。

－竹原さんは現場ではいかがでしたか？

竹原ピストル
記憶が正しければ、真千子さんとはご挨拶をするよりも先に、雑談交わすよりも先に、何発もぶん殴られるとか、夫婦喧嘩のお芝居があったので、そういう濃いコミュニケーションが最初だったから、空き時間も家族同様に自然と居たなとという印象はあります。

尾野真千子
そうですよね。あだ名なで呼び合っていたと思います。竹原ピストルさんだから“ピーちゃん”とか、そういう一覧がありました。

■草彅剛、今日も「#金沢知樹監督は天才だ」

－そういう家族が出来上がっている中で、草彅さんは後から撮影に入られたんですよね？

草彅剛
そうなんです。僕が（１ヶ月ぐらい後から）来た時はもうみんな仲よしだったんです。なのでなんかつまんなかったです！

（爆笑）

草彅剛
ほんとに仲が良すぎて（笑）
でもすごい不思議ですよね。（竹原さんが）僕のお父さんの役で、番家が僕で。しかも（以前の）ラジオドラマ（の朗読）で僕はみんなの役をやっていますからね。
現場はほんとにみんなで作り上げている感じで、監督も初めてだったので、記録さんとかまでが番家に芝居をつけ始めちゃってて、誰が監督なんだよ！みたいな（笑）

番家一路
初めての映画だったから、監督が演技指導してくれるのかと思ったら、監督はイスに座ったままあんまり言わないけど、記録さんとかがものすごい言ってきて（笑）

金沢知樹監督
「もっと感情を！」とか、すごかったよな。

草彅剛
そう、ほんとに面白い現場だったんですよね。監督は長崎出身なんですけど、お友だちの方がロケハンに行って、場所を探してきてくれたりとかして。
ふつう、長崎だったらもうちょっとメジャーなところが映りそうなんですけど、まったくそういうところはなかったり、ほんとに手作りで作り上げている。
で、僕が後から入った時は、みんな僕のことを気にしないんですよ（笑）「後から来てるでしょ」みたいな感じで。。
いいよね、みんな楽しそうだったよね？
しかも僕が入った時はもう真千子ちゃんはいないしさ。真千子ちゃんとは２回も夫婦役やっているのに、真千子ちゃんがいないから。。
で、僕はいつもギターを持ち歩いているので、竹原さんにギターを教えてもらおうかなって思ってたら、竹原さんもいないし。なんだよなぁって思って。でも長崎の景色は綺麗だったのでそれには癒やされました。まぁ、僕は大人になった孝明役ですから仕方ないんですけどね。

金沢知樹監督
とあるシーンで、久本役のモデルとなった、ほんとに“久ちゃん”ってあだ名の僕の幼なじみが、剛さんとお芝居で絡むんですけど、普段は郵便局員で俳優でもなんでもないので、当然緊張するじゃないですか。でも、剛さんは緊張させない感じで（彼のお芝居を）引き出してたんですよね。それがすごい！と思って。

草彅剛
褒められちゃった。

金沢知樹監督
（笑）

（会場拍手）

草彅剛
褒められちゃったぁ～、真千子ちゃ～ん！

尾野真千子
良かったねぇ。

草彅剛
でも、ほんと監督はすごいと思います。天才です。「#金沢知樹監督は天才だ」を推しています。
僕はこの映画はストレートに良いと思うんです。いっぱい良い映画はありますよ。『犬も食わねどチャーリーは笑う』（22年9月23日公開／主演・香取慎吾）とか。慎吾ちゃんのこの映画、昨日観て良いと思いましたけど、また違う良さでこの映画はストレートに良い。ストレートに良い映画ってあんまりないんですよ。

（会場拍手）

草彅剛
大きな拍手でお願いします！

（会場大拍手）

草彅剛
ありがとうございます！

－ほんとに、笑えるシーンと泣けるシーンがたくさんあって、特に80年代を思い出して泣かれる方がたくさんいらっしゃるんですよね。反響も大きいんじゃないですか？

金沢知樹監督
たくさんいただいています。僕が大事にしているのは、笑わせようとせず笑わせて、泣かせようとせず泣かせる。でもこんなに泣いたとか、笑ったとかという意見をたくさん聞いて、あ、そうなんだ？っていう。丁寧には作りましたけど、驚きはあります。嬉しいです。

草彅剛
やっぱり、「あいのり」の金ちゃんだからね！（※金沢監督がお笑い芸人時代に、2000年放送の恋愛バラエティー番組「あいのり」に“金ちゃん”として出演していた）

金沢知樹監督
もう、20年前の話ですから！

草彅剛
「半沢直樹」の脚本も書いているからね。後からそういうことを知って、（金沢監督は）すごい人なんだなって。

（会場拍手）

草彅剛
「アッコにおまかせ」もですよね？

金沢知樹監督
「アッコのいいかげんに1000回」です（笑）

草彅剛
すごいな。これからが楽しみな方です。

■番家一路「そのひとことはいらないよ！」

草彅剛
今回、番家くんと原田くんは初めての演技だったからね。すごいよ、ほんとに。

－緊張しませんでしたか？

番家一路
初めは心臓バックバクで、どうしよう、どうしよう、どうしよう！？って感じだったけど、金沢監督がすごく優しくて、話も上手で面白くて、頭も良くて・・・

金沢知樹監督
思ってないじゃん！わかるよ。

番家一路
そしてスタッフさんたちもすっごく優しいから、最後の方はぜんぜん緊張しませんでした。

－天嵩（てんた）くんもお芝居は初めてですよね？お兄ちゃんが一緒で心強い感じでしたか？

番家天嵩
一路がいたから・・・

－呼び捨てなんですね？（笑）

草彅剛
一路兄ちゃんがいたから？

番家天嵩
いたから、ちょっとは緊張がほぐれたとは思います。
でも、一路がお兄ちゃんじゃなくても、大丈夫だったかなって（笑）

番家一路
そのひとことはいらないよ！

（会場笑）

番家天嵩
一路がいたから面白かったです！

（会場拍手）

■それぞれの叶えたい夢は？

－この作品は子ども時代の夢をテーマにしています。皆さんが子ども時代の夢を叶える、またはこれからでも叶えたい夢があれば教えてください。

番家一路
幼稚園の頃に宇宙飛行士になりたいっていう夢があったけど、小３になって算数や理科の通知表の成績を見て、「あぁ、こりゃダメだ」って思って、一度その夢は諦めました。まだなりたいっていう想いはあるけど、でも、今はお金持ちになりたいです。

－子どもっぽくなくていいですね（笑）

原田琥之佑
僕はいっぱいあるんですけど、（金沢監督を見て）映画監督もやりたくなったし、でも今一番なりたい職業は投資家か、バーテンダー。

金沢知樹監督
すげえなぁ、みんな何を見てきたんだよ？（笑）

尾野真千子
この流れどうする？（笑）

草彅剛
真千子ちゃん、なんか言ってよ！

尾野真千子
真面目に答えていい？
真面目に、女優が夢なんです。

草彅剛
ほぅ、今も女優さんじゃないですか。

尾野真千子
そう、よく言われるんですけど、ずっとやっているとだんだんと「あれ？私、干されていくのかな？」とか、この先どうなるかわからないなってことを考えると、私は「この（女優でいられる）夢を持ち続けよう」と思って。

草彅剛
（女優は）天職じゃないですか。
真千子ちゃん偉いね。向上心あるね！

尾野真千子
そうでしょ？剛くんは何よ？

草彅剛
俺、なんだろうな。
真千子ちゃんと共演したいことだね。

尾野真千子
やったね！
でもそれは近くあるかもだし夢じゃないよぅ。もっとほかにあるでしょ？

草彅剛
なんだろうなぁ？
真千子ちゃんと撮影で沖縄に行ったしね。

尾野真千子
行ったね。でも他にあるでしょ？

草彅剛
真千子ちゃん、グイグイ来るなぁ（笑）

尾野真千子
（会場に向かって）みんな聞きたいよね？

（会場拍手）

草彅剛
あのね、新しい地図で映画を撮るって言って、まだ撮ってないんですよ。だから真千子ちゃんとやるっていったやつ、それっきりやってないの。
だからそれもやりたいなって思って。また新しい映画を撮りたい！

（会場拍手）

－竹原さんは？

竹原ピストル
歌手をやっているんですけど、海外を旅しながらツアーしてみたい夢があります。

－天嵩くんは？

番家天嵩
僕はこのまま撮影の仕事続けられるように俳優になりたいです。

（会場拍手）

－監督は？

金沢知樹監督
僕は、好きな人と、好きな場所で作品を作り続けることが夢だし、真千子さんがさっき言ったことにシンパシーを感じました。

尾野真千子
一緒にしないで！（笑）

■やってみたい冒険

－では、大人の方のみに質問。夏の冒険もメインテーマなので、「この夏やった冒険、またはこれからやってみたい冒険」を教えてください。

草彅剛
冒険しようぜ！

－あ、草彅さん、なにかりますか？

草彅剛
何もないね！

（会場笑）

尾野真千子
ぜったいに叶わないけどやりたいことはある。大食いとか辛いものを食べる番組に一回出てみたいんですけど、絶対に無理なんです。
あと、池の水を全部抜く番組、あれも一回やってみたい！どんな魚がいるの？みたいな。

草彅剛
なんかいいね。親近感がわく。

尾野真千子
（笑）

－草彅さん、今なにかひらめきました？

草彅剛
いや、なにもない。
生きてるだけで冒険だから。
この『サバカン SABAKAN』見て、毎日が冒険だなって思って。

（会場拍手）

尾野真千子
いや、あるでしょ？早食いとか、山とか。

草彅剛
早食いね（笑）
山はいいよね。

－竹原さんは？

竹原ピストル
さっきと同じ答えかもしれないですね。知らない街や国に歌いに行ってみたいですね。

－監督、この映画を観たら、そういう少年の冒険の心を味あわせてくれますよね？

金沢知樹監督
そう思います。

■最後にメッセージ

番家一路
『サバカン SABAKAN』を観たあとも、もう一度、もう二度、もう三度、何回も何回も是非『サバカン SABAKAN』を観に劇場に足を踏み入れてください！よろしくお願いします！！

 

■フォトギャラリー

[写真：川尻敏晴／記事：三平准太郎]

映画『サバカンSABAKAN』

主役は「子供」。80年代の夏。「青春の、少し前の、せいしゅん。」
『ミッドナイトスワン』に続く“温かな愛”、新たな青春映画の誕生。

ストーリー
１９８６年の長崎。夫婦喧嘩は多いが愛情深い両親と弟と暮らす久田は、斉藤由貴とキン消しが大好きな小学5年生。そんな久田は、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本と、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことに。
海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に合うが、この冒険をきっかけに二人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう…。

出演：番家一路　原田琥之佑　尾野真千子　竹原ピストル
村川絵梨　福地桃子　ゴリけん　八村倫太郎(WATWING)　茅島みずき　篠原篤　泉澤祐希
貫地谷しほり　草彅剛　岩松了

監督：金沢知樹
脚本：金沢知樹　萩森淳
配給：キノフィルムズ
撮影：2021年８月～９月、長崎にてメインロケを実施。
©2022「SABAKAN」Film Partners
公式サイト：https://sabakan-movie.com/
公式Twitter：https://twitter.com/SabakanMovie

予告編

ロングバージョン380（サバ）秒予告編

全国公開中