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距ててて

俳優視点で時空間の交差を散りばめ他人との距離感を描く。映画『距(へだ)ててて』アフタートークゲスト決定

二人の俳優、加藤紗希と豊島晴香がそれぞれ監督と脚本を務めた初長編作品で初劇場公開作品『距(へだ)ててて』が5月14日(土)より東京・ポレポレ東中野にて上映される。このたび、各回アフタートークのゲストが発表された。合わせてコメントも到着。
また、長野の上田映劇、福島のKuramotoといわきPITでの公開も決定した。

本作は、加藤紗希と豊島晴香、二人の俳優による創作ユニット「点と」によって制作され、第43回ぴあフィルムフェスティバルで観客賞を受賞した他、各映画祭で入選も果たしている。
写真家を目指すアコ(加藤紗希)とフリーターのサン(豊島晴香)の噛み合わない共同生活、そして2人が出会う人々が織りなす、日常の中の違和感や小さなおかしみが4章構成で描かれており、タイトルのとおり、ユーモア、他人との距離感、時空間の交差などの要素が散りばめられた作品世界が見どころとなっている。

コメント

●内田慈(俳優)
なんというか、あばれているのだ。
説明をせずに輪郭をわからせる品の良いセンスと、笑いの温度感、色とりどりな人物たちを見守るような優しい距離感。〈点と〉の丁寧な観察眼とバランスの良い視点には、洗練された大人っぽさを感じる。
が。同時に。
めちゃくちゃ、あばれているのだ!
なんて大胆なんだ!なんて痛快なんだ!
生きるって楽しそうだな、と思わせてくれるのだ。

●近藤強(俳優)
洗濯、掃除、料理、何気ない会話のシーンがとても印象的だった。日々の生活が丁寧に描かれて、会話の機微がじーんと伝わってくる。でもどこかオフビートでユーモラスな台詞達。そして、それを成立させてる出演者の存在感がすごい。存在感というか、ただそこにいる感じかも。ニコニコで幸せな78分でした。

●星野概念(精神科医など)
不思議な人たちとたくさん出会える作品。みんな、すごくいい。でも、不思議だなぁ、いいなぁ、というのは僕の感想であって、それぞれの人たちは、きっとそれぞれの日常を生きているだけ。当たり前の生活の断片たちが切り取られ、ただ集められた、素敵な小石たちみたいな短編集だと思いました。

●本橋龍(演劇作家)
何かを抱えつつも最後は屈託なく笑うEDの物語が好きだ。「距ててて」はそうだった。僕らは人生を都度センテンスとしてまとめる。しかし問題の解決なんてありゃしない。ふと物事を俯瞰できた瞬間、句点が打たれ、読み直す自分の文章は滑稽で照れ臭く、笑っちゃう。そうしたことが讃えられていた。

●安川有果(映画監督)
制汗シートで脇を拭く女性がことさら強調されることもなくナチュラルに登場する映画は信用できる。しかもその女性が監督兼主演だなんて…加藤さん、さすがだと唸りました。
このシーンに限らず、加藤さんの映画の登場人物は、この世界のどこかにこの人達がいるんだなあ~という実在感がすごくあって(こんなに変な映画なのに!)、いつかこんな風に俳優を演出してみたいと嫉妬を掻き立てられます。
さらっと撮っているようで、誰にも撮れない境地に達している加藤さんのデビュー作、ぜひ劇場で目撃することをオススメします。

映画『へだててて』

INTRODUCTION
加藤紗希と豊島晴香、二人の俳優による創作ユニット「点と」の初長編映画で初劇場公開作。豊島の当て書きの脚本、監督の加藤による演出が生むリズミカルな演技のアンサンブル――俳優ならではの視点を活かしながらコロナ禍の中で作り上げられた本作は、第43回ぴあフィルムフェスティバルで観客賞を受賞、第22回TAMA NEW WAVEコンペティション部門と第15回田辺・弁慶映画祭に入選を果たした。
ユーモア、他人との距離感、時空間の交差などの要素が散りばめられた作品世界が、あなたを思案と笑いと動揺に誘う?

STORY
写真家を目指すアコ(加藤紗希)とフリーターのサン(豊島晴香)。二人は共通の友人とともに共同生活を始めたものの、事情により友人が家を出た今やむを得ず二人暮らしをしている。アコは几帳面でストイック、サンはだらしなく自由気まま。正反対な二人の生活が順風満帆なわけもなく、日々の暮らしは微妙な空気に包まれている。
そんなある日、二人の住む木造の一軒家に不動産会社の男がやってくる。なんでもサンが買ったアコーディオンが原因で、近隣住民から騒音クレームが入っているというのだが……。
一人の男が訪ねてくることで始まる「ホーム」、立て篭もりをする女と口下手な男の喧嘩にサンが巻き込まれる「かわいい人」、アコの元に不思議な女の子が現れる「湯気」、口論した二人がちぐはぐな旅に出る「誤算か憧れ」。
噛み合わない二人と、二人を取り巻くちょっと変わった人々との日々を描いた4章構成のオムニバス作品。

監督:加藤紗希
脚本:豊島晴香
出演:加藤紗希 豊島晴香 釜口恵太 神田朱未 髙羽快 本荘澪 湯川紋子
撮影:河本洋介
録音・音響:三村一馬
照明:西野正浩
音楽:スカンク/SKANK
宣伝美術:一野篤
宣伝協力:天野龍太郎
製作:点と
公式サイト:https://hedatetete.themedia.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/hedatetete
公式Instagram:https://www.instagram.com/hedatetete/

予告編

YouTube player

2022年5月14日(土)、東京・ポレポレ東中野ほか全国順次公開
上映スケジュール詳細はポレポレ東中野公式サイト(https://pole2.co.jp/)まで。

■アフタートークゲスト(予定)

ポレポレ東中野では、各回、加藤と豊島がゲストを迎えて、その日にしか聴けないトークを繰り広げる。スケジュールと登壇者は以下のとおりで、5月20日(金)には特別に出演者の釜口恵太も登壇する。
なお、映画の上映は各日20:30から。(予告なく登壇者が変更する可能性あり)

5月15日(日):五十嵐耕平(映画監督)
5月16日(月):三浦康嗣(音楽家/□□□主宰)
5月17日(火):玉田真也(劇作家/演出家/映画監督/玉田企画主宰)
5月18日(水):星野概念(精神科医など)
5月19日(木):はましゃか(エッセイスト/モデル/イラストレーター/俳優)
5月20日(金):高橋洋(映画監督/脚本家)
5月21日(土):野本梢(映画監督)
5月22日(日):星野智幸(小説家)
5月23日(月):近藤良平(振付家/ダンサー/コンドルズ主宰)

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