のん 初のNFTアートを久慈市に贈呈。販売収益も全額久慈市へ寄付
2022年2月10日、岩手県久慈市情報交流センターYOMUNOSUにて、「久慈市×のん NFTアート贈呈式」が実施され、女優・創作あーちすと のん が今回のために制作したアート作品がNFTアートとして久慈市に贈呈した。(動画&フォトギャラリー)
NFT(非代替性トークン)とは?
非代替性トークンという名のとおり、代替できない唯一無二であることを示している。わかりやすく言うと、世界で一つのデジタル資産。
このNFTによってアートの流通は変わっていくと言われている。
リアルな作品の場合は所有権など証明書をNFT化することで作品の確からしさを保証。また、転売された時に今まではクリエイターにはその利益は還元される仕組みが無かったが、NFTの追跡機能によって、クリエイターに還元することが可能になる。つまり、NFTの売買により、クリエイターに半永久的に利益が還元されるようになる。
NFTアートでは、ビープル(Beeple)と呼ばれるアーティストのデジタルアート作品が約6935万ドル(約75億円)で落札され話題になった。日本では、村上隆氏がNFTアートに挑戦している。
「現代用語の基礎知識選 2021年 ユーキャン新語・流行語大賞」にも、“NFT”というキーワードがノミネートされている。
本イベントが行われたこの日、株式会社モバイルファクトリーより、クリエイターや企業が気軽にNFTを使えるようにする支援プラットフォームサービス「ユニキスガレージ」がローンチした。決算は暗号資産ではなく、日本円で可能となっており、企業の経理処理負担を軽減できることもポイントのひとつとなっている。
イベントレポート
-岩手県久慈市といえば、のんさん縁(ゆかり)の地ですよね。
のん
はい、朝ドラのロケでは住んでいるみたいに滞在していましたし、のんになってからも度々伺っています。今日も来ることができて嬉しいです。
-久しぶりの久慈市はいかがですか?
のん
やっぱりいいですね。最近は行けてないなと思っていたので、今日は喜びの気持ちでいっぱいです。
-“創作あーちすと”にはどんな意味をこめられていますか?
のん
“アーティスト”とカタカナにしてしまうと、ちょっとカッコつけている感じというか、求められるものがすごく大きくなってしまい、自分で自由にできなくなってしまうイメージがあったので、ちょっと面白可笑しい肩書にして、自由に楽しく動けるように、ひらがなにしてみました。
-のんさん、NFTはご存知でしたか?
のん
昨年の春、ニュースで高額のやり取りがされたのを見て、それで知りました。
デジタルアートがリアルアートと肩を並べる時代がやってきたんだなと思ってすごく驚きましたし、ワクワクしました。
-今回の企画は、のんさんの作品をNFT化して販売するというだけではなく、その収益を久慈市に寄付するという企画でもあります。のんさんはこの企画を聞いた時にどう思われましたか?
のん
とても嬉しかったです。NFTアートという新しいものに挑戦することと、自分の大切な街と関わることができるということが、嬉しかったです。
■作品披露!
-市長はこの企画を聞かれた時はどう思われましたか?
久慈市長 遠藤譲一
のんさんとは朝ドラ以来、長いおつきあいをしております。何回も久慈市にお越しいただきましたし、平成28年の台風の大きな被害を受けた際にも励ましにも来ていただきました。そして舞台公演や映画ロケもしていただきました。
昨年3月、久慈市中央の情報交流センター「YOMUNOSU(よむのす)」にも「よむのむし」という大きな作品を寄贈いただき、そして今回、作品を久慈市に寄贈いただけて、収益についてもご寄付いただけるということで、いつも久慈市を気にかけていただいてほんとうにありがたいなと思っています。
-今回の作品の制作期間は?
のん
いつもより時間がかかりました。色を途中で変えたりとか、最後は徹夜して仕上げました。
-のんさん、タイトルを教えてください。
のん
「王様のマント」です。
久慈市で発掘された恐竜をテーマに描きました。
-なぜ恐竜を?
のん
私自身恐竜がとても好きというのもあるのですが、久慈市は恐竜の化石が発掘されるところでもあるからです。
-恐竜が王冠と豪華なRibbonのマントを羽織っているイメージですね。
のん
はい。凶暴なものと可愛いものの2つの魅力がぶつかっている時に生まれるパワーがすごく好きで、今回も恐竜のような凶暴そうな生き物がRibbonを纏って強く見せているという、ちょっと不思議な魅力が生まれて、自分の中でもいい絵になったんじゃないかなと思います。
Ribbonで着飾ることにより、おめかししているという遊び心、可愛くしたいという気持ちを強く見せたいという気持ちが同時存在しています。これは私が好きな表現です。
-強さも出したいというのは、久慈市への応援のパワーをという想いもありますか?
のん
はい。久慈市は私にとって第二の故郷のように思っていて、来る度にあたたかく受け入れていただいてます。
私としては一緒に力強く歩んでいけたらと思っているので、強さを久慈にも感じてますし、自分もそうありたいなと思っています。
-他にもこだわった点があれば教えてください。
のん
パロニコドンが発掘された時に、発掘された方が描かれていたパロニコドン絵は毛がふさふさしていたので、その質感が出るようにしました。
久慈市長 遠藤譲一
昨年の3月にいただいた大きなアート作品「よむのむし」もかなりのRibbonが使われています。今回もたくさんのRibbonが使われていて、その優しさと恐竜の迫力とが良いバランスで作られていると思います。是非皆さんにも実物を見ていただきたいなと思います。
-のんさん、「YOMUNOSU」(久慈市情報交流センター)に展示されている「よむのむし」のご紹介もお願いします。
のん
新しくできた「YOMUNOSU」が久慈市に訪れる方、そして久慈市民の方に愛される場所になったらいいなと思ったことと、ここは図書館がメインの施設となってますので、本を読んでいる女性を描きました。
-そして今回の作品は、「よむのむし」の隣に展示される予定だと伺っています。
久慈市長 遠藤譲一
「YOMUNOSU」は久慈駅前にあって、観光客の皆さんにとっても立ち寄りやすい場所ですし、1階はカフェ、2階、3階が図書館になってますので、市民のみなさんにもかなりご利用いただいています。さらに多くの方に来ていただいて、のんさんの作品を見ていただきたいです。
-コロナ禍の影響はいかがでしょうか?
久慈市長 遠藤譲一
もう3年目になりますので、久慈市も観光客が大きく減少しています。1年前と比べても3~4割少なくなっています。1日も早くコロナ禍が収まることを祈っています。
のん
コロナ禍が落ち着いたら、市外からもたくさんの方に来ていただいて、久慈市が盛り上がったらいいなと思います。
■トークセッション
塩川仁章(㈱モバイルファクトリー常務執行役員 兼 ㈱ビットファクトリー代表取締役)
NFTはやってみたい人にとってまだハードルが高いところがあり、弊社のサービスはそこのハードルを下げて、誰もがNFTを作る、買うことができるようにするのが目標のひとつです。
今回ののんさんのNFTアート制作にあたって、弊社のNFTサービスを通じて技術的な支援ができたことをとても嬉しく思っています。
またこのことを通じて、NFTが国内で盛り上がっていけばいいなと思っております。
-NFTはクリエイターに半永久的に利益が還元される仕組みがあります。のんさんはアーティストとしてNFTをどのように受け止めていますか?
のん
今までと違った、著作権者の権利保護がされるというのがとても魅力的だと思います。新しい時代がやって来たんだなと思います。
NFTアートだからこそ、デジタルだからできる権利保護の仕組みはすごいと思いました。
また、日本円で支払いができるのはいいですね。暗号資産や仮想通貨だと、知識が無いとちょっと怖いなって思う方が多いと思いますから。
-のんさんの作品の落札額を全額久慈市に寄贈するという今回の企画のきっかけは?
塩川仁章
のんさん初のNFTアートということで、私たちとしてはサービス提供させていただくということだけではなく、のんさんのご希望や想いを実現するためにはどういった形がいいのかを考えました。
その中で、のんさんと久慈市の素敵な関係をNFTアートという新しい切り口で形にしたいと考え、今回サポートさせていただくことになりました。
私たちとしては、この企画をきっかけにして、NFTが社会貢献にも繋がるツールなんだということをより多くの方に知っていただきたいと思っています。
久慈市長 遠藤譲一
東日本大震災から間もなく11年となります。その後も2度の大きな台風被害があり、そして今のコロナ禍。そういう中、久慈市民の心の中にはいつものんさんがいることが、大きな支えになっています。そして今回の作品提供、収益のご寄贈ということでまた新たな広がりができたと思っています。
のん
NFTという新しいチャレンジと共に、私の大切な久慈の方と繋がれるっていうのがほんとうに嬉しくて、私も気持ち的に助けられている部分がすごくあります。
■動画レポート
NFTアート贈呈式&トークイベント
NFTアート×のん インタビュー
■フォトギャラリー
■「王様のマント」購入方法
ひとつの作品を300分割し、NFT化される。そのうち100点をのんファンクラブ「NON KNOCK」内で販売(~2/16)。そしてユニマにて残りの200点が2月10日より販売開始となる(~2/24 21:59)。
初回販売分購入者には、リアルの作品証明カードが郵送されるほか、NFT購入者だけがログインできる企画も準備が進められている。
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