黒木華「思ったより飛んでます」映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』完成報告会
2021年8月25日、都内にて、映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(9/10公開)の完成報告会が行われ、W主演の黒木華、柄本佑、そして、金子大地、奈緒、堀江貴大監督が登壇。撮影時の思い出を語った他、本作のエンディングにちなんで、キャストそれぞれが「この夏に経験した想像以上にスカッとしたこと」を明かした。(動画&フォトギャラリー)
舞台挨拶レポート
■トークノーカット動画
■「爽快、快活、健康的不倫ムービー」
-漫画家の妻が夫の不倫を漫画として描くという設定は、どんなきっかけからですか?
堀江貴大監督
この脚本を書いていたのが、2018年春頃で、ちょうど自分が結婚したばかりだったってのもあって、夫婦モノの物語を書いてみたいと思い、身近なところから発想をしていき、安定した夫婦じゃなくて、夫婦が少し壊れる瞬間があるとしたら何だろうっていうところで、不倫っていうテーマが出てきたんです。
そして、その不倫に対して妻が復讐をしていくっていう話が形になっていきました。
ただ、ストレートに不倫を描くのは違うなと思い、たとえば自分が不倫をされたとしたら、僕は映画監督なので、それを題材にした映画を作って復讐するという回りくどい復讐を思いつきました。
-脚本を読んだ印象は?
黒木華(早川佐和子 役)
単純にストーリーが面白くて、登場人物全員魅力的ですし、その佐和子さんとと俊夫さんの関係性もすごく気になって、結構ゾクッとしながら読みました。
あとは、漫画と現実のこ行き来をどういう風に映像でやっていくんだろうっていうのが気になった覚えがあります。
-柄本さんは、演じられる俊夫は、奈緒さん演じる編集者の千佳と不倫をしていて、その不倫の内容を妻に漫画に描かれ、そしてその漫画原稿を千佳が読むという、大変シリアスでありながらも笑ってしまう内容なんですが、この俊夫についてはどう思ってますか?
柄本佑(早川俊夫 役)
とにかく、100%俊夫が悪いですね。このこの物語の中において俺が招いたことで、この結果になるということは、もうしょうがないと。
だけど、映画を観終わった人が、単純に「俊夫は悪い男だよね」で終わるんじゃなくて、監督が考えられたのは「悪い人じゃないけど、しょうがないよね」って、逆に親しみのある人間的なものに持っていきたいと。
今振り返って思うと、俊夫さんは、明らかに不倫に向いてないんですね。馬鹿正直なんだけど、でもなんかもののはずみで、そんなことになってしまって。
黒木華
どこか憎めないですよね(笑)
-完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
黒木華
面白かったですよね。
柄本佑
とっても面白かったっていうのと、台本では、現実と漫画の世界がすり替わるのが緻密に書かれていて、原稿通りのアングルで撮ったりとかっていう流れが非常にスムーズでした。
監督は現場ではどこにいるのかわからないくらい物静かな方なんですけど、出来上がった作品を見ると「策士だな」と思わされました。
-柄本さんがずっとおっしゃってる言葉がとても魅力的でコンパクトに作品を表現していて、この映画のキャッチコピーにもなりました。
柄本佑
「爽快、快活、健康的不倫ムービー」と言ったら、この作品にピッタリだということで、いろんなところで使っていただいてます(笑)
不倫を題材にして、ここまで気持ちのいい作品っていうのはあまりないと思いますし、
あとは、黒木さんがとある決断をした時に突き進んでいく女性の強さみたいなものも、この作品の中にはあって、それが爽快さを感じさせると思うんです。
-そして、佐和子が描く漫画のもう一つのストーリーに教習所の先生との淡い恋がありまして、そこに登場されるのが教習所の先生役の金子さん。黒木さんとは車内のシーンが多かったですが、撮影はいかがでしたか?
金子大地(新谷歩 役)
ガチガチになった佐和子を優しくリードする役なんですけど、実際は逆で、ガチガチなった僕に優しく声をかけてくれる黒木さんを先生って呼びたくなるぐらいでした。
なんかもっとリードできたらなって思いましたね(笑)
緊張してた僕をほぐすような優しい雰囲気を作って下さいました。
黒木華
そんなイメージはなかったんですけど、そうだったんですかね(笑)
金子大地
このコメントすら優しいなって(笑)
-奈緒さんは、本作をご覧になってどんな感想を?
奈緒(桜田千佳 役)
脚本を読んだ時から本当にお話が面白いって思っていたので、読み終わった後、それこそ千佳のように声を出して「面白い!」って言ったんです。
どういう風に映像されるんだろうと思ってたんですけど、漫画と実際の実写映像が切り替わっていくところは、初めて見る感覚でワクワクしましたし、あっという間に見終わりました。
最終的にやっぱりミステリーだったなというか、最後までどっちなんだろうっていう、とても余白の多い映画になったと思います。
この映画だったら、不倫を題材にしてるけど家族でも見に来れるんじゃないかって思いました(笑)
柄本佑
ファミリームービーですからね(笑)
でも、そのぐらい健康的に不倫を描いています。
■「この夏に経験した想像以上にスカッとしたこと」
-本作のエンディングにちなんで、皆さんが「この夏に経験した想像以上にスカッとしたこと」をご紹介ください。
堀江貴大監督
「妻が洗面所で洗濯洗剤を(2リットルぐらい)ぶちまけてしまい、その掃除をやった後。」
これ、妻に確認したんですが、私が3時間くらい夢中になって掃除をやっていたそうです(笑)
黒木華
「舞台でフライングしていること。思ったより飛んでます。」
今やっている舞台で、ハーネスを付けて舞台の上を飛んでいるんですけど、私は高いところが好きみたいで、それが爽快ですね。
柄本佑
「とある地方ロケで、6カットある所、ヒキの1カットで、そのシーンがOKになった時。」
黒木華&奈緒&金子大地
あ~、爽快!!
柄本佑
撮影の段取りを知らない人はわかりにくいと思いますが、1シーンの撮影でも、セリフによって、寄って撮ったり、引いて撮ったりするんです。
そのシーンも、台本上は6カットに分けて撮ることになっていて、まず、引きで通しで撮り、その後、寄りでセリフひとことずつ撮り分けますってなってました。
でも、最初の引きの1カットの撮影で、監督が「今のでわかる」とOKを出してくれて、そういうのはやっぱりスッキリしますね。(カットを)割らないのが良いっていうわけじゃないんですけどね。
金子大地
「オリンピック」
朝起きた時にニュースを見て、誰がメダルを取ったというのを聞くと、明るい気分になりますし、頑張っている人を見ると、ポジティブになれますし、すごい元気をもらって爽快でした。
奈緒
「VRダンス」
VRを買ったんですが、ジムには通ってないので、VRでダンスするというエクササイズがあるんです。
で、その舞台がクラブなんです。そこには人がいっぱいいて、でも私はクラブには行ったことがないので、「クラブってこういうところなんだ」って、VRで体験しました。
そこで、「踊ろうよ」って誘われてうまく踊れると、「あなた最高!連絡先を交換しよう!」って言われるんです(笑)
そこまで含めてすごい爽快なんです(笑)
VRグラス付けて、部屋で一人で踊ってます。こないだ、初めてVIPルームにも行きました。
-それは今も続けられているんですか?
奈緒
はい。VR内の架空の友だちと連絡先を交換して、一緒にレディー・ガガの曲とかで踊ってます。
■最後にメッセージ
堀江貴大監督
ハラハラドキドキできるエンターテイメント作品を作りたいっていう最初の企画から始まったオリジナル作品のこの映画。
ここにいる素晴らしい俳優の皆さん、スタッフの皆さんと一緒に作った作品です。
僕の想像を超える面白い作品になったと思います。不安定な情勢が続いていますが、映画館でこの映画を観ていただくとすごく楽しめる映画になっています。
柄本佑
監督が今おっしゃられたように、ドキドキワクワクできる、ある種観る人を選ばない王道エンターテイメントミステリーあり、コメディあり、ホラーありの作品です。
いろいろ状況の中でいろいろ悶々としている方もたくさんいるかと思いますが、そんな気分をこの作品はきっとスカッと爽やかに払拭してくれる、デトックス効果のある「爽快、快活、健康的不倫ムービー」ムービーです。是非ともふるって劇場にお越しいただければと思います。
黒木華
みなさんがおっしゃるように、ドキドキしながらもどこかスカッと観ていただける映画ですし、佐和子の選択だったり、俊夫のアタフタをぜひ楽しんで観ていただけたらなと思います。本当に面白い映画になっていますので、ぜひご覧ください。
■フォトギャラリー
[写真:金田一元/動画・記事:桜小路順]
映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』
「その不倫、ぜんぶ描く」
黒木華が柄本佑を追い詰める!爽快?嫉妬?絶句?漫画家夫婦の究極の心理戦!
INTRODUCTION
本作は、『嘘を愛する女』(18)や『哀愁しんでれら』(21)などクオリティの高い作品を輩出してきたオリジナル作品の企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018」の準グランプリ作品を映画化。
本作で、漫画家の佐和子役を演じるのは、第44回日本アカデミー賞にて3度目の最優秀助演女優賞を受賞し、唯一無二の輝きを放つ女優・黒木華。佐和子の夫で、同じく漫画家の俊夫役には、『心の傷を癒すということ』(21)、『痛くない死に方』(21)と主演映画の公開が続き、TBSドラマ「天国と地獄」で話題をさらった演技派俳優・柄本佑。
物語
結婚5年目の夏。夫が不倫をした。それはよくある夫婦の出来事、のはずだった・・・
漫画家・佐和子の新作漫画のテーマは・・・「不倫」
そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳と不倫をしていた俊夫は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。
この漫画は、完全な創作?ただの妄想?それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?恐怖と嫉妬に震える俊夫は、
やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく・・・
爽快?嫉妬?絶句!?みる人の数だけ答えがある!夫婦の数だけ、【事件】がある!
出演:黒木華 柄本佑/金子大地 奈緒/風吹ジュン
脚本・監督:堀江貴大
劇中漫画:アラタアキ、鳥飼茜
主題歌:「プラスティック・ラブ」performed by eill
製作:「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給・宣伝:ファントム・フィルム
TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018 準グランプリ受賞作品
(C)2021「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
公式サイト:https://www.phantom-film.com/watatona
公式Twitter:@watatona_2021
公式Instagram:@watatona_2021
本予告
30秒予告
9月10日(金)より 新宿ピカデリー他全国公開
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