鈴鹿央士「サッカー観戦したい！」秋田汐梨、佐藤友祐らと七夕の短冊に願いを。映画『星空のむこうの国』七夕直前完成披露試写会

2021年7月5日、都内にて、映画『星空のむこうの国』七夕直前完成披露試写会舞台挨拶イベントが行われ、映画初主演の鈴鹿央士、秋田汐梨、佐藤友祐（lol-エルオーエル-）、有森也実、小中和哉監督が登壇した。

本作は、1986年に小中和哉が22歳で監督した伝説のラブストーリー『星空のむこうの国』を35年の時を経てセルフリメイクされたもの。当時の作品では、有森也実も映画初出演として坂口理沙役で出演している。
パラレルワールドを疾走する少年少女たちの爽やかな青春群像を、淡くノスタルジックな映像美と、鮮烈なVFXを駆使して躍動的に描き出された作品だ。
主演の昭雄役には、『蜜蜂と遠雷』（19年）で日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞で新人俳優賞を総なめにし、先日最終回を迎えたばかりの「ドラゴン桜２」にも出演していた鈴鹿央士。理沙役には、映画『惡の華』（19年）などで好演を見せた秋田汐梨。昭雄の親友・尾崎役は、パフォーマンスグループ「lol -エルオーエル-」のメンバーにして、俳優としても活躍中の佐藤友祐が演じる。
この日のイベントでは、登壇者は浴衣姿を披露し、七夕の短冊に書いた願い事を発表した。

舞台挨拶レポート

■トークノーカット動画

■35年ぶりセルフリメイク

－本作は、1986年に監督商業デビュー作のセルフリメイクとなります。

小中和哉監督
２２歳で大学を卒業する春に撮りました。卒業制作のような気持ちも半分ありましたが、文芸坐（現・新文芸坐）という映画館がお金を出していただき、人のお金で作る商業映画という側面もありました。

－35年ぶりにセルフリメイクされたそのお気持ちは？

小中和哉監督
当時、自主映画から発生した映画としてムーブメントを起こしたんですけど、それからずいぶん時間も経って、知る人ぞ知る作品になったので、でもあの時に作った思いは変わってないし、あの時のメッセージを今の若い人たちがどう受け止めてくれるかなっていう気持ちで、新しい観客に向けて新作として作りたいと考えました。自分の原点回帰の作品をもう1回やろうという思いです。

■鈴鹿央士 単独初主演

－鈴鹿さんは、単独初主演ですが、演じられてみていかがでしたか？

鈴鹿央士（森昭雄 役）
監督とは何回かリハーサルを重ねて、“昭雄”というキャラクターを作り上げていきました。
現場ではけっこう自由にやらせていただきました。

－鈴鹿さんが捉えた“昭雄”はどういう男の子ですか？

鈴鹿央士
パラレルワールドという設定があり、頭の中が混乱する役でした。でもそれを受け止めながら演じていく中で、作品の中で男として成長することができたというのは、“昭雄”をやりながら楽しかったですし、やりがいのひとつでした。

－秋田さんは役作りはいかがでしたか？

秋田汐梨（坂口理沙 役）
私もわからないことがあれば、都度監督に聞いてたんですが、「秋田さんが思うがままにどうぞ」と言ってくださったので、自分で“理沙”のことを考えて進めるようにしました。
やっぱり日常では起こり得ないことが実際起きた時に、どれくらいのリアクションをとればいいのかを想像するのがすごい難しくて、そこはちょっと大変でしたけど、その時々に撮りながら自分が感じた気持ちを大切にしてやってました。

－35年前に“理沙”を演じられた有森さんは、当時を振り返っていかがですか？

有森也実（坂口恭子 役）
“理沙”はパラレルワールドには行っておらず、自分の世界の中での物語なので、ただ昭雄君は違う世界から来た人だから、それの違和感を感じながら、最後に星を見るっていう部分っていうのは難しかったように思います。
けれども、私の場合はもう手取り足取り小中監督に教えていただいたっていう感じでしたね。ストレートに感情表現をするっていうことはこういうことなんだっていう。
自分との違いっていうのを感じた作品の一つで、女の子の可愛らしさっていうのはこういうことなんだなっていうのも感じた作品でした。

小中和哉監督
当時の私は、それまでは8mmで学生相手に自主制作映画を作ってて、有森さんが初めてのプロの女優さんでした。でも有森さんもデビュ－したてで。
“理沙”は私が思い描いていたイメージがあったので、まずは私が演技してみて、有森さんに伝えました。

有森也実
そうですね。監督のコピーでした（笑）

－秋田さんには今回は監督からはそういう指示はなかったわけですね？

小中和哉監督
それはないです。今はもうどなたにもそういう演出はしません。35年前の私は怖いもの知らずというか、プロの演出を知らなかったから、自主映画はそうやってやるしかない側面もあり。素人にどう様になるように演じてもらうにはというやり方をやっていた時だったので、有森さんには失礼ながらそうさせてもらいました（笑）
今回は逆に、作品の物語は変わってないけど、キャクラターの気持ちは今の若い人たちがリアルに感じるものにしたかったから、このシチュエーションでどう思うかはお任せします、という演出にしました。

－佐藤さんはご自身の役柄については？

佐藤友祐（lol-エルオーエル-）（尾崎誠 役）
台本をいただいた時にまず思ったのが、長台詞が多い！て。僕の演じる役は昭雄の親友なんですけど、この物語全般の世界線の分かりやすさとかを説明するように発言していくっていうキャラだったので、よくわからない言葉もたくさんあったので、「台本を何回読まなけやいけないんだ？」って思って、3日ぐらいでも全部覚えたぐらい、もう誰よりも読み込んだ自信はあります。

■撮影エピソード

－鈴鹿さんとの共演の印象は？

佐藤友祐
央士くんはその場で、バッと役に切り替えるタイプの人ですね。最初、稽古では、50％くらいの勢いでやろうとしたら、央士くんは役に入った瞬間100％で。それですごいビックリした記憶があります。

小中和哉監督
僕の印象は逆で、稽古では（佐藤さんに言ったように）そうだったかもしれないけど、本番の撮影では、鈴鹿くんはスロースターターで、計算で芝居するというより、その時の気持ちを大事にするタイプ。なので、鈴鹿くんのために何度もテストを重ねるようにしました。

－共演されて、楽しかったことや大変だったことなど、印象に残っていることは？

佐藤友祐
一つ謝りたいことがあります。汐梨ちゃんがロケバスに座って休憩されてたんですよ。でも元々僕もその席に座ってて、汐梨ちゃんが立った瞬間にそこにかけてあったコーヒーをこぼしたんですね。あれ僕のコーヒーですみませんでした。
それを僕はロケバスの外から見ていて、「キャッ」みたいな。その時は距離もあって言い出せなかったので、ここで謝ります。
あとは、３人でコミュニケーションを取るために、一緒に御飯に行った時、音楽の話になったんですが、央士くんと汐梨ちゃんの２人だけでめちゃくちゃ盛り上がってて、僕はぜんぜんついていけないというのはありました。

鈴鹿央士
ヒップホップの話とかしてましたね。そういうのを聴かなそうなイメージの２人だと思いますが（笑）、（趣味が同じでお互い）意外だねって会話しました。

■主題歌は、lol-エルオーエル-

－今、音楽の話が出ましたが、今作の主題歌は、lol-エルオーエル-で、佐藤さんは作詞もされてますよね。

佐藤友祐
急遽お話をいただいて、しかも自由にやってくださいということで。作品を何回も観て作詞しました。昭雄の主観での、本編のアフターストーリーみたいな感じになっています。

■七夕に願いを。

－劇中でシリウス流星群が見られるのが、11月11日。織姫と彦星が年に１度会えるのは七夕。今日は七夕が近いということで、皆さんに願い事を書いていただきました。

小中和哉監督
「コロナ収束＆『星空のむこうの国』大ヒット！！」

有森也実
「『星空のむこうの国』をたくさんの方に観ていただいて、力強く思いを引きよせられますように・・・・理沙のように」

佐藤友祐
「打ち上げに行きたい！！」
スタッフさんにはずっと言ってるんですけど、時節柄できないんですよね。。。有森さんともお話したいのに。

秋田汐梨
「友達ができますように」
今年の春から大学生になったんですけど、オンライン授業ばかりで大学には１日しか行ってないんです。大学生になったのに大学の友だちがいないんです。

佐藤友祐
央士くんは当然映画大ヒット！とかだよね？

鈴鹿央士
「イギリスでサッカー観戦。コロナがはやく終息しますように。」

佐藤友祐
おいっ！主役！

鈴鹿央士
今、UEFA欧州選手権をやってるんですが、試合の映像を見ると、お客さんがけっこう入っていて。僕もサッカーの試合を観に行きたいなって。
あ、でも「映画大ヒット」も書いてます（笑）

佐藤友祐
大丈夫、俺には見えるよ。ブルーライト照らしたら見えるやつだよね（笑）

■最後にメッセージ

鈴鹿央士
友情やラブストーリーなど、見どころは沢山あって、盛りだくさんの魅力溢れる映画です。エンドロールでは佐藤君作詞の曲で最後の最後まで楽しめ映画になっています。友だちにおススメして広げていただけたら嬉しいです

■フォトギャラリー

[写真：金田一元／動画・記事：桜小路順]

映画『星空のむこうの国』

君に出会って世界が色づいた。
星降る夜“運命の人”との“時空を超えた約束”は果たされるのか――

INTRODUCTION
1986年に小中和哉が22歳で監督した伝説のラブストーリー『星空のむこうの国』が35年の時を経てセルフリメイクで劇場公開。小林弘利による小説が1984年に集英社コバルト文庫より刊行されたが、小中から映画化を前提として執筆を依頼されたと明かしている。当時自主制作映画界で活躍していた小中の商業デビュー作。若手映像作家の助成を目的として池袋文芸坐が出資し公開にこぎつけた。有森也実事実上のスクリーンデビュー作である。出資元の池袋文芸坐をはじめ全国の映画館で公開されたが、長らくビデオが絶版、2002年のDVD化も限定的で絶版となってしまったため長らく鑑賞の機会が無く「幻の映画」として映画ファンの間では有名である。「SFマガジン」2017年10月号「オールタイム・ベストSF映画総解説」に選出されるなど、再評価の機運が高まっている。今回35年ぶりの映画化（セルフリメイク）で再び小中がメガホンをとり、フレッシュなキャスト達の魅力が存分に詰まった青春ラブストーリーが復活を遂げる！

主人公の昭雄を演じるのは、映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』にエキストラとして参加していたところ、広瀬すずの目に留まり、同事務所に所属することとなった鈴鹿央士（すずかおうじ）。鈴鹿は「第33回 MEN’S NON-NO 専属モデルオーディション」でグランプリを獲得しメンズノンノの専属モデルに大抜擢されると、2019年『蜜蜂と遠雷』で衝撃のスクリーンデビューを果たす。以降実写版映画ドラマ・映画「ホリミヤ」で主演をつとめ4/25（日）より放送が始まるTBS 日曜劇場｢ドラゴン桜｣にも出演するなど、破竹の勢いで活躍を続けており邦画界の次世代を担う俳優として注目されている。本作では不思議な出会いから始まる物語を、令和版としてブラッシュアップし、爽やかに演じる。

ストーリー
高校生の昭雄（鈴鹿央士）は２カ月間、同じ美少女が現れる夢を毎晩見ていた。ある日、現実の昭雄の目の前に、そのひとが突然現れる。
彼女の名前は理沙。理沙はある約束を果たすため、もうひとつの世界線に生きる昭雄のことを、ずっと呼び続けていた。理沙の純粋な想いが、星空の向こうの国から運命の人を呼び寄せたのだ。今宵は33年に一度のシリウス流星群が地球に最接近する日。まっすぐに惹かれ合うふたりは、同じ星空を見て約束を果たすことができるのだろうか―？

鈴鹿央士　秋田汐梨　佐藤友祐（lol -エルオーエル-）
伊原六花　福田愛依　平澤宏々路　高橋真悠　川久保拓司／有森也実

監督：小中和哉／脚本：小林弘利　音楽：木住野佳子
製作：勝股英夫（エイベックス・ピクチャーズ）　石川光久（Production I.G)／　エグゼクティブプロデューサー：西山剛史　伊藤整
企画・プロデュース：穀田正仁　稲葉もも
プロデューサー：内部健太郎　関顕嗣／協力プロデューサー：小中明子／ラインプロデューサー：三好保洋
撮影：髙間賢治／照明：上保正道／録音：臼井勝／美術：中谷暢宏／衣装：天野多恵／ヘアメイク：さいとうあやこ／助監督：小原直樹／編集：松木朗／キャスティング：岩瀬恵美子
特殊視覚効果：泉谷修／VFX: 佐野和信
製作：映画「星空のむこうの国」製作委員会
制作プロダクション：FREBARI
配給：エイベックス・ピクチャーズ　宣伝：ガイエ
(C)2021「星空のむこうの国」製作委員会
2021年／日本／カラー／シネマスコープ／DCP5.1ch／93分
公式サイト：hoshizora-movie.jp
公式Twitter：@cinemalab_jp

予告編

7月16日（金）より、シネ・リーブル池袋他、全国公開！