伝説のロック写真家来日。鮎川誠・内田裕也も駆けつけトークショー
2017年8月5日、パルコミュージアムにて、伝説のロックアーティストを撮り続けてきた音楽写真家ボブ・グルーエンのトークショーが開催され、彼とゆかり深い鮎川誠(シーナ&ザ・ロケッツ)や内田裕也も駆けつけ、会場を盛り上げた。
先日もお伝えしたとおり、8月6日まで、池袋・パルコミュージアムで「ボブ・グルーエンと100人のロックレジェンド展」が開催されていた。
ボブ・グルーエンは、彼もまた伝説の音楽フォトグラファーで、エルビス・プレスリーを初めとして、ジェームズ・ブラウン、セックス・ピストルズ、若かりし頃のミック・ジャガー、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ、デヴィッド・ヨハンセンら、そして彼らと共にするアンディー・ウォーホールなど、そうそうたる伝説的な人物を撮り続けてきた。
彼が40年にわたるロック最前線の記録写真作品集「Rock Seen」の日本語版発売記念として、トークショーとサイン会が行われたのである。
トークショーの司会進行は、音楽ジャーナリストの花房浩一(はなふさこういち)氏。フジロックエクスプレスプロデューサーも務める。
ボブは今年のフジロックも訪れていて、
「ロックだけにかかわらずいろんな音楽が融合していて、最高のフジロックだった。」
と感想を語った。
アーティストと友達になることから始める
花房氏が「ボブの写真に写っているアーティストを見ると、撮られることを意識していない自然な表情をしているけど、これはどうやって?」とボブに聞くと、
「私は、ビジネスとして撮るのではなく、アーティストと友達になることから始める。彼らがリラックスして、撮っていいよという時に撮るようにしている。」
と答えた。
鮎川誠とボブとの出会い
鮎川誠はボブとの出会いを次のように語った。
「1979年の早い春頃、大森だった。
シーナ&ザ・ロケッツできて半年くらいかな。
YMOの高橋幸宏に出会って、アルファレコードにいたころ。
フランスの雑誌がパンクロックの取材していて、雑誌の記者の横にヒューっと立っていたのがボブだった。
ボブと聴いて、僕らは鳥肌がたった。
それより3年前、中村とうようさんが主催する『ニュー・ミュージック・マガジン(のちに『ミュージック・マガジン』に誌名変更)』から、ボブ・グルーエンの写真集が出ていて、チャックベリーやローリング・ストーンズなどを撮影されてるすごいカメラマンっていう認識があったので。
そのカメラマンが目の前にいるってことでとても嬉しかったのを覚えている。
ボブと出会って、38年。
最初は、僕も英語がわからん、ボブも日本語がわからん、
お互いロックが大好きなだけで友達になれて。それがロックたい!」
(観客拍手)
ライブ写真撮影で心がけていること
ボブ
ライブでは、お客さんや演奏の邪魔をしないように気をつけて撮っている。
自分の目で観たもの、多くのお客さんが観ているはずのものを写真として再現するようにしている。
撮影した写真は、自分がいいと思ったものを綿密にセレクションしてからアーティスト側やパブリッシャー側に提示するので、NGとなったことはほとんどなく、いつも喜んで頂いている。
鮎川
1993年頃、ボブに撮ってもらった時、当時はまだネットがなかったので、ボブから我が家のFAXにひたすら写真が送られてきたことがあったね。
(会場笑)
また、失敗談として、ボブ・ディランのライブ写真をよし!よし!と何枚も撮影したあとで、フィルムを入れ忘れていたことに気づき、悔しく思ったエピソードも語り、観客の笑いを誘っていた。
トークショー終盤、サプライズゲストとして、内田裕也氏が登場。
「ボブと会うのは久しぶりでとても楽しみにしていました。」とし、
ボブと出会った当時、ジョン・レノンやオノ・ヨーコらと共に酔っ払った思い出を語った。
トークショーのあとは、写真集「Rock Seen」を購入したファン向けのサイン会が行われた。
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