宇賀なつみ、フリー転身後初の映画イベントの仕事。「心が動く仕事を丁寧にやっていきたい。」
11月6日、イタリア文化会館(東京・千代田区)にて、世界最高峰のテノール歌手アンドレア・ボチェッリの自伝半生を描いた映画『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』の公開記念イベントが行われ、今年3月にテレビ朝日を退社、フリーに転身した宇賀なつみアナウンサーが登壇した。
フリーになって半年の宇賀なつみは、「何もかも新鮮な日々で、出会いの半年だった。これからも自分の心の動くことをひとつひとつ丁寧にやっていきたい。」と、振り返りつつ、今後の抱負を語った。
そして、アンドレア・ボチェッリが喉のためにお酒を控えているということを聞かされると、宇賀なつみは、「今のところ、本番中に声が出なくて困ったことはないので、引き続き飲ませていただければと思います。」と、変わらずのお酒好きであることを明かした。
トークイベントレポート
よしひろまさみち(映画ライター/MC)
『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』を観ていかがでしたか?
宇賀なつみ(フリーアナウンサー)
ほんとに素晴らしい映画でした。心が穏やかになりました。
映像と音楽が素晴らしくて、映画を観た時がとても忙しいタイミングだったのですが、心が穏やかになって疲れが取れる思いでした。
音楽ってそういう力があるんだなって、改めて感じる映画でした。
あとは、イタリアの風景がほんとにのどかで美しくて心が洗われるような時間だったなと思います。
遅めの夏休みにイタリア旅行
よしひろまさみち
最近、アンドレア・ボチェッリの出身地でもあるイタリアに行かれたとか?
宇賀なつみ
そうなんですよ。先月、遅めの夏休みをいただいて、ヨーロッパに行って、イタリアはシチリア島に行ってきました。
イタリアの方はほんとに陽気ですね。タクシーの中でもずっと話しかけてくださるし、夜食事に行ってお酒を飲んでも、プレゴーとか、マンマミーアとか知ってるイタリア語を言うだけで大爆笑してくれるんです(笑)
よしひろまさみち
その雰囲気はこの映画でも出てきますよね。
宇賀なつみ
あと、帰りの飛行機が3時間遅れたんです。みんな苛立ってるところに、空港職員の方が何度も状況を説明に来てくれて、その度にウィンクしてくれるんです。老若男女問わず。常に心で笑っているというか、そういう人間になりたいなぁって思いましたね。ほんとに素敵でした。
吹奏楽部だった中学時代
よしひろまさみち
ボチェッリさんが最初にブレイクしたのは、ズッケロというイタリアのロック歌手とのコラボレーションなんですけども、今でこそクラシック音楽家がロックアーティストとコラボするのは普通のことになっているんですが、ボチェッリさんはその先駆者の一人なんです。
そういう意味で言うと、宇賀さんは吹奏楽をやられてましたよね。
宇賀なつみ
中学時代、吹奏楽部だったんです。映画のテーマ曲とか、ジブリの曲とか、ポップスとかいろいろ演奏していました。
よしひろまさみち
まさに音楽のクロスオーバーですよね。
楽器は何をやられてたんですか?
宇賀なつみ
打楽器だったんです。だから何も吹けないんです(笑)
よしひろまさみち
打楽器にもいろいろありますよね?
宇賀なつみ
いろいろやりました。パーカッション、ティンパニー、シンバル、木琴、鉄琴も。いろいろやってみたくて。かっこよく見えたんですよね、大きな楽器を女性が演奏しているっていうのは(笑)
やっぱりお酒は好き
よしひろまさみち
ちなみに、ボチェッリさんは喉のためにお酒は控えられているそうです。
宇賀なつみ
私も一応喉が大事っていうお仕事をしているんですが、今の所本番中声が出なくて困ったということは、まだこの10年間無いので、引き続き飲ませていただければと思います。
フリーに転身して半年
よしひろまさみち
フリーになられて半年ですよね。いかがですか?フリーになってみて。
宇賀なつみ
何もかもが新鮮で、今年はほんとに出会いの年だったなと思います。個人でやっているので、とにかくお一人お一人を名刺交換をしてお仕事を始めていくってことなので、いろんな方の顔を見て丁寧にお仕事ができたかなと。今までももちろん丁寧にやっているつもりだったんですけど、毎日の生放送の間に、次はどこにロケに行って何をしてっていう日々だったので。
今は1日1日のことをしっかり覚えているし、いろんな方に助けていただいた半年だったなって思います。
よしひろまさみち
これからますます自分のやりたい方向に進んでいくって感じですかね?
宇賀なつみ
はい。ただ、私は具体的に目標を持つってことはあんまりなくて。
よしひろまさみち
来たお仕事をひとつひとつこなすってことですか?
宇賀なつみ
そうですね。それがまず第一ですし、“何をやるか?というより自分自身がどうあるか?”っていうことの方が大事なんじゃないかなと思っているので、とにかく自分の心が動くことをひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたいなって思います。
よしひろまさみち
そのうち、映画のお話とか来ちゃうかもしれませんよ。フリーのアナウンサーで出演される方も多いので。
宇賀なつみ
そうですね。今はジャンルを超えていろんなお仕事をされる方も多いですからね。
よしひろまさみち
アナウンサー役とかどうですか?
宇賀なつみ
できればナレーションか司会者役で(笑)
やっぱり、声を褒めていただくのが嬉しいですし、今年からラジオも始めていますが、是非声のお仕事を。
お問い合わせフォームからお仕事ください
よしひろまさみち
来年の目標っていうのはありますか?
宇賀なつみ
何かバーンってあればいいと思うんですけど、さっきも申し上げたとおり、あまり決めないようにしています。
例えば今はPCさえあれば、どこに行ってもお仕事ができるので、シチリア島に行った時もひとつ連載を書き上げましたし、自分の行きたいところにいって、自分の心が動くことをひとつひとつ丁寧にやっていきたいなと思っています。
今日の映画のお仕事は初めてです。個人でやっているので、私の公式ホームページのお問い合わせフォームからお話をいただいて。
よしひろまさみち
事務所入ってないんですね?
宇賀なつみ
そうなんです。全部自分でやっているので。今回の機会もいただいてほんとに嬉しかったです。
映画の見どころ
よしひろまさみち
最後に『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』の見どころをお願いします。
宇賀なつみ
本作の最後にご本人の言葉で「どんな人生にも語られるべき物語がある。」と。
まさにそうだなと思います。特別な誰かの物語ではなくて、私たちの物語でもあるんだなと。私たち一人一人の人生に語られるべき物語があるし、家族の物語もあるし、愛の物語もあると思うので、自分と重ねながら観ていただけたらいいんじゃないかなと思います。
映画『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』
INTRODUCTION
1994年のCDデビュー以来、全世界でのトータルCDセールスは驚異の8,000万枚以上を記録、現在活躍するクラシック・アーティストとしては圧倒的にNO.1の数字を保持する世界最⾼峰のテノール歌⼿アンドレア・ボチェッリ。その激動の半⽣を、ボチェッリ⾃ら執筆した⾃伝的⼩説を基に『イル・ポスティーノ』(94)のマイケル・ラドフォードが完全映画化した。
STORY
イタリア・トスカーナ地⽅の⼩さな村。アモスは眼球に⾎液異常を持って⽣まれながらも明るく過ごしていた。しかし 12 歳の時にサッカーボールが頭に当たり持病が悪化、失明してしまう。
不⾃由な暮らしに鬱憤を抑えきれない彼を⾒かねた叔⽗が、元来歌が上⼿なアモスを⾳楽学校に連れていく。そのあまりにも美しい歌声が評価されコンテストで⾒事優勝するも、すぐに声変わりが始まり美しい声を出せなくなってしまう。それを機に歌⼿を諦め、猛勉強の末弁護⼠を⽬指すが、数々の有名オペラ歌⼿を育てたスペイン⼈の歌唱指導者、マエストロ(アントニオ・バンデラス)との出会いが彼の⼈⽣を⼀変させる。
監督:マイケル・ラドフォード(『イル・ポスティーノ』
原案:アンドレア・ボチェッリ 脚本:アンナ・パヴィニャーノ(『イル・ポスティーノ』)/マイケル・ラドフォード
出演:トビー・セバスチャン(『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズ)/アントニオ・バンデラス(『デスペラード』
2017 年/イタリア/英語・イタリア語/カラー/シネスコサイズ/5.1ch/115 分/原題:The Music of Silence
配給:プレシディオ/彩プロ PG-12 (C)2017 Picomedia SRL.
11/15(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー
<アンドレア・ボチェッリ/プロフィール>
12歳のときにサッカー・ボールが頭に当たり、脳内出⾎が原因で失明。その障害を乗り越え法学博⼠号を取得、弁護⼠としての⼈⽣を歩み始めていたが、歌⼿の夢があきらめられず夜は地元のバーでピアノを弾きながら歌っていたところ、イタリアが⽣んだクラシック界の伝説=ルチアーノ・パヴァロッティの⽬に留まり歌⼿デビュー。1994年のCDデビュー以来、トータル・セールスは8000万枚以上、ゴールデン・グローブ賞1回、クラシック・ブリット・アワード7回、ワールド・ミュージック・アワード7回という受賞暦を誇り、あのハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムにもその名は刻まれている程のスーパー・スターとなった。エド・シーラン、スティーヴィー・ワンダー、アリアナ・グランデなどジャンルを超えた共演のオファーが引きも切らない、世界最⾼峰のテノール歌⼿。
<宇賀なつみ/プロフィール>
1986年東京都練馬区出身。2009 年立教大学社会学部を卒業し、テレビ朝日入社。入社当日に「報道ステーション」気象キャスターとしてデビューする。その後、同番組スポーツキャスターとして、トップアスリートへのインタビューやスポーツ中継等を務めた後、「グッド!モーニング」「羽鳥慎一モーニンクグショー」等、情報・バラエティ番組を幅広く担当。
2019年に同局を退社しフリーランスとなる。
現在は、テレビ朝日で「池上彰のニュースそうだったのか!!」や自身初の冠番組「川柳居酒屋なつみ」を担当。
TBSラジオ「テンカイズ」や TOKYO FM「SUNDAY’S POST」等のラジオパーソナリティにも挑戦している。
テレビ朝日系「人生の楽園」とのタイアップで、トヨタ自動車様のインフォマーシャルのナレーション(2019.10~)も。
[写真・記事:Jun Sakurakoji]
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