ギガタウン 漫符図譜

「この世界の片隅に」から10年-こうの史代さんの『ギガタウン 漫符図譜』展覧会が京都で開催

朝日新聞出版より2018年1月に刊行された、こうの史代著『ギガタウン 漫符図譜』を紹介する展覧会「ギガタウン・イン・テラタウン―こうの史代の「漫符図譜」」が、2018年11月22日より京都国際マンガミュージアムで開催される。
また、2019年2月9日には、対談イベント「こうの史代×竹宮惠子:「マンガ表現論」を超えて」が行われ、イベント後サイン会も。

本作は、オマージュを込めて国宝「鳥獣人物戯画」を、ウサギのみみ、カエルのあおい、サルのきい子など現代風にアレンジして生まれたキャラクターたちが活躍する4コマ漫画。
しかも漫画独特の表現記号である「漫符(まんぷ)」を、上記の4コマ漫画によって解説するという本邦初の“漫符事典”にもなっているというユニークな一冊だ。
展覧会では、その貴重な原画(原稿)をご覧いただけるとともに、「漫符」の、ひいては漫画表現の豊かな世界を知ることができる。

ギガタウン 漫符図譜

展覧会概要

京都国際マンガミュージアム企画展 「この世界の片隅に」から10年――
「ギガタウン・イン・テラタウン―こうの史代の「漫符図譜」

開催期間:2018年11月22日(木)~2019年4月2日(火)
開館時間:午前10時~午後6時 (最終入館は午後5時30分)
休館日:毎週水曜日・12月26日~1月4日,2月4日~8日
会場:京都国際マンガミュージアム2階ギャラリー1,2,3(京都市中京区烏丸通御池上ル)
料金:無料(ただし、マンガミュージアム入場料〔大人800円,中高生300円,小学生100円〕は別途必要)
主催:京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター
協力:朝日新聞出版
※展覧会詳細は、京都国際マンガミュージアム公式サイトに随時掲載
https://www.kyotomm.jp/

内容

(1)「ギガタウン 漫符図譜」の原画鑑賞パート

「漫符」の世界を知る

マンガ独特の表現記号である「漫符」。
マンガが日常にあふれる世界に生きている日本人は、これらの記号を誰に教わるでもなく理解し、読み解き、場合によっては自分の気持ちなどを伝えるコミュニケーション言語として使いこなしている。
本パートでは「ギガタウン 漫符図譜」で紹介されている、よく知られた10の漫符を取り上げ、それらの歴史や古今東西の使用例を紹介するなどして詳しく解説する。

(2)同作で紹介されている10の「漫符」について深掘り・解説するパート

「ギガタウン 漫符図譜」の原画を味わう

本パートでは、ひとつの漫符を1ページの4コママンガで解説する「ギガタウン 漫符図譜」の原画を一堂に観覧できる。
鳥獣戯画へのオマージュを込めて本作の動物たちは墨で描かれており、印刷物では再現しきれない繊細な墨の筆致を味わうことができる。

ギガタウン 漫符図譜

©こうの史代/朝日新聞出版

(3)描き下ろしイラスト

今回の展覧会のために、こうの先生がイラストを描き下ろ。ここでしか観られない貴重な限定作品となっている。

オリジナルグッズ販売

Tシャツ、マスキングテープ、トイレットペーパー、手ぬぐい、クリアファイル、ポストカードを予定(詳細は,随時ウェブサイトなどで紹介していきます。)

対談イベント

「こうの史代×竹宮惠子:「マンガ表現論」を超えて」
日時:2019年2月9日(土) 午後2時~午後4時
場所:京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール
出演:こうの史代(マンガ家,比治山大学美術科客員教授)
竹宮惠子(マンガ家,京都精華大学マンガ学部教授)
吉村和真[司会](京都精華大学マンガ学部教授)
料金:無料 ※ただし、ミュージアム入館料は別途必要
定員:200名(先着順)
参加方法:事前申込不要
※当日午前10時からミュージアム館内にて整理券を配布。
★イベント終了後、出演者のサイン会を開催。当日午前10時よりミュージアムショップで対象商品を購入された方,先着各20名にサイン会参加券を配布。

『ギガタウン 漫符図譜』書誌情報
うさぎの家族と周囲の動物たちの日常風景を、ユーモアをたっぷり交えて描いた4コマ漫画。キャラクターは、国宝「鳥獣人物戯画」を著者が現代風にアレンジして生み出したもので、墨の筆致を生かしてのびのびと描かれています。
そして、漫符1つずつの「用例」が本編の4コマ漫画になっているという仕掛け。つまり本書全体が本邦初の“漫符事典”になっています。
ISBN:9784022515124/定価:907円(税込)/発売日:2018年1月19日/A5判並製 128ページ

こうの史代(こうの・ふみよ)プロフィール
1968年、広島市生まれ。
1995年、「街角花だより」でマンガ家デビュー。
2005年、原爆をテーマにした作品「夕凪の街 桜の国」で第9回手塚治虫文化賞新生賞、第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。
同作は、映画化・テレビドラマ化もされた。
10年、太平洋戦争中の広島県呉市の日常を丁寧に描いた「この世界の片隅に」で第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞、劇場版アニメーションも大きな話題に。
その他、「長い道」、「こっこさん」、「平凡倶楽部」、「ぼおるぺん古事記」(平成25年度古事記出版大賞稗田阿礼賞受賞)、「荒神絵巻」「日の鳥」など著作多数。

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