
ガレージに隠した30年の「秘密」を解放!ジョニー・デップが明かす、超私的な創作活動と“ボヘミアンシック”の真実。「A Bunch of Stuff – Tokyo」来日記者会見レポート
2025年11月27日、高輪ゲートウェイ NEWoMan South “+Base 0”(東京都港区)にて、ジョニー・デップの没入型アート展「A Bunch of Stuff – Tokyo」内覧会&来日記者会見が行われ、ジョニー・デップ本人が登壇。彼のアートに対する想いや2番目の開催地として東京を選んだ理由について明かした。
会見には、ジョニー・デップ(Johnny Depp)のほか、共同プロデューサーであるNSN、パンテオンアート(Pantheon Art)のバリー・ジョーンズ氏(Barry Jones)、そしてストーンウェグ(Stoneweg)のジャウマ・サバテル氏(Jaume Sabater)も登壇した。
記者会見レポート
会見冒頭、MCより本プロジェクトの概要が紹介された。デップにとって絵画は、映画のキャリアよりも以前から続く、大切な表現手段だ。本展では、彼のスタジオや創作の世界、そして極めてプライベートな瞬間を再現する100点を超える作品や私物、没入型の空間が東京に届けられる。昨年ニューヨークで初めて開催され、高い評価を得ており、今回、東京が初めての国際的な展示の場となる。本展示会は、2025年11月28日から2026年5月6日まで開催される。
【解説】
ジョニー・デップが絵画を「脳が爆発しないための欠かせないもの」とし、内面世界を「ボヘミアンシック」(カオス)として表現するこの展示は、彼にとっての芸術が、映画のキャリアとは独立した、長年の個人的な「逃避」と「解放」の場であったことを示している。
また、彼は東京を、アートに対して正直で、周りに流されず独自の感性で評価する場所として選び、その感性の高さを評価していることが伺える。これは、作品を公にすることへの彼の強い覚悟と、東京での成功への期待を象徴している。
彼の芸術へのコミットメントは、彼が来日中のホテルでさえ絵筆を握り、ペンキがついたまま会見に臨んだというエピソードが証明しているように、まさに彼の存在そのものと不可分であると言えるだろう。この展示は、彼にとっての内省的な聖域を、来場者が没入型で体験する機会となる。
■トークノーカット動画レポート
■フォトレポート
‐ あなたのクリエイティブ空間を初めて一般公開した決断に至った理由と、東京を選んだ理由を教えてください。
ジョニー・デップ
人生のある段階に達すると、時間を意識し始め、これまで自分がやってきたこと、特に人知れず長年取り組んできたことを振り返るようになります。音楽、絵、創作活動は私という存在の非常に大きな部分を占めていました。以前は描いた絵をガレージにしまい込み、誰にも見せていませんでした。
その後、バリー・ジョーンズ氏と話し合い、この展示の構想が生まれました。私は自分が画家(アーティスト)であるとは主張しませんが、自分の視点や非常にパーソナルなものを、何らかの抽象的な方法で表現し、世に出すという考えに共感したのです。
‐ 絵を描き始めたきっかけは何ですか?
ジョニー・デップ
私はいつも絵を描くこと(ドローイング)が好きでした。30歳頃から、塗り絵のような趣味の段階から脱皮し、絵の具を使って色を加え、本格的な絵画を実験的に描くようになりました。
私にとって絵を描くことは、実験のようなものであり、また、目の前の現実から意識を切り離すための逃避であり、瞑想的な時間でした。レッスンは受けませんでしたが、人々の作品を見たり聞いたり、本を読んだりして、必要な様々なテクニックを学びました。
そうして、頭の中で思い描いていたイメージがはっきりと見えてくるようになり、絵を描くことが私にとって解放される時間となりました。意識的であろうと無意識的であろうと、それは表現の一形態であり、演技や音楽と同じです。絵を描くことは常に安定し、私にとってなくてはならない必要なものであり、これがなければ私の脳は爆発してしまうかもしれません。
‐ 作品にはブランド、ケルアック、ヘディ・ラマーなど、デップさんに影響を与えた人物が数多く描かれています。彼らの物語を表現しようという意図があるのでしょうか?
ジョニー・デップ
もちろんあります。私が長年尊敬し、影響を受けてきた人々の肖像画をたくさん描いてきました。
「マーロン・ブランド(Marlon Brando)」は、あらゆる面で私に影響を与えました。彼は私と同じように「巨大な赤ん坊(大人になっても純粋な子供の心を持つ存在)」だと考えています。
「ヘディ・ラマー(Hedy Lamarr)」は、美しい女優であると同時に、大変優秀な女性でした。彼女は1940年代に、周波数を利用した追跡技術を発明しましたが、アメリカ軍に不当に利用され、特許が切れるまで待たれて権利を奪われてしまいました。彼女は素晴らしく頭脳明晰な方であり、非常に尊敬しています。
「アントナン・アルトー(Antonin Artaud)」は、常識破りの表現を体現した私のヒーローの一人です。彼の「残酷演劇」にも非常に影響を受けています。
その他にも、パティ・スミスやジャック・ケルアックなど、多くの影響を与えてくれた人々の肖像画があります。
‐(共同プロデューサー・ジャウマ・サバテル氏へ)NSNとストーンウェグが国際展開を主導する中で、最大の課題と最優先したポイントについて教えてください。
ジャウマ・サバテル(ストーンウェグ グループ設立者兼社長)
本日はここに来られて大変光栄です。また、ジョニー氏が日本に来てくださり、東京の観客に彼の信じられないほど感動的なアートの旅を共有する機会を与えてくれたことに心から感謝します。
NSNはスポーツエンターテイメントをマネージする企業で、私たちのミッションは、IPを通じて人々をつなぎ、そのビジョンを共有し、世界中のファンに忘れられないワールドクラスの体験を届けることです。
この「A Bunch of Stuff」は真に没入型の展示です。私たちチームにとって最大の課題であり、最優先事項だったのは、この体験のあらゆる側面が、ジョニー氏のこれまでの歩みにふさわしい水準、感情、そして芸術的誠実さ(アーティスティック・インテグリティ)を満たしていることを確実にすることでした。
ニューヨークで始まった旅を東京に持ってくることができ、夢が叶いました。
‐(バリー・ジョーンズ氏へ)「A Bunch of Stuff」プロジェクトはどのように始まり、今回日本で成功すると考える理由を教えてください。
バリー・ジョーンズ(パンテオンアート)
私はジョニー氏のガレージの鍵を手に入れるという幸運に恵まれました。ガレージを開けると、何年も前に彼が描いた絵画、中には3メートル四方もの大きな作品も、たくさんしまい込まれていました。
私は彼に、このアートは絶対に世の中に見せるべきだと説得を試みました。皆様がご覧の通り、ジョニー氏は、いわゆる白い壁の綺麗な美術館のようなフォーマルな場所に自分のアートを展示することに非常に強いアレルギー反応を示したのです。
そのため、私たちは「ボヘミアンシック」な環境(カオスを上品に表現した環境)を作り上げました。これは彼の個性とアートに非常に快適に馴染む環境です。
バリー・ジョーンズ(パンテオンアート)
そして、彼がいかにアートにコミットしているかを示すために、皆さんに証明したいと思います。(ジョニー・デップの手を取り)皆さん、見てください、彼は今日、手に青いペンキをつけたまま記者会見に来ています。なぜなら、彼は日本滞在中のホテルの部屋で、つい先ほどまでキャンバスに絵を描いていたからです。これが彼のコミットメントの証です。
‐(ジョニー・デップ氏へ)昨年のニューヨークでの開催は好評でしたが、2度目の展示を米国ではなく、東国の地である日本に選んだ理由を教えてください。
ジョニー・デップ
もちろん他にも開催地の候補はありました。
私から見て、日本、そして東京は、何百年もの間、一貫して美しく素晴らしい芸術作品を生み出し、発信し続けてきた土地です。東京には非常に強い関心がありました。
ニューヨークは独特ですし、ロサンゼルスはまた少し違います。ロサンゼルスの人々の大半は、アートを見た後、3、4人の友人と話してから、その友達の意見に合わせるように自分の意見を形成しがちです。
しかし、東京は「正直さ」が保証されています。人々は展示を見て、すぐに何かが心に響くか、あるいは響かないか、はっきりと分かってくれるだろうと思います。彼らは「まあまあだったね」と言うようなことはなく、「全然わからなかった」か、「すごい刺激を受けた」のどちらかに意見が分かれるほど、感性が豊かな場所です。
東京は私たちにとってチャレンジでしたが、受け入れてもらえて光栄です。ここはアートやアーティストを非常に大切にする、世界的に見ても重要な場所です。私は謙虚に、自分をアーティストだとは思っていませんが、ただ少し絵を描く人間です。
ジャウマ・サバテル(ストーンウェグ グループ設立者兼社長)
ジョニー氏には日本の心があるのではないかと強く感じています。今回の日本での歓迎も素晴らしかったです。ジョニー氏と日本の人々の繋がりを強く感じたので、次回はニューヨークではなく、必ず東京から展示をスタートさせたいと思いました。
■会見フォトギャラリー
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ストーンウェグ:ジャウマ・サバテル/ジョニー・デップ/ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ジョニー・デップ
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- ストーンウェグ:ジャウマ・サバテル/ジョニー・デップ/ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ジョニー・デップ
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- NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ストーンウェグ:ジャウマ・サバテル
- ストーンウェグ:ジャウマ・サバテル/ジョニー・デップ/ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ジョニー・デップ
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- ジョニー・デップ
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- ストーンウェグ:ジャウマ・サバテル/ジョニー・デップ/ジョニー・デップ/NSN、パンテオンアート:バリー・ジョーンズ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
- ジョニー・デップ
■内覧フォトギャラリー
[動画・写真・記事:三平准太郎]
ジョニー デップ「A Bunch of Stuff – Tokyo」(アバンチオブスタッフ トウキョウ )
【没入型アート展「A Bunch of Stuff」について】
「A Bunch of Stuff」の企画コンセプトは、Anne-Sophie Villemin(アンヌ・ソフィー・ヴィルマン)が手がけました。本展は、NSN (Never Say Never)、Bauart、Pantheon Art の共同主催で開催されます。
•NSN: 東京、バルセロナ、メキシコ、ドバイに拠点を持つ NSN は、国際的なスポーツ・エンターテイメイントイベントで実績を築く。最近は文化プロジェクト(バルセロナの Botero 展など)にも進出。
[www.wearensn.com]
•BAUART: BAU Advisors の文化部門。国際的な観客を惹きつける博物館・展覧会・文化体験を専門としたプラットフォーム。ニューヨークでのオリジナルショー企画・制作に世界手に有名な TAITを起用。 [www.bauart.xyz]
•Pantheon Art: 著名人の芸術を支援するアートマネジメント会社、出版社、スタジオ。英国のアートアドバイザーと制作専門家を結集。 [www.pantheonart.com]
会期:2025年11月28日(金)~2026年5月6日(水・祝)
10:00 – 21:00(最終入場時間20:00)
2026年1月1日(木・祝)(会場の都合により変更になる場合があります)
会場:高輪ゲートウェイNEWoMan South 2F “+Base 0”(プラスベースゼロ)
東京都港区高輪2丁目21-2
アクセス:JR山手線・京浜東北線/根岸線 高輪ゲートウェイ駅直結。東京駅より約8分、渋谷より約14分、新宿より約21分。
入場料: 大人 ¥3,190/子供 4~12歳 ¥2,090(消費税込)3歳未満は無料
チケット販売:<国内向け販売> ファミリーマート店舗または公式サイト(https://www.funity.jp/tickets/jd/showlist)
海外向け販売:https://johnnydepp-abos.zaiko.io/
メインスポンサー :株式会社THE RICH
このエキシビションはSilk the Richの提供で開催します
公式パートナー:ファミリーマート、Hot Toys
後援:JPS Gallery、Pantheon、Bauart
提携:Instyle Tokyo、Stoneweg
公式サイト:https://www.abunchofstuff.com/ja
公式X:https://x.com/jdabunchofstuff
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