• HOME
  • News
  • エンタメ総合・ライフ
  • 【全文】街裏ぴんく「ウエストランド井口の言ったことは違う。R-1には夢があるって言うことを決めてた」『R-1グランプリ2024』優勝者会見
『R-1グランプリ2024』優勝者会見

【全文】街裏ぴんく「ウエストランド井口の言ったことは違う。R-1には夢があるって言うことを決めてた」『R-1グランプリ2024』優勝者会見

2024年3月9日、「明治プロビオヨーグルト R-1presents R-1グランプリ2024」(フジテレビ系列)生放送後、番組スタジオにて、優勝した街裏ぴんくが優勝会見に応じ、優勝決定直後「R-1は夢がある」と話した理由などを明かした。

2002年にスタートしたR-1グランプリ。19回目となる2021年大会より、出場資格として芸歴10年以内となったが、今回の「第24回R-1グランプリ2024」からその芸歴規定が外された。
この日の決勝戦に出場した9名のうち、ルシファー吉岡(芸歴16年)、kento fukaya(芸歴13年)、寺田寛明(芸歴11年)、サツマカワRPG(芸歴12年)、トンツカタンお抹茶(芸歴11年)、そして優勝した街裏ぴんく(芸歴20年)と、6名が芸歴10年以上となった。
街裏ぴんくは、決勝戦ファーストステージを471点の第二位で通過。ファイナルステージでは、吉住と一騎打ちする形で票が分かれたが、わずか1票差で勝ち抜き、見事優勝となった。

明治プロビオヨーグルト R-1presents R-1グランプリ2024

街裏ぴんく、優勝決定の瞬間

番組放送終了後、フジテレビ内のスタジオで行われた優勝者会見に応じた街裏ぴんくは、「自分流の漫談にこだわって20年辞めずにやってきた良かった」と振り返り、優勝を決めた瞬間に「R-1には夢がある!」と語ったことについて聞かれると、「(一昨年のM-1でウエストランド井口が)R-1には夢が無いと言ったのは違うと思っていたので、優勝したら絶対に言うと決めていた」と明かした。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

街裏ぴんく

街裏ぴんく 優勝者会見

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

優勝者会見

■会見【全文】

‐今の優勝した心境はいかがでしょうか。

街裏ぴんく
20年辞めずにやってきて良かったです。早くに売れてる人とかから見たら20年も売れずに続けてるんやって思う人もいたかもしれないし、そういう人に引け目を感じながらやってきた部分もあるんすけど、自分は自分なりにやれることが本当に好きなんで、お笑いが漫談が本当に大好きなんで、ずっとこれにこだわってきたんすよ。
最初、漫才を3年やって解散してからのこの17年、長いことかかりました。でも、ザコシショウさんが「続けるのもセンス」って言っていた。20年やってこれたんだから、自分の中ではセンスが辞めないセンスがあったのかもしれないですね。
ずっと続けてこれて、こうやってつかめたんで、いつ願いが叶うか分からないです。本当に夢を見ているみたいです。嬉しいです。ありがとうございます。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

街裏ぴんく

‐過去の大会を見ていても、史上に残る激戦だったと思いますが、ここから早速ぴんくさんにお話を伺ってまいりたいと思いますので、一旦、トロフィーはその台の上に置いてください。

街裏ぴんく
はい。持ってたいけど、(お見送り芸人)しんいちの罪で、トロフィー持ち続けてる時点で寒いみたいな嫌な感じになっているので、できる限り早く置きます。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

‐先ほど発表されましたが、6月23日の深夜に優勝者特番の放送が決定しました。街裏ぴんくさんの冠番組ということになります。

街裏ぴんく
えーっ!?本当ですか?1回でも冠番組をやらせていただけるということですか?
(自分の顔を指差して)いいんですか?(僕の体重は)110キロなんですけど、「百十の王」なんてのはよく言えた話でね。

記者席
シーン・・・

街裏ぴんく
もうちょっと笑ってください。ごめんなさい、笑うところもなかったんですけど。
いや、110キロのこの大巨漢が何か成し得るっていうのが、お笑い以前に、世の中のふとっちょたちにまず届けたいですよね。「冠番組を持てるまでになるぞ」って。

‐その番組で、例えばこんな方と共演したいですとか、こんな番組は憧れてたからやってみたいという願望はありますか?

街裏ぴんく
今まで面白いと思いながら、いろいろ刺激を受けたりとか、背中を追っかけさせてもらってた先輩で、まだ会えてない先輩が多いので、いろんな先輩とお会いしたいです。
今日、それこそ本当に審査員の方に生でネタを見てもらえてめちゃくちゃ嬉しくて、小藪さんはもともと(吉本)新喜劇にいらっしゃって、僕は、もともと新喜劇に入りたくて、大阪で生きていくつもりだった。
それで、「吉本新喜劇 金の卵オーディション」を受けましたが落選。それで、もう亡くなられましたが、島木譲二師匠に弟子入りの申し出を直接しましたが、それも玉砕。でも、小藪さんの新喜劇とか見ててやっぱりいいな!って思って。
それから、自分はピン芸人でやっていこうって決めて、ずっとやり続けてきて、その小籔さんに(僕の漫談を)生で見てもらえて褒めてもらえたんで嬉しかったですし、そういう小藪さんのようなまだお会いしてなかった面白い先輩たちに、生で僕の漫談を聞いてもらったりとか、そういうことをしたいですね。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

街裏ぴんく

‐例えば、まだお会いしてない方一人挙げるとしたら?

街裏ぴんく
そうですね。一度お会いできているんですけど、ダウンタウンさんです。ガキ使の「山-1グランプリ」に一度呼んでいただいたんですが、もう一度お会いしたいです。絶対にパワーアップしているんで。
あと、鶴瓶師匠もかわいがっていただいてた時期があって、「おもろいな」とも言っていただいたんですけど、年始のあいさつをした時に「ベタもできるようになりや」って忠告いただいたのを胸に刺さりました。
自分の中で自分の持ち味を貫きつつ、ベタというのはどういうことなんだろうって考えて、広く笑っていただけるようなことを意識して今日はできたかなと思ってます。鶴瓶師匠とご一緒してた頃よりも。なのでもう一回会いに行きたいですね。

‐今回のR-1グランプリから、持ち時間が3分から4分に変わりましたが、街裏さんのスタイルとしてはそれは大きかったですか?

街裏ぴんく
はい、大きかったです。自分が唯一力を入れていたのが独演会で、そこでは10分から15分くらいの長さの漫談をしているので、もうそれがクセづいているのもありますし、最初は、3分が4分になってもそんなに変わらないんじゃないかなって正直思ってたんですけど、全然違いましたね。
1分増えるだけで、面白いことも言いつつ、1本のお話を語ったよという満足感が4分あったらギリできるんです。3分ってやっぱりちょっと窮屈だったし、3分のときは、今日以上にテンポも早かくて、焦ってる気持ちがどこかにありましたが、今日はそれがなかった。
でも、4分になってもいっぱい詰め込みたかったんで、わりと早口では喋ってたんですけど、違いはありましたね。起承転結つけやすいみたいなことが全然違いました。びっくりしました。
4分になったというのは、ホンマに勝因やったと思いますね。3分やったら負けてたんちゃうかと思います。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

‐ここに、広告出演権がありますが、どういうCMにしたいか?ということと、優勝賞金500万円の使い道を教えてください。

街裏ぴんく
CMはカルピスです。砂浜でビーチフラッグして、頬に(冷たいカルピスのボトルをつけて「クゥ~」!ってするみたいなやつ。あれをやりたいです。許されるならば。
他にも、爽やかな感じの、レモンサワー系とか夏に合う感じのCMをタンクトップ着てやりたいです。
500万円はまずは借金の返済。知り合いに150万、サラ金に50万。親にも100万円以上借りてるので。
そして、僕は嫁さんと結婚して10年以上なるんですけど、一回も旅行に行ったことないです。お金がないからなんですけど、ハネムーンとして、国内になるでしょうけれども、どこかちょっと落ち着いたタイミングで2泊3日旅行することを事務所に頼めたらなと思ってますね。
あと、これからテレビ出演が増えるかもしれないので、歯を治したいです。歯がきちゃなくて。タバコとコーヒーが大好きなので。今もほんまにマジで勘弁してほしいくらいタバコを吸いたいんですよ。なので、自然に笑える歯にしたいです。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

‐1年分のヨーグルトを配りたい人は?

街裏ぴんく
R-1ヨーグルトがスポンサーに入ってから、僕のところにも送っていただいて飲み続けてるんですけど、今日もほんとうに体調がすこぶる良いんですよ。
なので、逆に牛に。乳を作り出す牛にもういっぺん戻すっていうのはどうでしょうか?

記者
・・・

街裏ぴんく
あからさまに困らないで下さい(笑)
まぁまぁ、親とか、70歳超えて体調が悪いときもあると言ってたりするので、親にあげたいです。

‐ぴんくさんの芸の柱になっているものがあれば教えてください。

街裏ぴんく
元々漫才をやっていて、解散した時に漫談だなって思って始めたんですけど、始めた理由がもうひとつあって、それは希少価値があったということ。それであんまり(漫談をやっている芸人は)いなかったので、ここで一番になった大きいなという思惑で始めました。僕は一度始めると自分が納得できるところまで行かないと気がすまないタイプなんで、突き詰めはしました。
大阪で2004年に始めて、そのときはぼやき漫談やったんです。世の中の事実に対して「なんでやねん!」って怒りまくってキレるという芸。そして、2012年にそれを武器として東京に出てきたんですが、全くウケなくて、関西弁で怒っているのもあって逆に怖がられたんです。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

街裏ぴんく
で、どうしたらええんやろなって思って、浅草リトルシアターってところにお世話になって、ずっとチラシ撒きながら、自分たちでお客さんを呼んで、そこでいったん自分がもやりたいことや得意なことを全部捨てたんですよ
漫談で東京でどれぐらいやれるのか、何がウケるのかっていうのを、とにかくやりたいことを捨てて追求したんです。週五ぐらいで出演して。で、まずは漫談でウケるというところまでいった。
舞台に立って、一人芝居で笑いを取る。自分のこだわりとか無しにして。という技術、話術をつけられたから、さぁ、一番やりたいファンタジーの漫談をやれるぞって言ってやれたので、割と苦節の期間は長いです。このまま決勝で出られたというのは、僕の中でめちゃめちゃ価値があります。
僕が漫談を始めた頃は「本当のことしかしゃべったらアカン」とされていたんですよ。それを架空のファンタジーでもいいんやってやり始めたのは、僕が作り出したものやと自負しています。

‐唯一無二の芸ということですね。ジャンルとしてどういう位置づけになるとお考えですか?

街裏ぴんく
自分ではまだ言い方を決めていなくて、逆に決めてほしいですね。「ウソ」というのは一番言いたくなくて。(ネタの中で)「ホンマなんですよ!」って言ってるじゃないですか。だから俺がウソって言っちゃうと(おかしくなる)。
なので、ファンタジーとか架空とかって言っていただくんで、それをありがとうございますって感じで、自分の漫談名にしてるんですけど、何か新しい名前を付けた方がいいって言われたこともあります。例えば「虚偽」っていう意味で「虚談」とか、人に名付けてもらいたいなと思ってますね。なんか自分じゃ全然見当たらなくて。

‐では視聴者の皆さんからも。

街裏ぴんく
そうですね。Xを見てて、「あ、これええやん」と思ったら、ほんまにそれで名乗るかもしれないですねですね。
それぐらい肩書に迷ってますね。ただそもそもお笑い芸人なんですけどね。

「R-1には夢がある!」

‐優勝した直後の「R-1には夢があるんだ」とおっしゃってました。一昨年のM-1で(ウエストランドの井口浩之が漫才ネタで)「R-1には夢が無い」と言った時は、まだR-1には芸歴制限があって出ることができなかった街裏ぴんくさんはどういう思いでその言葉を聞いていましたか?

街裏ぴんく
言うなぁ!って思いました。過去の優勝者で、誰とは言わないですけど、仲良くさせてもらっている人がいるんですけど、ノリで「R-1には夢が無いけどやな」って言いつつも、実は腹が立っているからなとも言ってます。
僕自身も(その発言に)救いが無いなと思いましたね。「夢が無い」って言われても(当時は芸歴制限で)僕は出れないし、「結局は優勝した人そのものがどうかや」であって、R-1に夢が無いという言い方は違うんじゃないかって思ってました。

‐そういう意味では、その「夢が無い」って言ったウエストランド井口さんが出ている大会で、街裏ぴんくさんは優勝したわけですが、その想いは?

街裏ぴんく
優勝したら、絶対に「R-1には夢がある」と言って終わろうと決めていたんです。本当に夢があったので。今、夢が叶っているので。
R-1はほんとうにレベルが高い大会やと思うんで、そんな大会で優勝できたのが嬉しいですね。

明治プロビオヨーグルト R-1presents R-1グランプリ2024

「R-1には夢がある!!」街裏ぴんく、優勝決定の瞬間

‐「チョゲチョゲPARK」でも共演されている恩師のザコシショウの最後に1票で優勝が決まりましたが、そのときの想いは?

街裏ぴんく
とにかくもうずっとお世話になってます。まず、あそこの審査員席とここで「おまえ、カバやもんな!」「誰がカバやねん!」っていうやり取りができたことが、まずめちゃくちゃ嬉しかった、震えるぐらい嬉しかったです。僕はメチャメチャイジられたいんですけど、僕はあまり隙が無いみたいで、先輩も後輩もなかなかイジってくる人が少ない中、ザコシショウ師匠は(僕の首を押さえつけながら)「お前はカバやもんな!」って。
あと、このルッキズムの時代に師匠はヤバイですよフェイスが醜いと書いて「フェイス醜」、「銀バケツの逆さバージョン」、「木星」、そんなことを言ってくるんですよ。でも、まあ本当に貴重な人ですね。(僕の)地にあるものがツッコミなので、イジられた時に「誰がやねん!」っていうのはめっちゃ性に合ってるんで。僕のネタはめちゃくちゃボケなんですけど、地ががツッコミなんで、その部分も見せていけたら嬉しいですね。
だから、「師匠、ありがとうございます!」って感じですね。最後に票を入れてくれた時も本当に嬉しかったです。ここはそんなうまいこといかんとも思ってましたし、半々で師匠どうなんだろうって思っていたら入れてくれはって、震えるぐらい嬉しかったです。

‐最高の恩返しの形に?

街裏ぴんく
そうですね。喜んでくれてると思います。でも多分、まだおめでとうとはあんまり言ってくれない気はします。「こっからやね」みたいな感じで言われるような気がしますけど、頑張っていきたいと思います。

『R-1グランプリ2024』優勝者会見

街裏ぴんく(まちうらぴんく)プロフィール
所属事務所:トゥインクル・コーポレーション
生年月日/血液型:1985年2月6日 / B型
趣味:ラップを聴くこと
特技:全有名人の目撃情報を話せる
芸歴:20年目
主な受賞歴:Be-1グランプリ2022 優勝

■会見【ダイジェスト動画】

YouTube player

■フォトギャラリー

[動画・写真・記事:三平准太郎]

 

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA