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CHAMBARA

リアルな真剣の重さと生音、「間」の探り合い。海外際映画祭で認められた短編時代劇作品『CHAMBARA(チャンバラ)』

俳優・河原健二が自ら企画プロデュース・脚本・監督・主演を務めた新たな時代劇の短編意欲作「CHAMBARA(チャンバラ)」が、11月5日開催の「ロンドン・シーズナル短編映画祭2021」で特別賞「オナラブル・メンション」を受賞した。
さらに11月20日開催の「第8回ゴア短編映画祭」では「オフィシャル・セレクション」監督賞・脚本賞・プロデュース賞の3部門にノミネートされ、続く12月18日に同じくインドで開催の「ベルガウム国際短編映画祭2021」の「オフィシャル・セレクション」に日本から唯一選出されている。

■リアルな真剣の重さと生音、「間」の探り合いから生まれる「人間同士のせめぎ合い」を演出

本作の企画・監督・主演を務める河原健二は、世界でも活躍する名優・役所広司氏に師事し10年間に渡り“付き人”として俳優・映画・人間を学んできた。日本のオリジナル作品、時代劇の魅力を短編という気軽なフォーマットでもっと世界の人々に観てもらいたく、志しを同じくするスタッフとコロナ禍の昨年に感染防止対策を徹底しながら、撮影を敢行し本作を生み出したのである。

同じく主演を務めるのは、ニース国際映画祭2020で最優秀主演男優賞にノミネートされた若手俳優の注目株・長谷川大。
長谷川は本作では殺陣師としても参加し、監督と共に日本の時代劇の常識を覆そうと、見せる殺陣ではない “リアルな殺陣” 新たなチャンバラに挑んだ。
チャンバラとは、刀同士がぶつかり合う効果音から侍時代劇作品を総称する呼び方となった説もある。
しかし、本作のタイトルと相反し、河原は日本刀がぶつかるチャンバラの効果音はあえて誇張せず、リアルな真剣の重さと生音、「間」の探り合いから生まれる「人間同士のせめぎ合い」を演出し、長回し撮影に拘っている。
あくまで立ち回りがメインのアクション時代劇映画とは一線を画し、必死に生きる武士の姿を通して、現代社会に生きる人間の距離感・腹の探り合い・間の取り合い・コミュニケーションの難しさも描こうとしている。

そして、巨匠・黒澤明監督ゆかりの時代劇ロケの聖地・御殿場、その原風景も本作の魅力の一つとなっている。
繰り返される人間の業(ごう)を現代の我々にあらためて問いかける時代劇オマージュ作品である。河原は本作の長編化も構想しており、目下、脚本の執筆中。

コメント

●監督・主演:河原健二
本作のタイトルは「CHAMBARA」(チャンバラ)ですが、いわゆるスピード感ある刀のアクション映画ではありません。過剰な効果音もなく、自然の音が流れている静かな殺し合いです。
既存の時代劇やアクション作品からは見慣れない殺陣なので、ちょっと異様かも知れませんが、是非そこを楽しんでいただけたらと思います。
真剣による武士の斬り合いは静かで淡々としていたと想像します。愚かな人間同士の業(ごう)は、きっとお天道様に見られていると信じたいです。12分の短尺ですが、海外のみならず、国内の劇場で皆様に観ていただける機会があれば幸いです。

●主演:長谷川大
CHAMBARAの撮影は殺陣をどうするか河原さんと相談しながら、なるべくリアルなものを吟味してつけました。
どうしてもエンターテイメントになってしまうと思っていた所も、ロケ地の御殿場に立つと意外と腑に落ちて、足場の良い稽古場で木刀でやっているのと明らかに勝手も違い、練習した通りに行かない所も多くありました。
でもそれこそがリアリティで、綺麗な戦いのチャンバラと言うより生きる為の抗いを見せる作品だと僕は感じていたので、撮影した土地の力を頂いた作品だったなと思います。

映画『CHAMBARA(チャンバラ)』

あらすじ
江戸時代、秋晴れの下、二人の男が対峙している。男たちは浪人か、ならず者か!?
仇討ちか、果し合いか!? 何故、斬り合う運命なのか?
繰り返される人間の業(ごう)に果たして救いはあるのか。それでもこの世は美しい…。

出演:河原健二 / 長谷川大
撮影監督:平木慎司
録音:鈴木研二
床山:佐藤実
殺陣:長谷川大
スチール撮影:馬場紹升
音楽:ricca「晴れた日に」
プロデューサー:石邨典子
企画・脚本・監督:河原健二
撮影協力:御殿場フィルムコミッション / NPO御殿場フィルムネットワーク / 御殿場萩蕪地区のみなさん
協力:山田かつら株式会社 / エイムテック有限会社 / アソビシステム株式会社 / ビクターミュージックアーツ株式会社
公式Twitter:@CHAMBARA_movie
河原健二Twitter:@kawaharakenjii
長谷川大Twitter:@dai_hasegawa_
NPO御殿場フィルムネットワーク:http://gotembafilm.net/

CHAMBARA

海外映画祭で認められた短編時代劇作品

■ロンドン・シーズナル短編映画祭2021「オナラブル・メンション」受賞
今年で9年目を迎える世界的な映画祭。例年、世界中からファンタスティックな作品をセレクション上映している。
http://wwcsff.com/londonx4/

■第8回インド・ゴア短編映画祭2021「監督賞•脚本賞•プロデューサー賞」3部門ノミネート選出
http://marathichitrapatparivar.com/
西部マハラシュートラ州プネーで開催される。毎年、世界中から多数の意欲作がセレクションされている。

■第6回インド・ベルガウム国際短編映画祭2021「オフィシャル・セレクション」選出
https://www.savbisff.com
西部カルナータカ州ベラガヴィで開催される。シネマの自由を創造する目的で2016年にスタート。

 

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