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ロマンス/生活

シネマ・ロサ、新人映画監督特集に“初”の女性監督

2020年1月18日(土)から1週間限定で、池袋シネマ・ロサ・新人映画監督特集vol.5として、同企画初の女性監督・佐藤睦美がピックアップされることが決定した。

上映されるのは、『ゴミのような』『ラウンドアバウト』の2作品。両作とも、生活とロマンスの狭間で迷い、傷つき、選び取る女たちが描かれることから本特集は「ロマンス/生活」と題されている。
佐藤睦美監督が描く女たちは、繊細そうに見えて実はタフだ。仕事がつらくても、クズ男に振り回されても、自らの選択権を手放さない。悩んで、傷ついて、選び取る。彼女たちが苛立ち、迷い、欲情する瞬間を、佐藤監督は生々しくカメラに収める。生活とロマンスの狭間で揺らぐ2人のヒロインの小さな決意。静かな熱さが胸に残る映画作品たち。

佐藤睦美監督コメント
生活の中にロマンスがある、と思っています。誰のどんな生活にもロマンスがある、と。それを撮りたくて映画を作っています。どちらの作品も、決して誰にでも好かれる主人公ではありません。でも、彼女たちは迷って悩んで決断します。一緒に見守っていただけたら嬉しいです。

新人映画監督特集vol.5 “佐藤睦美監督特集上映「ロマンス/生活」”

お金がなくても、仕事がつらくても、理不尽に振り回されても私は、あなたを選ぶ。

上映劇場:池袋シネマ・ロサ
上映期間:2020年1.18(土)–1.24(金)1週間限定ロードショー
Twitter:https://twitter.com/satogumi_eiga
Instagram:https://www.instagram.com/satogumi.eiga/

特集上映予告編(『ラウンドアバウト』『ゴミのような』)

上映作品

映画『ラウンドアバウト』

深夜の居酒屋で働く女性と、その元恋人の軽妙なやりとりを描く。

STORY
夢だった飲食店に就職したが、過酷な環境に心身を追い込まれ退職したみちる(田口夏帆)。母・多江(岩松れい子)から安定した仕事を探すよう言われているが、母には内緒で再び飲食店で働いていた。自分が本当にやりたいことなのに自信をもって伝えられない。明確な意志を隠しながら葛藤するみちる。ある日、みちるの前に元恋人・壮介(櫻井保幸)が現れ、しつこくセックスに誘ってくる。みちるは拒絶するが、壮介にはどこかみちるの核心をつくところがあって……。

出演:田口夏帆 櫻井保幸 岩松れい子 小畑みなみ 松岡真吾
監督/脚本:佐藤睦美
テーマソング「fraction」作詞/作曲/演奏:タカハシナミ
2019年 | 39分

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映画『ラウンドアバウト』

映画『ゴミのような』

無職の彼氏と同棲中の美乃が、ヒモと自称する男に出会うことで彼との関係がねじれていく。

STORY
美乃(小畑みなみ)は、優しく尊敬できる存在だが無職の恋人・一恵(西留翼)と同棲中。仕事をしながら家事もこなし、一恵を支えようとする美乃。しかし、一恵は日々卑屈になっていった。「いつもお世話してくれてありがとう」。そんな一恵の言葉が美乃の心にチクリと刺さる。日常の中で小さく傷つけ合い、すれ違っていく2人。そんな中美乃は、自らヒモを自称する吉野秀寿(賀津塔)と出会う。軽薄だけど潔い吉野と関わる中で、美乃の気持ちはさらに揺らぐ。そして彼女はある決断をするのだった。

出演:小畑みなみ 西留翼 賀津塔 櫻井保幸 鳥羽優好 柳原光貴
監督/脚本:佐藤睦美
主題歌「ごみのような」作曲/演奏:高橋正樹
2017年 | 28分

ロマンス/生活

映画『ゴミのような』

■著名人からのコメント(敬称略/ あいうえお順)

手島実優(俳優 「赤色彗星倶楽部」「カランコエの花」)
「働く」ことにまとわりつく呪いは確かに存在すると思った。時には優越感、時には罪悪感。
いつでも理由はシンプルでありたい。うまくいかない日々の中で、シンプルな気持ちが顔を出す瞬間が、とてもかわいらしく、愛おしく感じました。

ドルショック竹下(漫画家 「挿れるモノ拒まず」「ヤリマン引退!」)
日々を暮らしているだけのふつうの女が、何故こうも迫力をもってスクリーンに立ち現れるのか。いや、ふつうの女は、それほどの気迫で毎日生きてるんだ。これまでドラマから削ぎ落とされてきたわたしたちの〈生活〉。それは鞄の中で迷子になる家の鍵であり、プラスチック容器の味噌汁であり、夜勤の母であり、彼を突き放せないわたしである。
佐藤睦美はそれらにライトを当て、復権させる。わたしたちの生活はそれほどまでに、世界にとって重要だ。

野本梢(映画監督 「私は渦の底から」「次は何に生まれましょうか」)
睦美さんが描く人間は「粘土のような」印象がある。柔らかくてあぶらっぽくて、一度混ざると簡単には取り除けない。
なんでこんなに愛おしいのだろう。とにかく吐き出される台詞が生感があって気持ちよくて、「やられた!」と思ってばかりだけど、これからも私は睦美さんにやられ続けたいです。

蜂鳥スグル(シャンソン歌手)
佐藤睦美の描く恋愛は、私の記憶ではだいたい、下り坂の途中か、その恋愛の終わりという苦しい時期から物語がはじまる。生活にまみれ、楽しいとこもなく、殺伐としていて、それでいても関係は続く。華やかなシーンもなければ、感動に涙するシーンもないし、恋愛なんて、自分にとっても他人事でも辛いことしかないんじゃないのか?と思えてくる。しかし、たぶん佐藤睦美は恋愛自体が好きなんだと思う。幸も不幸も残酷でも、恋愛自体を肯定
している。そして佐藤睦美はそんな恋愛観なのに「わりと幸せだ」と言い張る。佐藤睦美の恋愛観を見ろ。不誠実でも、悲惨でも、お金がなくて苦しくても、恋愛は恋愛だ。それらは佐藤睦美の映画に対する“恋愛”として作品に結実する。そんな不器用な人間の、不器用な恋愛の、不器用な映画を肯定してあげてほしい。もともと器用な恋愛なんて、私たちには関係がなかったのだから。

パリッコ(酒場ライター 「酒場っ子」「つつまし酒」)
現代の日本を器用に生きられる人なんて、ほんのひと握りだと思う。誰もがさまざまな悩みを抱えているに決まっているのに、社会のシステムがさらなるダメージを与えてくる。今回公開される「ゴミのような」「ラウンドアバウト」の2 本は、どちらも、そんな日本に生きる誰かの日常をリアルに切り取りすぎて、見ていて胸が痛くなるような作品だ。
が、最後まで希望が描かれないわけではない。「ラウンドアバウト」のワンシーンに、思わず吹きだしてしまった。
主人公であるみちるの元彼。登場から最低すぎて、思わずぶん殴ってやりたくなるような、だけどどうしても憎めないような、何がなんだかわからない男。そいつが河原の土手に座るみちるの横にふらりとあらわれ、片手に持ったペットボトルの水をちょっと飲む。その空いたスペースにポケット瓶からウイスキーを注ぎこんで水割りを作る。ははは!
自分とまったく同じことしてる!それを疎ましそうに、しかしうらやましそうに見つめるみちるの鋭い目もいい。陽光を浴びてキラキラと輝くペットボトル。急にただの日常までもが、いっときファンタジーのように輝きだす。高い安いでも、うまいまずいでもない。人生の何気ない瞬間のこういう酒に、僕たちは救われるのだ。それを希望の象徴のひとつとして描くなんて、佐藤睦美監督は信頼できる酒飲みであるに違いない。
佐藤さん、こんどぜひ、飲みにいきましょう。

松崎まこと( 映画活動家/放送作家)
食べて飲んで眠って、お仕事して。時にはだらしなく酔っぱらってみたり、ダメ男とH したり…。
どうしようもない、どうにもならない、ゴミのような日常が続いても、それでも少しずつ前向きになれたら、それはきっとかけがえのない日々となる。回り道をしながらも、一生懸命に生きていくこと、そしてその意味を、佐藤睦美監督はユーモラス且つ真摯に描き出す。

 

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