映画『翔んだタックル大旋風』

【インタビュー】吉田伶香「ゲスト声優として出演することが目標!」映画『翔んだタックル大旋風』

2025年12月26日公開映画映画『翔んだタックル大旋風』。小野監督自らが 「令和で一番くだらない映画」を超越・更新する!」と謳う本作の主演を務める吉田伶香(よしだ りょうか)に、撮影エピソードや本作の魅力について話を聞いた(読者プレゼントあり)。

《映画『翔んだタックル大旋風』あらすじ》
2年前、ストーカーから自分を守ってくれた大学生・吉岡(演:金子隼也)のことが忘れられず、この春から彼が通う日ノ丸大学に入学することになった秋子(演:吉田伶香)。カメラが趣味の親友・百合子(演:夏海)の協力もあって、吉岡が所属するアメフト部「ケルベロス」にマネージャーとして潜り込む。
だが、チーム監督である澤田(演:佐野史郎)の指示により、さまざまな危険プレイを重ねていたチームは、試合出場停止となっていた。
一人練習に励んでいたキャプテンの平山(演:平野宏周)からは「吉岡は、試合中の事故で死んだ」と告げられ、ショック受ける秋子。だが、そこから一念発起して自ら選手となることを決意。平山を相手に過酷なタックルの練習に励む。
一方、城西署の刑事・沙織(演:森山みつき)はアメフト部員の身辺調査を始めており、 “殺人タックル”を武器に活躍していた元部員・佐々木(演:水石亜飛夢)が密接に関わる「秘密」を知るのだった―。

吉田伶香 インタビュー&撮り下ろしフォト

■何の物語だったっけ?

‐ この作品のキャッチコピーに「令和で一番くだらない映画」「誰も感情移入できない登場人物たちの言動が描かれている」など、ある意味自虐的なものが書かているという、とてもユニークな作品です。そんな作品の脚本を初めて読まれた時の率直な感想を教えてください。

吉田伶香(間宮秋子 役)
私もキャッチコピーや作品のタイトルを見た時、この映画はきっとこういう風に進んでいくのだろうな、と思っていました。ですが、実際に脚本を読み進めると、大体の物語が持つ「前半から中盤でストーリーの基盤があり、クライマックスで感情が動く」という構成がなく、読み終えた後には「最初は何の物語だったっけ?」「何も分からなかった」という、初めての不思議な気持ちになりました(笑)

映画『翔んだタックル大旋風』

吉田伶香

‐ そのような作品の中で、主人公・間宮秋子というキャラクターをどのように捉えて演じられましたか?

吉田伶香
正直に言うと、撮影が終わった今でも、秋子を完全に理解しきれた自信はありません(笑)
撮影の1週間前、初めて監督とお話しする機会があり、「何か分からないことはありますか?」と尋ねられたのですが、「何が分からないのか分からない」という状態でした。
そこから「現場で一緒に作り上げていきましょう」というのがスタートだったので、まさに手探りの中で演じ切ったという感覚です。今までにない、走り抜け方をしました。
ただ、監督からは「憧れの先輩である吉岡さん(演:金子隼也)がとにかく好きだ」という目標は教えていただきました。愛の形は様々ですが、「吉岡さんが好きだから、こういう行動をしてしまう」という、一つ一つの行動の根拠を教えてくださったので、一本の筋は通すことができました。
彼女の人間性は「サイコパス」などと一括りにはできないもので、「これで合っているのかな」と常に探りながら演じていましたが、ブレずに演じられたのは、監督が教えてくださった確かな筋があったからだと思います。

‐ 秋子にとって、憧れの先輩である吉岡さんはどのような存在だったと思いますか?

吉田伶香
愛というのは一括りにできないものだと感じます。物語の最初は普通の女の子の恋心だったと思うのですが、ストーリーが進むにつれて、彼女の中に眠っていた何かが目覚め、独占欲が強くなっていったのだと思います。親友にも嫉妬してしまうほど、親友よりも大事な人という存在だったのではないでしょうか。

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■アメフトに女子部がほとんどない理由がわかった

‐ 小野峻志監督の演出はどのような印象でしたか?

吉田伶香
監督は、リハーサルの流れで、ご自身で全てを実演してくださる方でした。口頭で説明するよりも、実際に体を動かして見せてくれるので、演者としてはすごく分かりやすかったです。
この作品は特に、言葉の説明だけではイメージしにくい部分もあったので、とても助かりました。時には、1つのシーンで5人分の役を監督が一人で演じ、汗だくになり、自ら転がるなど、スタッフさんが心配するほどでした(笑)

‐ 劇中ではアメフトのユニフォーム姿で登場します。実際に着用した際の感想や、タックルシーンの撮影について教えてください。

吉田伶香
(フルコンタクトの)アメフト女子部がほとんどない理由がすごくよく分かりました。ユニフォームはつけているだけで重くて動きづらい上、特にヘルメットが大変でした。あまりに重くて、首がもげるかと思ったほどです(笑)
あれでタックルをするのは、怪我をしに行くようなものだと感じたので、アメフトの選手の方々は本当にすごいと思います。一生着る機会がないかもしれないユニフォームを着られて嬉しかったですが、撮影自体はとても大変でした。
また、タックル練習では平山役の平野宏周さんを相手にしたのですが、私自身は人にタックルをする経験がないので、終始不思議な感覚でした。やっている時の感覚と、外から映像を見た時の見え方がしっくりこないこともありましたが、練習を重ねて「できている」と言える瞬間もありました。

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場面写真  ©2025『翔んだタックル大旋風』製作委員会

■スポーツの経験もなく、歌も苦手なんです

‐ 吉田さんは元々、体を動かすことやスポーツは得意な方なのでしょうか?

吉田伶香
いえ、全然得意ではないです。もともとスポーツを個人的にやっていたわけでもなく、松野友喜人監督の映画『オカムロさん』(2022年)で初めてアクションを経験しました。

‐ そうだったんですね。映画『悪鬼のウイルス』(2025年)では、吉田さんは、武術の達人の女子高生として、ゾンビと華麗に戦っていたのが印象的だったので、元々ご経験があるのかと思っていました。

吉田伶香
『悪鬼のウイルス』では、鏡を見てずっと練習を重ねたんですが、「本番までに大丈夫かな?」と思うほど、最初は「へなちょこ」だったんです。でもそのように思っていただけたのは良かったです!

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‐ 本作の主題歌「恋の危険タックル」は、吉田さん、夏海さん、森山みつきさんによる「タックル3人娘」が歌唱されています。歌のレコーディングはいかがでしたか?

吉田伶香
実は歌は本当に苦手なんです(笑)オファーをいただいた時も「私のパートはなしで良いのでは」と伝えたほどです。
ただ、主演として、この作品が私にとってのターニングポイントになれば良いという思いもあり、NGではないならと挑戦させていただきました。
私は本当に音痴なので、恐れ多いな、とビクビクしながらレコーディングに臨みました。歌うのは好きですが、上手いとは限らない、ということを痛感しました。劇中でかなり使用されているため、自分のパートが早く終わらないかなと思いながら見てしまいます(笑)

‐ では今後、歌手の道へは?

吉田伶香
ありえないと思います(笑)

‐ レコーディング技術によって歌唱がカバーされた部分もあったのでしょうか?

吉田伶香
はい。今の時代はすごいもので、力強く歌ったり、ファルセットか地声かといった歌い方だけ押さえれば、ピッチ(音程)は後で調整できると教えていただきました。そのため、私はそこだけを頑張ろうと思って歌ったので、なんとか無事録り終えることができました。

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■ゲスト声優として出演することが目標!

‐ 撮影全体を通して、特に印象に残っていることや、現場での思い出はありますか?

吉田伶香
撮影期間は本当にタイトで、皆ヘトヘトになっている中、撮影場所が公園だった時に、犬の散歩をしている方が多く、それにとても癒されました。休憩時間やご飯休憩の時に、皆で犬を触らせてもらったりして、それが唯一の癒しでしたね(笑)
また、佐野史郎さん(アメフト部監督・澤田 役)の存在も大きかったです。安心感がありましたし、佐野さんはとても優しい方でした。

‐ 読者の皆さんに吉田さんのお人柄を知っていただくために、オフの日の好きな過ごし方や趣味を教えていただけますか?

吉田伶香
1日中家でドラマや配信作品を見たりする日もありますし、友達と会うことも好きなのでカフェに行ったりします。
あと、映画館で映画を観ながらポップコーンを食べるのがとても好きで、ポップコーンのコンポタージュ味が大好きです。ポップコーンを食べるために映画館に行っているのか分からなくなるくらいです(笑)
好きな映画のジャンルは、ミステリー系と、大どんでん返しがあるようなコメディ系です。格好良さと面白さが両方ある作品が好きで、ラストで裏切ってくる展開がたまりません。ちなみに、ホラーは音が怖くて心臓が「キュッ」となってしまうので本当に苦手です。
最近は趣味というより、もはや癒しなのですが、8ヶ月の甥っ子の頭皮と足の裏の匂いを嗅ぐのがクセになっています(笑)

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‐ 今後の俳優としての目標があれば教えてください。

吉田伶香
たくさん目標はありますが、今時点で叶えたいと思っているのは、劇場版『名探偵コナン』にゲスト声優として出演することです。コナンが好きで、毎年ゲスト声優として俳優の方が出演されているので、コナンが終わってしまう前に、ゲスト出演できるくらいの活躍をしたい!という目標があります。

‐ 最後に、これから映画をご覧になる方へメッセージをお願いします。

吉田伶香
本作は「令和で一番くだらない映画」と宣伝しているほどですが、撮影している時はそこまで分からなかったんです。ですが、完成した作品を観た時、思わずクスッと笑ってしまいました。この映画は、真剣に見たら負けだと思います。真剣に見ると腹が立ってしまうかもしれないので(笑)、「本当にくだらない映画なんだ」と思って見に来てほしいです。そうすれば、きっと何も考えずに笑ってしまうような、新しい世界に連れて行ってくれる映画だと思います。

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吉田伶香(よしだ りょうか)プロフィール
2002年4月5日生まれ、山形県出身。「2020ミス・ティーン・ジャパン」でファイナリストに選出され、芸能界デビュー。
その後、ABEMAの人気恋愛リアリティー番組「恋とオオカミには騙されない」に出演する。
主な出演作に、ドラマ「恋愛禁止」、「トウキョウホリデイ」、「恋愛革命」、「伝説の頭 翔」、「初恋ハラスメント~私の恋がこんなに地獄なワケがない~」(主演)、映画『オカムロさん』(主演)、『悪鬼のウイルス』などがある。
本作では主題歌「恋の危険タックル」も夏海・森山みつきらと共に歌唱している。

■吉田伶香さん 直筆サイン入りチェキ読者プレゼント

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応募締め切り:2026年1月25日(日)23時59分

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■撮り下ろしフォトギャラリー

[インタビュー・記事:三平准太郎]

映画『翔んだタックル大旋風』

《INTRODUCTION》
2023年8月から東京・池袋シネマ・ロサなどで公開され、インディーズ映画界で大きな話題を呼んだ『野球どアホウ未亡人』から2年余り、鬼才・小野峻志監督による初の商業作品となる『翔んだタックル大旋風』が、ついにこの世に放たれる。
大学のアメリカンフットボール部を舞台に、憧れの先輩部員・吉岡に恋したヒロイン・秋子が彼の面影を追って、マネージャー兼選手としてタックルの特訓に励むという、スポ根×ラブコメの華麗なる融合が実現。小野監督らしいカオスでジャンルレスな設定をベースに、“殺人タックル”による謎の惨殺事件が起こるホラーテイストなどが入ることで、単なるキラキラ青春映画では終わらない。前作以上に“どアホウ”な描写に加え、まるでジェットコースターのような怒涛の展開。
さらに誰にも感情移入できない登場人物たちの言動に、誰もが唖然とする衝撃すぎるクライマックス。この冬、小野監督自らが「令和で一番くだらない映画」を超越・更新する!
主要キャストには、吉田伶香、平野宏周、金子隼也、夏海、水石亜飛夢、佐野史郎、そして小野監督の前作より森山みつき、藤田健彦らが選ばれた。

《STORY》
2年前、ストーカーから自分を守ってくれた大学生・吉岡のことが忘れられず、この春から彼が通う日ノ丸大学に入学することになった秋子。カメラが趣味の親友・百合子の協力もあって、吉岡が所属するアメフト部「ケルベロス」にマネージャーとして潜り込む。
だが、チーム監督である澤田の指示により、さまざまな危険プレイを重ねていたチームは、試合出場停止となっていた。一人練習に励んでいたキャプテンの平山からは「吉岡は、試合中の事故で死んだ」と告げられ、ショック受ける秋子。だが、そこから一念発起して自ら選手となることを決意。平山を相手に過酷なタックルの練習に励む。
一方、城西署の刑事・沙織はアメフト部員の身辺調査を始めており、 “殺人タックル”を武器に活躍していた元部員・佐々木が密接に関わる「秘密」を知るのだった―。

出演:吉田伶香
平野宏周 夏海 森山みつき 藤田健彦 水石亜飛夢
金子隼也 / 佐野史郎
監督・脚本:小野峻志
主題歌:「恋の危険タックル」タックル三人娘(吉田伶香・夏海・森山みつき)
音楽:一本杉洸紀
製作:BBB
制作:UE
配給:ユナイテッドエンタテインメント
協力:カブ研究会
©2025『翔んだタックル大旋風』製作委員会
公式サイト:https://tackle.united-ent.com/
公式X:https://x.com/tackle_movie

予告編

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2025年12月26日(金)よりテアトル新宿ほかにて公開!

映画『翔んだタックル大旋風』

ポスタービジュアル

 

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