神木隆之介「原作モノを演じる時は一読者としてこだわる」『第1回次世代作家文芸賞』大賞授賞式
2021年9月8日、都内にて、『第1回次世代作家文芸賞』大賞授賞式が行われ、3部門4人の大賞受賞者が発表されると共に、スペシャルプレゼンターとして登壇した神木隆之介が、自身も本好きの俳優としてエンタメを盛り上げていきたい思いを明かした。
■次世代作家文芸賞とは
TSUTAYAと「Nola」が共催する、「これからの書籍・漫画業界を担う次世代作家を支援する」ことを目的とした、“作家のみなさまの執筆環境~全国販売までを総合的に支援する”これまでにない公募の文芸賞。
創作段階においては「Nola」を使用することで、「起承転結」などのプロット形成、章ごとの原稿整理、登場人物や世界観の設定まで、軸のぶれない・深みのある物語の創出を執筆できる環境が提供される。
また、大賞を受賞した作品には賞金が授与されるほか、TSUTAYAのグループ出版社である徳間書店とアース・スター エンターテイメントにより、書籍化および出版が確約される。加えて、全国約800店舗のTSUTAYAの書籍・コミック売場にて、大々的に展開・販売される。
『第1回次世代作家文芸賞』は、合わせて921作品の応募があり、共催各社100名が一般読者目線として審査、プロの編集者による審査を経たのち、最終審査は発行元となる出版社の編集者によって大賞が決定された。
神木隆之介 トークセッション
-神木さんは個人的にも本、コミック、映画をご覧になるのが大好きだと伺ってます。
神木隆之介(スペシャルプレゼンター)
個人的にも大好きですし、役者として携わる作品には原作があることがありますし、ほんとに関わりが深いです。一読者としては楽しませてもらってますし、役者としては感謝の気持ちがあります。
-お仕事として原作を読む時はどんなところをポイントとして読まれますか?
神木隆之介
原作があって、そして脚本がありますが、原作のメッセージが脚本にどう変換されているのか?とかを自分なりに解釈したりとか、スタッフや監督とお話して、原作のこういうところをもっと大事にしていきたいとか、(脚本を)一読して、一人の役者として思ったことを言ったりします。
原作ファンの方にも、原作の大切なメッセージをちゃんとお届けしなければというプレッシャーはすごくあります。
-ご自身も好きな作品だったら、いちファンとして原作の大事なポイントがわかるわけですもんね。
神木隆之介
すごくわかります。大好きだからこそ、ここだけは譲れないんだよなって思ったりとかするんですよね。
僕がいち読者として好きな小説やマンガだったりとかが、実写化された時に「うわっ、これやってほしかった!」とか、「このセリフは言ってほしかったのにな」とか、いろいろあるんですよ、もちろん。僕もそういうことを普通に思うんです。職業関係なく。
なので、ファンのエゴの部分もありますが、これだけは言いたいとか、こういう表現は大事にしたいというのはいっぱいあります。もちろん作品全体のバランスもあるので、それを見ながらどう入れるか取るかっていうせめぎ合いはあります。
-今回の「次世代作家文芸賞」の作品の触れてみてどんなことを思われましたか?
神木隆之介
ひとつの作品が誰かの読者の人生を変えることもあるわけですから、こうやって新たな作品を紡げる方々はすごいなって思います。
まさに新たな作品が誕生する瞬間に立ち会えて嬉しいです。
-今日の方々もそうですけど、次世代のクリエイターたちとこれからどういった作品を創っていきたいと思われますか?
神木隆之介
作品作りに携われたりとか、一緒にコラボできることがあれば嬉しいなと思います。
こんなの見たことない!これは楽しそうだな!ってみんなが思える作品と出会っていきたいなと思っています。
-神木さんは、エンタメ業界全体としてはどうやって盛り上げていきたいと思われていますか?
神木隆之介
今の状況はとても難しいところはありますが、難しいからこそいろんな方法があるというか、感覚的にはリセットに近く、この状況だからこそ、こういう新しいアプローチの仕方があるんだというのもいつも勉強になってます。
そして第一は応援してくださる方々に元気を与えたり、一緒に喜び合ったり、作品のメッセージを伝えていけたらいいなと思っています。
-最後に受賞された方々にメッセージをお願いします。
神木隆之介
おめでとうございます!僕もがんばりますので、一緒になにか新しいエンターテイメントを作っていけたらいいなと思っています。
そして、921作品の応募があったということで、皆様ひとりひとりの努力と時間が作品に乗っかっていって、これからそれを楽しむ人がいるんだと思うと素敵なことだと思います。ほんとに一読者として感謝しております。
大賞受賞者作品一覧
【一般エンターテインメント部門】大賞
作品名:『君がこの世を去ったあとの世界』
著者:鹿ノ倉いるか (かのくらいるか)
あらすじ:
「未発表の小説を完成させたい」という未練で成仏できない幽霊の小説家・草壁久瑠美が、大学生の都賀に代筆を依頼する。
当初は性格が真逆でいがみ合う二人だったが、都賀は”久瑠美の記憶はショックを受けると欠損してしまう”と いう法則に気付き、同情し、手伝うこととなる。
執筆していくにつれ信頼が生まれていく二人だが、久瑠美は無事に小説を完成させ、成仏できるのか?二人が迎える結末とは。
【ライトノベルス文芸部門】大賞 ※ライトノベルス文芸部門は大賞2作品
作品名:『新入りは騎士団長!』
著者:狭倉月出 (はざくらみかづき)
あらすじ:
ダニエル騎士団長はテラメリタ王国の若き騎士団長。西部国境戦を制した英雄として騎士団長に任命されたが、腐敗はこびる騎士団を正すための書類仕事ばかりで、日々退屈してた。
一方、テラメリタ王国の姫ローザもまた、綺士団の腐敗を嘆く父王の言葉を受けて、騎士団を内部から改革することを思い至る。
偶然にも出会った二人は、共に腐敗を暴くことができるのか?予期せぬ潜入捜査で騎士団の腐敗を暴く冒険物語。
作品名:『転移に巻き込まれた歌舞伎町のネズミ』
著者:谷 明 (たに あきら) ※授賞式は都合により欠席
あらすじ:
現実に絶望したナガノは新宿の街で女神に出会う。女神から異能と使命を与えられ、異世界レイニワ国へと転移したナガノだったが、その転移に一匹のネズミが巻き込まれていた。カブキと名乗ったそのネズミと共にレイニワ国で女神の使命を果たすべく旅立ったナガノ。
しかし、カブキが転移に巻き込まれたのは偶然ではなく、とある目的があった一―。
日本から転移してきた七人の異能者たちと魔女、そして何の力も持たないネズミのカブキ。数々の思惑が入り乱れる異世界群像劇。
【コミカライズ原作部門】大賞
作品名:『死に戻りのオールラウンダー、100回目の勇者パーティー追放で最強に至る。 ~魔王が闇堕ちすると人類滅亡!魔族語マスターしている俺が、彼女をデレさせ闇堕ちを防ぐ!~』
著者:石製インコ (せきせい いんこ)
あらすじ:
勇者から追放を言い渡された主人公ニルだが、ショックを受けた様子はまったくない。なぜなら彼が追放されるのは、これで98回目だからだ。
ニルは「死に戻り」の呪いを受けており、寿命以外の死を迎えると、追放される瞬間に戻されてしまう。しかし今から一年後、魔王デスグラシアが真の力に目覚めると人類減亡が確定となるため、覚醒する前に奴を倒さなくてはいけない・・・。
果たしてニルは、無事にスグラシアを倒すことができるのか?
最終選考通過作品一覧および選評(次世代作家文芸賞公式HP):https://contest.nola-novel.com/zisedaisakka202109/result
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