連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー

寺島しのぶ、足立梨花、清原果耶、中村ゆり、倉科カナ、伊藤歩豪華キャスト連続ドラマ舞台挨拶

連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー

前列:湊かなえ、寺島しのぶ、足立梨花、清原果耶、後列:中村ゆり、倉科カナ、吉田監督、滝本監督

直木賞候補作となった人気作家湊かなえの短編集『ポイズンドーター・ホーリーマザー』が6話連続ドラマ化され、各話の主演には、寺島しのぶ、足立梨花、清原果耶、中村ゆり、倉科カナ、伊藤歩という原作のキャラクターの再現性を重視した実力派女優たちが揃う。
6月25日、都内にて完成披露試写会舞台挨拶が行われ、寺島しのぶ、足立梨花、清原果耶、中村ゆり、倉科カナが登壇した。

花と娘、姉と妹、友だち、男と女・・・愛おしい愚か者たちが織りなす極上のミステリー

鮮やかに反転する6つの物語が、やがて一つの世界へ。

「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」は、WOWOWで7月6日(土)よる10時よりスタートする。
作家湊かなえ原作の本ドラマは、人間の情念をえぐり取るように母と娘、姉と妹、友だち、男と女の複雑な関係を描く。登場人物それぞれが犯してしまう過ちは、角度を変えれば成功あるいは幸福にも見えてくる--。“人生も人間も、ある一面だけで判断することはできない”それこのドラマの最大のテーマだ。
各話主演女優以外にも、話題性豊かなキャスト陣が並ぶ。1話では、注目の若手女優・山田杏奈、「M-1グランプリ」の2017年王者でもあるお笑い芸人・村田秀亮(とろサーモン)、ドラマ初出演の元NHKアナウンサーの登坂淳一らが出演。
全話でメインキャスト総勢37名という豪華競演が実現した。
そして、ある物語に登場していた人物が、別の物語でも鍵を握る人物として登場するなど、この“ポイズンワールド”の中には様々な仕掛けが隠されている。

舞台挨拶レポート

連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー

登坂淳一/吉田監督/滝本監督

この日の舞台挨拶のMCを務めたのは元NHKアナウンサーの登坂淳一。彼も本ドラマに出演している。

足立梨花は撮影当初から毒娘を醸し出していた

– 各話毒を持った女性が登場します。演じられていかがでしたか?

寺島しのぶ(第一話・二話、佳香役)
“毒親”“毒娘”という言葉があるというのを台本を読んで知って面白いなと思ったんですが、非常に難しかったです。
というのは、どっちが悪いという問題ではなく、“毒~”っていうのは、人から見てのことなので、本人が気づいていない“毒”というものをどう演じたらいいのか手探りのまま撮影がスタートしました。
でも今回の現場は、私にとって久しぶりに1シーン、1シーン、スタッフさんとディスカッションしながら進めていく形だったので、とても楽しかったです。
娘と母、どちらが悪いというものではなく、絶妙のバランスになるように皆んなで考えながら作り上げていった作品だと思っています。

寺島しのぶ

寺島しのぶ

足立梨花(第一話・二話、弓香役)
ドラマの中で、自分がキスシーンをしているドラマを観るシーンがあって、寺島さんからは「自分の映像見れるの?」って聞かれたんですが、私はそれは別に平気でした(笑)
撮影自体は悩みながらだったんですが、監督に支えられて楽しくできました。
(相当な毒娘を演じているので)観てくださった皆さんに、「弓香嫌い!」って思われないか心配です(笑)

足立梨花

足立梨花

寺島しのぶ
足立さんは最初っからものすごい毒娘を醸し出してました。良い意味でね(笑)

足立梨花
それは褒められているんでしょうか?(笑)
でもそう言っていただけてすごく嬉しいです。

清原果耶(第三話、幸奈役)
幸奈はすごく強くて真っ直ぐな子でもあるんですけど、何かアクションを起こす度に、そこに“愛”がつまりすぎていて、撮影期間自体は短かったんですけど、とにかく労力を使いました(笑)

清原果耶

清原果耶

中村ゆり(第四話、涼香役)
涼香は脚本家を目指しているんですが、目の前にどうやってもかなわないすごい才能の人が現れることに苦しんで、すごい嫉妬心の中で夢を追いかけていく女性です。
すごい黒いことも考えたりするけれども、きっと誰もが感じたことがある感情なんだろうなというのも思って、とても共感できました。
そういう“黒い”部分を、無垢な自分の真っ直ぐな思いとして、監督が撮ってくださいました。
女優個人的な思いとしては、昔、井筒組にいて何もできなかった頃の私に、同じ組にいらっしゃった吉田監督、滝本監督が「できるよ。がんばれ!」って励ましてくださったそのお二人と今回また一緒にお仕事ができたのが嬉しかったです。

中村ゆり

中村ゆり

倉科カナ(第五話、明日実役)
撮影中はとても苦しかったです。
第五話は、“優しいとは何か?”と、価値観が揺らぐような作品で、優しすぎて犯罪を犯してしまうというお話。演じるにあたって、優しいとは何かというのを自分でも改めて考えてると、現場で、世の中は変わっていくのに自分だけが置いていかれる感覚だったりとか、とても疎外感を感じてました。

倉科カナ

倉科カナ

吉田康弘監督(第一話、二話、五話)
倉科カナさんが、役に集中して入り込んでいらっしゃるのは現場で見ていました。

理想の女性像

– 本作にはさまざまな女性が登場しますが、皆さんにとっての理想の女性像についてお聞かせください。

寺島しのぶ
自分の身の程がわかっている人が素敵だなと思います。自分をセルフプロデュースできる人。

足立梨花
包容力のある優しい女性になりたいです。すぐにイライラしてすぐに怒っちゃうんですよ(笑)

清原果耶
歳をいくつ重ねても、自分の好きなことにまっすぐ向かって行ける人は素敵だと思います。

中村ゆり
理想というか来世の希望でいいですか?(笑)
私は15歳からずっと働いてきているので、あんまりせかせか働かないような、世界中を旅して回るような仕事のカメラマンとか、今の自分とは違う面白さの人生を歩んでみたいなとは思います。

倉科カナ
程よい自己肯定感のある女性に憧れます。誰かに褒められたくてやるとかじゃなくて、自分のことをまず好きでいて、いろんなことにチャレンジする活力のある女性がいいなと思います。

連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー

足立梨花/清原果耶

原作者・湊かなえ氏登場

自分の身近な物語として作品を楽しんでほしい

– 原作の立場として、このドラマのどんなところを見てほしいと思われていますか?

湊かなえ(原作者)
原作は6つの短編が独立しています。
WOWOWのドラマは連続ドラマではあるけれども、すごく豪華な「映画」が6本あって、それぞれが関連もあり、本当に豪華だなぁっていう一言に尽きると思います。
ひとつひとつの物語としては、登場人物はあまり幸せにはならないんですけど、悪人は一人もいません。善人なんだけど、どこかでボタンの掛け違いが起きたり、足を踏み外してしまったりするっていうことを、観ている方は、女性だったら、どれかの物語の登場人物に自分の気持ちを重ねることができると思いますし、男性も、身近にいらっしゃる女性を誰か思い浮かべるはずなので、どこか自分の世界の延長として、作品を楽しんでいただけたらと思います。

湊かなえ

湊かなえ

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「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」

ストーリー
女優・藤吉弓香は、自分を思うようにコントロールしようとする母親・佳香(寺島しのぶ)の存在に小さいころから悩まされてきた。
佳香は、弓香にとってまさに「毒親」。佳香に反発して状況した弓香だったが、束縛から逃れられていたわけではなかった。
佳香が裏で動いたことで男と別れ、大切な仕事を失っていたと知った弓香はトーク番組で佳香を告発、それが大きな反響を呼ぶ。
一方、佳香を知る周囲の人間たちから見れば佳香は、決して「毒親」などではなく子ども想いの良き母親だった。
弓香の発言を聞いた佳香は、自分の人生を振り返ることになり、「子離れ」を決意するが・・・(「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」)。ほかに、すべては自分のせいだと信じ続ける(「罪深き女」)、脚本家めざしライバルの活躍に苛立ちを募らせる(「ベストフレンド」)、「優しすぎて」殺人を犯してしまう(「優しい人」)、奔放な妹と対照的に40歳近くまで猫だけに心を開いてきた(「マイディアレスト」)、といったさまざまな女たちの姿が描かれていく。

タイトル:「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」
放送日時:7月6日スタート 毎週土曜よる10時より WOWOWプライムにて放送(全6話)※第1話無料放送
<スタッフ/キャスト>
原作:湊かなえ(『ポイズンドーター・ホーリーマザー』光文社文庫刊)
監督:吉田康弘 滝本憲吾
出演:寺島しのぶ/足立梨花/清原果耶/中村ゆり/倉科カナ/伊藤歩
番組特設サイト:https://www.wowow.co.jp/dramaw/poison/

[取材・写真:Ichigen Kaneda]

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