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映画『麻雀放浪記2020』

『麻雀放浪記2020』が出したひとつの答えの行く先は?初日舞台挨拶

映画『麻雀放浪記2020』

昨日保釈されたピエール瀧容疑者が出演しながらノーカット公開が決まった映画『麻雀放浪記2020』。4月5日、無事に公開初日を迎え、都内にて舞台挨拶が行われた。
舞台挨拶後は、斎藤工と白石監督の囲み取材があり、改めてピエール瀧容疑者に対する思い、そして、本作が公開に踏み切ったことについて、映像作品に関わるすべての者になにかの答えにならないか?という考えを明かした。なお、本作は4月からの北京国際映画祭での公式上映も決定している。(舞台挨拶動画&フォトギャラリー)

斎藤工×白石監督 会見全文

舞台挨拶後に、劇場ロビーにて、斎藤工、白石監督が囲み取材に応じた。

– この映画の出演者でもある、ピエール瀧容疑者が昨日保釈となりました。今の心境をお聞かせください。

斎藤工
保釈されたからって特に気持ちが変わるわけではないんですが、ご自身も、これだけ大きな波紋が広がるということをたぶん想像はできても、いざ、目の当たりにして初めて実感されているんじゃないかなと思います。
僕は白石監督とたくさん取材を受けさせていただいた中で、記者さんからの厳しい質問にも、白石監督は真摯に受け止めている姿を見てきたので、この姿こそ、ピエール瀧さんに見ていただきたいです。彼には今はほんとに猛省していただきたいと思っています。
僕らの職業は、信頼・モラルの部分をお互いに確かめた上でというよりは、大丈夫であろうという前提で、仕事が進んでいきます。でも、もしかしたら信用されすぎているんじゃないかなと。
そのぐらい、キャストもスタッフも信頼っていう上で仕事が成り立って、放送や公開にたどり着くというプロセスがあります。今回は、そこについて深く考えました。
たとえば、常に(薬物)検査をするのかどうか。でも僕はそれでもいいと思っています。尿検査だろうがなんだろうが。
今の僕の気持ちは、まだピエール瀧さんに対してどうこうっていうよりは、今日、『麻雀放浪記2020』の初日公開を迎えられたことがひとつの答えになればなと考えます。
それは、今後、ピエール瀧さんが関わっている作品の映画製作者、ドラマ製作者の方々に対して、『麻雀放浪記2020』が出したひとつの答えがなにか希望になることを願っているということです。
もちろん、作品ごとに審議・議論は必要だと思いますし、『麻雀放浪記2020』は特殊なケースなのかもしれないですけれども。

白石和彌監督
昨日、ピエール瀧さんが保釈されて、僕もニュースの映像を見たんですけど、彼は、改めて自分がしてしまったことの大きさにたぶん、驚いているでしょう。
でも、そこはやってしまったことに向き合って、刑が確定するまではもちろんその後も自分と向き合い、人と話をして、自分が何をしてしまったのか考えてほしいなと思います。
僕自身、映画監督としてのピエール瀧さんとの関係性はこの先は難しいかもしれません。
でも、ここからは一友人として、必要であれば、ピエール瀧さんの治療とか、社会にどう貢献していけるかとかということを僕は協力できることはしたいと思います。
本作にも少し薬物のシーンがありますが、今後、同じようなシーンがあっても、ただ撮るだけじゃなくて、そこは考えていきたいなと思っております。
ピエール瀧さんの件だけではなくて、いろんな事件がありますけど、それぞれの作品で、出演者、われわれスタッフがどういう思いで作っているかっていうことは、映画に関わっている者、皆が考えなければいけないことです。
すなわち、そもそも、エンターテイメントとして観てくれるお客様に何を届けようとしているかということです。映画・ドラマ作品に関わる者皆が考えて、真摯にやっていくしかないと思っています。

舞台挨拶詳細レポ!

映画『麻雀放浪記2020』

白石監督/岡崎体育/舛添要一/ベッキー/斎藤工/もも/竹中直人/音尾琢真

ベッキーと竹中直人が舞台挨拶ステージ上でケンカ!?

舞台挨拶に登壇したのは、主演の斎藤工、もも(チャラン・ポ・ランタン)、ベッキー、竹中直人、岡崎体育、音尾琢真、そしてシークレットゲストとして、舛添要一(前東京都知事)。
舞台挨拶中、ベッキーと竹中直人がケンカ?を始め、当初仲裁していた斎藤工もベッキーに怒り出すという一幕が!(動画あり)

公開初日を迎えて

– 初日を迎えたお気持ちをお聞かせ下さい。

斎藤工(坊や哲 役)
紆余曲折ありましたが、本日に向かって構想10年、この映画に寄り添わせていただきました。本日を迎えることができて心から幸せに思っています。

映画『麻雀放浪記2020』

斎藤工

白石和彌 監督
この日を迎えられたことをほんとに嬉しく思っています。この映画はお客さんに楽しい思いになってほしいという一念で作りました。

映画『麻雀放浪記2020』

白石監督

オススメのブッ飛びシーンは?

– 本作はいい意味でぶっ飛んでいるセンセーショナル・コメディ映画となっております。本作のぶっ飛んでいる、くだらない、オススメのシーンについて教えてください。

斎藤工
全編通してありすぎます。
僕らが試写で観たのは8ヶ月くらい前で、僕自身今一番観たい映画が『麻雀放浪記2020』なんですが、強いて言うなら、岡崎体育さんのハマりぐあいと、音尾琢真さんのシーンが大好きですね。

もも(ドテ子 役)
映画の中で相手役がシマウマだったことが多いんですけど、音尾さんとご一緒したシーンで、監督が「音尾くん、シマウマになれる」って言ったのに「あ、はい。」って、次の瞬間シマウマになってたのが印象的でした。

映画『麻雀放浪記2020』

もも(チャラン・ポ・ランタン)

ベッキー(八代ゆき・AIユキ:二役)
エンドロールの向こうにオマケのようなものがあります。撮影がクリスマスの日だったんですが、監督にすごいことをさせられたというか。なので、映画が終わっても劇場が明るくなるまでステイでお願いします。

映画『麻雀放浪記2020』

ベッキー

岡崎体育(オタクテロリスト ドク役)
(自分の役は)自分でも演じている感じがしなかったというか、普段どおりのを出してたらそれがいい感じにハマりました。
僕は麻雀のことはあまり知らなかったんですけど、最後の麻雀のシーンなんかも、これ麻雀なんかな?っていうくらいで、この映画は麻雀のことを知らなくても楽しめます。

映画『麻雀放浪記2020』

岡崎体育

音尾琢真(麻雀番組P 役)
この映画はほんとに面白いですね。こう言っていいかわかりませんが、ある意味くだらないシーンしかないので、いらないシーンばかりと言ってもいいような映画で(笑)
とうとう白石監督こういういらないシーンいっぱいの映画を撮ったか、みたいな(笑)
ただ、それが好きですね。そしてこの映画を更に面白くしているのが竹中直人さんです。

映画『麻雀放浪記2020』

音尾琢真

竹中直人(クソ丸 役)
俺?ありがとうございます。嬉しいです。
オススメのシーンですが、なんつっても一番驚いたのは、工くんが煮えたぎるしゃぶしゃぶの鍋に手をつっこんでしゃぶしゃぶを食べるシーンがほんとに圧倒されました。
あとは、岡崎体育くんの存在感に圧倒されました。
ベッキーとも久しぶりに共演したんだけど、圧倒的に不愉快で素敵な女優さんで。

映画『麻雀放浪記2020』

竹中直人

ベッキー
ちょちょ!あの!舞台挨拶で感じ悪いですよ!

竹中直人
指差すのやめてくれる!失敬だよ。年上だぞ!

斎藤工
(この2人)仲が良いんですよ(笑)

もも
撮影中もこの2人ずっとこんな感じなんですよ。楽しかったです(笑)

映画『麻雀放浪記2020』

言い争うベッキーと竹中直人

ベッキー
ひとこと言いたいんですけど、斎藤工さん、ほんとにレディーファーストで、ほんとに皆さんが想像するような素敵な人なんですよ。
素敵だったんですけど、ある日急に豹変しちゃって、さっきみたいに竹中さんが撮影現場で私をイジりはじめたんですよ。
そしたら、斎藤さんの中で「あ、ベッキーはイジってOKな人なんだ」ってなっちゃって。

斎藤工
指を差さないでもらっていいですか。失礼ですよ、歳上なのに。

ベッキー
この感じ、この感じ(笑)

斎藤工
新婚だからって失礼ですよ。

(会場笑)

– 監督がぶっ飛んでいると思われるシーンは?

白石監督
麻雀って江戸時代はなかったんですよ。でもなぜか侍の格好して麻雀を打ってるシーンが一部あるんですね。その前の麻雀アプリのシーンも含めて、何を観ているんだろうなって、作った僕でさえ思うような心地良いブッ飛んだところかなと思います。

北京国際映画祭公式上映決定

4月13日、中国で開催される北京国際映画祭での公式上映が決定した。

映画『麻雀放浪記2020』

映画をご覧になる方に。

斎藤工
麻雀はもともと中国から来たものですし、その中国で上映するということは、故・阿佐田哲也さん(原作者)への“はなむけ”になるんじゃないかなと思います。
この『麻雀放浪記2020』にたどり着くまでは、構想10年となってますが、今日も来られている阿佐田さんの奥様と二人で僕がいかに「麻雀放浪記」に影響を受けたかっていうことをお話したことから始まって、これまでいろんなことがありました。
これだけの素晴らしい原作、そして和田誠版の傑作映画がある中、もう一度リメイクする意味というものを考えました。
最初は反対する人の方が正直多くて、それもそうだなと思いながらも、白石監督をはじめ、素晴らしいスタッフの方々が支えてくださったおかげで、七転び八起きじゃないですけど、必要な苦労を経験して、その都度立ち上がって前を向けたのは、どこか、阿佐田哲也さんが背中を押し続けてくれていたんじゃないかなと、今、初日を迎えて心から思います。
ここからは、この映画は客席の皆さまのものになっていくと思います。『麻雀放浪記2020』を皆さま是非、育ててやってください。ありがとうございました。

映画『麻雀放浪記2020』

舞台挨拶は記事未掲載トークも含む動画でもどうぞ!

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フォトギャラリー

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映画『麻雀放浪記2020』

物語

主人公・坊や哲がいるのは、2020年の“未来”。
なぜ?人口は減少し、労働はAI(人口知能)に取って代わられ、街には失業者と老人があふれている・・・。そしてそこは“東京オリンピック”が中止となった未来だった・・・嘘か?真か!?
1945年の“戦後”からやってきたという坊や哲が見る、驚愕の世界。
その時、思わぬ状況で立ちはだかるゲーム“麻雀”での死闘とは!?

出演:
斎藤工
もも(チャラン・ポ・ランタン) ベッキー 的場浩司 岡崎体育
ピエール瀧 音尾琢真 村杉蟬之介
伊武雅刀 矢島健一 吉澤 健 堀内正美 小松政夫
竹中直人
原案:阿佐田哲也(文春文庫刊)
監督:白石和彌
脚本:佐藤佐吉 渡部亮平 白石和彌 プロット協力:片山まさゆき
主題歌:CHAI「Feel the BEAT」(Sony Music Entertainment (Japan) Inc.)
音楽:牛尾憲輔
企画:アスミック・エース 制作:シネバザール
(C)2019「麻雀放浪記2020」製作委員会
配給:東映
公式サイト:http://www.mahjongg2020.jp/

2019年4月5日(金)全国公開

麻雀放浪記2020

[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]

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