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『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

公開日決定&第二弾特報解禁!映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

片渕須直監督/真木太郎プロデューサー

待望の公開日発表!

昨年に公開延期を発表した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。
約5ヶ月経った3月29日、テアトル新宿で行われたイベントにて、片渕須直監督、真木太郎プロデューサーが公開日が12月20日(金)であることを発表した。同時に第二弾特報映像も解禁となり、集まった観客からは拍手が起きた。(動画&フォトギャラリー)

二人三脚で『この世界の片隅に』を世界に届けてきた片渕監督とのん

コトリンゴの新曲も制作予定!

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』では、引き続き主人公・すずをのんが演じる。今やアーティスト、ミュージシャンとしての活躍も目覚ましいのんは、2016年の公開以来、片渕監督と二人三脚で『この世界の片隅に』を世界中に届け続けてきた。
また音楽を担当するのは、こちらも前回に引き続き、シンガー・ソング・ライターのコトリンゴ。今作でも本編楽曲も同様に担当し、新曲も制作予定だ。
戦中戦後の広島・呉の綿密なリサーチと時代考証を行い、こうの史代漫画の世界を色鮮やかに描き出した現行版に、新たなシーンを加えた長尺版『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。より大人な印象となるすずさんにまた会いに来ていただきたい。

イベントレポート

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

片渕須直監督/真木太郎プロデューサー

登壇者:片渕須直監督、真木太郎プロデューサー
場所:テアトル新宿

片渕須直監督
なんて言っていいんだかわかんないんですけど、実はまだ製作中で、みなさんにできましたって言ってお目にかかることができる場ではまだ無いので、こちらとしても気合と根性が無いとここには立てないんですが(笑)

真木太郎プロデューサー
公開日を監督に言わせるというイベントですか?(笑)

時間をかけてちゃんとしたものを作る

– 昨年7月の「さらにいくつもの」の製作発表から思い返すとどのようなお気持ちですか?

片渕須直監督
重い質問ですね(笑)
7月の段階では頑張ればなんとかなるなかって意気込みはあったんですけど、ほんとに物理的な問題がいろいろあって。
そしてすごく少数精鋭でやっているものですから、時間をかけて少しずつやることでちゃんとしたものを作れるという考えになったわけです。
あまりダッシュで作って変なものを作るよりも、ずっと良いのではないかなと。
ずいぶんお待たせしてるんですけど、今日は公開日の発表であるということでやってまいりました。

昨年公開の特報第一弾について

片渕須直監督
その時にもお話したかなと思うんですけど、特報を作らなければならない時ににふと思い出したのが黒澤明監督の『影武者』の特報エピソード。特報をなんとかしてくださいって言われた黒澤明監督は「東宝の屋上にノボリを4本立ててはためかせよう」って言ってそれだけで特報を作られました。
「あ、そういう手があるな」って思って(笑)、リンさんを1枚描いたっていう特報だったんです。

本日公開の特報第二弾について

片渕須直監督
特報第二弾をご覧いただくと、(第一弾と比べて)どれだけのものが積み重ねってきたかというのがわかると思います。
20カットあって、昨日初めてメインスタッフで試写をやったんですが、これで観る限りは自分たちは仕事をしている感じはちゃんとあったなって思います。ただ、もっともっとご期待に答えられるようにもっとたくさんの仕事をしなければいけないなとということも改めて思いました。

公開日までいくつかイベントを考えている

片渕須直監督
特報第一弾では、2018年12月って書いてあったんですが、ほんとはあれは12月19日の金曜日を予定していたんです。
そのあたりの日付で公開するのがこの映画にとっていちばんふさわしいと意見が一致したからです。
結果、丸一年延びてしまうわけなんですけど、やはりその日付が良いのではないかなと考えて、2019年12月20日(金)となりました。
すぐにでも観れるんじゃないかなと思われた皆さんには申し訳なくもあるんですけど、公開までの期間もいろいろある予定です。まだ中身は言えませんが。ただお待たせするわけではないです。

映画冒頭のクリスマスシーンに込めた思い

片渕須直監督
この映画の冒頭シーンはクリスマスの準備をしている街の風景です。
第2次世界大戦を描いた映画ってどうしても8月のものだと言われてしまいがちなんですけど、『この世界の片隅に』はむしろそうではないということを推し進めていくことによって、戦争とは8月だけではなくて毎日続いているものとして捉えてもらいたいと思っています。
その意味もあって、やはり冬に公開するのが良いのかなと思っています。正直言うと8月は無理ですよね(笑)
もし8月の夏休みの時期に公開した場合もそうですけど、12月の冬休みの時期に公開したら、観てくださってる方々の中には、おじいさん・おばあさん・お孫さんとか一緒にご家庭の中で“あの頃はこうだった”とかいう世代を越えた会話が広がるのではという期待もできるかなと思います。
クリスマス前の頃にまたすずさんが装いを変えて皆さんの前に帰ってくるんだなと思っていただければと思います。それまでどうかよろしくお願いいたします。

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

片渕須直監督

この後、片渕監督は、現行の『この世界の片隅に』のエンドロールにクラウドファウンディングに支援してくださった方々の名前が表示されている点について、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』ではどうしようと考えた結果、「応援チーム」という提案を明かした。
真木Pによると、この「応援チーム」に参加することで、エンドクレジットに名前が載るという。また、個人の名前が入った名刺も手元に届ける。諸費用が発生するため有料になる。詳細は、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公式サイト「応援チーム 参加者募集 実施予告」をご確認いただきたい(金額等具体的なことは2019年5月下旬頃予定)。

イベントのようすは動画でも(記事未収録映像あり)。

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特報第二弾映像

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フォトギャラリー

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映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前を向き、日々の暮らしを紡いでいく女性・すずを描いたアニメーション映画『この世界の片隅に』。
2016年11月12日(土)の劇場公開以来、1日も途絶えることなく映画館での上映を続けている本作の〝長尺版″となる劇場アニメーション映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が、今年12月20日(金)に公開される。
この作品は主人公すずと、すずが嫁ぎ先の町で初めて出逢う同世代の女性リンとの交流を描いた、昭和19年秋から昭和20年春にかけてのエピソードを中心に、約30分間の新規映像が加えられる新バージョンだ。
新規シーンの絵コンテは通常のアニメ作品と同じように企画当初から存在はしていたものの、それらを見直しながら復活させ、更に新たなカットも加えている。
片渕監督は、原作にはまだまだ魅力的なエピソードがあり、それを描き足すことによって主人公のすずだけではない、「さらにいくつもの」人生を描き出したいと考え、この度の制作に至った。
そして今作が制作できるのも、現行版を支えてくれた人々のおかげであると、感謝し続けている。

あらすじ

ここではひとりぼっち、と思ってた。
広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和19(1944)年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。
戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。
ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。
しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりを感じてしまう。
昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。
その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。そして昭和 20 年の夏がやってくる——。

声の出演:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔
潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓/ 澁谷天外(特別出演)
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊) 企画:丸山正雄 監督補・画面構成:浦谷千恵 キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典 美術監督:林孝輔
音楽:コトリンゴ プロデューサー:真木太郎 監督・脚本:片渕須直 製作統括:GENCO アニメーション制作:MAPPA 配給:東京テアトル 製作:2018「この世界の片隅に」製作委員会
公式サイト:ikutsumono-katasumini.jp
©2018 こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

12月20日(金)より、テアトル新宿、ユーロスペースほか全国ロードショー

映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]

 

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